コミケ最終日のビッグサイト丸ごと召喚
このシリーズは設定厨が思い付いた設定を元に第一話分だけでっちあげてみた、というシリーズです。
設定だけなので続きとか考えていません。
もし、続きが読みたいという奇特な人が居たら、適当にパクって自分で書いてみてください。コメントに作品URL張っていただければ読みに行きます。
「うう、四半期の転生ノルマが平均2万5千人とか、異世界統括局は鬼畜すぎるわ。三か月あたり25人規模のクラス召喚1000回分とか、女神を過労で殺す気なの……?」
地球担当のとある新人転生女神はぼやきつつ、死んだ魚のような目で転生可能な事故死者のピックアップをつづけていた。
「くう、こうなると適正とか無視して、一か八かでエリア指定で死者転生かけるしかないわね。10万人単位で事故死が発生している場所はないものかしら……ってあったっぁ!?」
新米女神は一枚の死亡事故報告書を手に取った。
「なになに、場所は東京国際展示場、3日間におよぶ大規模な同人即売会の最終日、事故原因は過激派女性人権団体による無予告の爆破テロ、と。うわぁ、人権擁護とか言いつつ大量虐殺とか十字軍並みのえげつなさね。転生に適した魂がたくさん含まれてるといいんだけど……」
女神は尽きかけていた気力を振り絞り、死亡者の中から30名を無作為抽出し、転生素養チェックの魔法をかける。
「何これ、すごい……30人中30人が所持情念量が人間平均の20倍オーバーじゃない。これなら異世界越境ショックでの魂消滅は心配はなさそうね。しかも、異世界変換でチートスキルに化けそうな高レベルのマイナー知識持ちがごろごろいる。なんて奇跡なのかしら。
いける、いけるわ……このエリア一つで四半期どころか今年度のノルマがクリアできる。こうなったら残存してる全魔力をつぎ込んででも、このエリアを丸ごと転生させてやるわ」
女神は戸棚から女神専用の活力ドリンク剤『神力覚醒ドメガミンSSR』の小瓶をありったけ取り出すと、片っ端から開封してジョッキに注ぎたした。大ジョッキに並々になったそれを、足を肩幅に開き腰に手を当ててあおるように一気に飲み干す。
過労で濁り切っていた女神の瞳に異様な活力があふれだし、みなぎりすぎて危険な感じにグルグルと渦巻き始める。(※たいへん危険なので良い女神のみんなはマネしないでね)
「まずは、白い部屋に魂たちを召喚しなきゃ……。ええい、数が多すぎてめんどうね。転生先に建物ごと召喚して、現地降臨してチュートリアルイベントしちゃいましょ。ちょうど事故現場がさかさまにしたピラミッドみたいでなんか神殿っぽいし。
ドメガミンをがぶ飲みしたおかげでまだ魔力には余裕があるわね。このさいだし、この建物にいろいろ女神特典を付与して、女神降臨イベントよ♪」
女神は鼻歌交じりに次々と魔法を唱える。
「神殿らしく永続浄化の魔法陣をかけて、水道から清めた水が出るようにして、あ、せっかくだからおトイレも使えるようにしちゃいましょう。魔力源は……赤と青と緑のでっかい玉を水晶球に置き換えて、ここから魔力を集めるようにしましょうか」
ハイになったテンションで女神は次々に建物に女神の加護を付与していく。
いつの間にか、東京ビッグサイトと呼ばれていた建物は、10万人の人間がベースキャンプにできるだけの便利設備になっていた。
「よし、準備万端。それじゃ、チュートリアルはじめましょ。アナウンスをオンにしてっと」
『(ピンポンパンポン♪)ご来場の、皆様に、お知らせいたします。
東京国際展示場の西ホール、東ホール、南ホールは、建物ごと、異世界に転生いたしました。
これより、会場の皆様には、転生特典として、ステータスオープンアビリティが付与されます。転生前の能力に応じて、スキルが付与されますので、各自のステータスを、ご確認ください。
また、ガレリア、アトリウムに、女神の祭壇を設置いたしました。魔物素材をささげることで、女神の加護による各種治療、装備祝福などのサービスを、行っております。ぜひご利用ください。繰り返しお知らせします……』
こうして、コミケ最終日の東京ビッグサイトは、10万人のオタクごとまとめて異世界に転生したのだった。
コミケといえば様々なオタクが集う場所。オタクならではの様々な変態スキルでもって異世界を生き抜く様子を一人ずつ描くだけで話が無限に続けられる気がする。




