I am I
土日はしたくないじゃん。それ以前から休んでたけど。三日坊主が頑張ってるんだから応援してよね。
いや、お前誰だよ。
「ごめんなさいこんな急に…でも私…みちゃった時からずっと…ずっと…」
姉様が俺を癒してくれて、先輩と楽しく昼食をとって、狐面を見ることもなくいい一日を過ごせたと思ってた放課後。この子が急に現れてから、周りの奴らもサーっと引いていって。でも知らないんだよなぁ…
「えっと…誰、ですかね?」
苦笑いを浮かべながら俺は質問する。
「ごめんなさい…私、炭谷 きのみっていいます。中学からこの学校にいました…四条様と同じ一年です」
知らなかった。見覚えもない顔だから、まじまじと見回す。クルってしてる、ショートボブかな。前髪長くて、暗そうなイメージだな。でも、セミロングの先輩とはなんか違う感じかな。
「それで、炭谷さんが何の用かな?」
「生徒会室…行かれてましたよね…最近、頻繁に」
頻繁にかな?まあ行ったけど。
「それがどうかしたの?」
「生徒会長と…そういう仲なんですか…?」
「ん?」
「恋仲というか…体の関係というか…」
顔赤くして言ってるけど、不思議がる俺の顔をちらっとみてさらに真っ赤にする。
「えっと…炭谷さん…?」
「えっ…あれっ…ちがっ…うそ…」
下を向いて両手で顔を隠したかと思えば、膝の力が抜けたのか崩れ落ちる。ちょっとまだ理解できない。
「とりあえず、落ち着こうか。それまで待っててあげるから」
状況を飲み込むために俺は彼女を休ませた。
意味がわからんぞ。俺が最近生徒会室に頻繁に行っているから、俺と狐がカップルか…晒し首だな。慈悲深い俺だから許してやるが、齋藤とかだったら本当に死んでたぞ。
「落ち着いた?」
顔はまだ下を向いたまんまで、脚も生まれたてのシマウマみたいにプルプル震えている。
「はい…」
弱気な返事が返ってくる。俺ってそんなイメージ悪いのか。頑張ってるつもりなんだが、まだまだなんだな。
「ごめんなさい!土下座とかじゃ済まされないことだとわかっているんですけど、せめて家族だけには…関係ないんです…」
いいや。こんな考え方になるような教育をさせたお前の家族も悪い。まあそんなことはないんだろうけど。ってか泣かせちゃったよ…俺っていったいどう見られてんの…悪魔とか童話とかの意地悪な王様とかかなんかかよ。
「いやいや、土下座なんかしないでさ。顔あげてよ」
そんなんじゃ許さないからさ。とか言いそうだよな。悪魔なら。
「そ…そんな…」
顔を上げることを渋る。日本人って面倒だな。過ちなんかは謝られたって元に戻せないのに。
「んー…じゃあさ、これじゃ僕が炭谷さんいじめてるみたいに見えるから…僕のために顔あげてくんないかな?」
いまのかっこいいな。まあ姉様に使う機会はないだろうけど。
「はい…すみません」
それでも顔だけしかあがらず、両手両足は地べたにくっついたまんまだ。
「ちょっとだけ言わせてもらうけど、僕がやられた側だからいいよね?」
「…はい」
選択肢が一つしかない問いをして、息を吸い込む。
「どうやってあんな考えになったかわかんないけど、これからはリスクを考えて行動するようにした方がいいと思うよ。それに、君の質問の答えがイエスであったとしても必ずしも相手がそれをいうとは限らない。だから、炭谷さんのこの行動はハッキリ言ってただの博打だし、それを成功させた時の炭谷さんのメリットが特にない点から見たらこの行為は無駄だよ」
スッキリした。感情がこもっておかしくなってるけど、気にしない。長文も言おうとするのは難しいな。
「ごめんなさい…」
「わかったんなら、ごめんなさいって言わないでくれるかな。あんまり人が悲しんでるところとかみたくないから」
さっきとは違って、優しい口調で諭してあげる。
「すみません…」
ん?舐めてんのかこいつ。
「すみませんもダメ。炭谷さんが笑うまで帰らないから」
これも、優しく。優しく。
「えっ…それってどういうことなんでしょうか?」
やっと謝んなくなった…疲れるな。
「言ったまんまの意味だよ。悲しんでるところが見たくないから、僕が笑わせる」
これは姉様にも使えるな。反応もいいし。
「えっと…私はどうしたらいいのでしょうか?」
「んー…どうしようか?」
適当なふりしてみるけど、これは逆効果だな。ますます困惑させちゃった。
「そう言われましても…」
「炭谷さんって、趣味とかある?」
「読者とか…してます」
「僕もよく読むんだけど、炭谷さんはどんな本読むの?」
趣味友ゲットのチャンスだな。ここはあえて押してみよう。
「えっと…その、なんというんでしょう…あ、アニメになったりするようなやつです…」
ん?あのアホと同じ趣味なのか?違うのか?
「てっきり漫画だけがアニメになるんだと思ってたけど、小説もアニメになるんだね」
あのアホが持ってきたやつも漫画だけだったし、これは初耳だな。小説がドラマや映画になるのはしっていたんだが、まさかアニメにもなるとは思わなかった。小説は日本独自の文化じゃないからな。
ダイスケは経験値を手に入れた。
終わりが適当ですけど、これ以上長くすると同じくなっちゃうんで。かななる方は是非明日も見にきてくださいね。おんなじ時間に投稿すると思います。




