きーぷまいぺーす(汗
ヤスアキジャンプしてたら遅くなりました。浮気じゃないです。獅子軍団一筋です。
「あの子、すっごくカッコよくない」
「彼女の方もかわいいじゃん。いいわねぇ、青春って」
どこからか、諦め混じりの声が聞こえてきていた。俺は慣れてるというか、わかってるというか、聞き飽きたんだけど、先輩の方はどうだ。あんまりコミュニケーション取るのが得意じゃないし、そもそもこうやって整備された道を歩くの、それも男と2人でなんかは初めてだろうし。
「…彼女だって」
「少し離れて歩きますか?」
俺はそんなのどうでもいいんだが、思春期の女の子は非常に面倒だ。さりげなくリードしていく。
「…いや。人多いし、もっとくっつこ」
そこまでいない…けど、2人で広がって歩くには窮屈だ。俺、男子の中ではかなりの小柄だし、先輩もまあまあの小柄なんだけどな。
「手、繋ぎますか?」
先輩にときめいたわけではない。いや、綺麗だとは思うよ。けど、下心とかは全くなかった。はずだ。肌が触れ合うほど近くにいた先輩を感じていた俺は、いつの間にかそんなことを口走っていた。
「…ん」
こくんとうなずき、先輩の右手は俺の左手に重ねられた。先輩も変に意識してないし、これはこれで良かったとも言える。っていうかやっぱり女の子って柔らかいね。ちょっと力入れたら折れそうなほどに弱々しい。守りたい。ってか?
「先輩。取り敢えず中入りましょうか?」
立ち止まったのは、世界規模で運営している超大手コーヒーショップ。らしいんだが、2.3年前はそんなもの知らなかった。ということで、社会見学にも、是非とも案内したい場所だ。
「…何これ?」
「誰でも気軽に立ち寄れる、カフェみたいなものですかね。主にコーヒーを取り扱ってるとこですね」
「…ふーん」
退屈気な横顔。せっかく頑張ってるのに、そんな顔してたら彼氏が悲しんじゃうよ。いや?こんな庶民的なデートとかしないのかな?
「まあまあ。社会科見学です。お代は持ちますので、気にせず」
桁がいくつか違うし、驚くだろうな。あと、小銭の存在…知ってんのかな?
「…別に払うけど」
「行きましょうね」
なかなかに動かない先輩だったので、思わず繋いだままだった右手を優しく引っ張った。大丈夫。愛があったから。痛いなんて知らないし。
「イラッシャイマセー。ゴチューモンオウカガイイタシマス」
未だにわけのわからない呪文を唱えているが、何が欲しいかを聞かれているらしい。お姉様は誰にこんなこと教わったんだろ。
「この中から選ぶんです。サイズとか、トッピングとかありますんで、お好みに合わせて」
「…抹茶だけ…」
「ないですね。抹茶ラテなるものはありますが」
「…それでいい」
「サイズは、如何されますか?」
「…少なめ」
「一番小さいので。あと、カフェラテのMお願いします」
「かしこまりました。お会計1140円になります」
「…1140円?どうやって出すの」
「小銭っていうものがありまして。便利なんですよ。1円、5円、10円、50円、100円、500円と、ありまして、小さな額を払うときに使います」
「…ふーん」
俺が知ってて悔しいのか、感心してるのかよくわからない。先輩も受付の人みたいにもっと笑えばいいのに。ってあれ?受付の人、顔ひきつってる。あー。小銭の存在を知らなかった高校生ってある意味怖いよね。わからんでもないよ。
「先輩。彼方でも座りましょうか」
ともに商品を受け取り、空いた席へと向かう。
「…どうですか?」
先輩に聞いてみる。俺が作ったわけでもないけど、自分で案内したから、反応が気になる。
「…その…庶民的?」
大きな杭を打ち込まれた。
「一口もらっていいですか?」
ああ。確かにって感じだな。悪くもないと思うけど…物足りない。
「あ…」
「あ、ごめんなさい。飲んじゃいました」
新しいの買ってきたほうがいいのかな。でもここに先輩おいていくのは怖いしな。
「いや…その…いいんだけど…」
「ん?どうかしましたか?顔にものでもついてるんでしょうか?」
「…何でもないの」
よくわからない。あとでトイレ行って鏡見ておかないとな。先輩、不親切。
「先輩、問題です。ここに来る中高生はここで何をするでしょうか?」
「…学校の課題…」
ちらっと辺りを見渡して、つぶやいた。
「そして、学校でのことや、家でのこと。いろいろなことをお話しするんです。という事で!先輩、お話ししましょう」
「…何を?」
「そうですね。中高生の話題といえば…好きな人?とか。先輩って好きな人とかいるんですか?」
「…失礼…」
「張り切りすぎました。すみません」
親しき中にも礼儀あり。いつの間にか親しくなっていたけど、赤の他人。俺は深々と頭をさげる。
「…いるよ…目の前に」
「冗談がお上手で」
親しき中にも礼儀あり。ってか。あれ?どこかで聞いたぞ。
「…ダイスケ君は?いるの」
「真面目に答えますと、いますよ」
「…そうなんだ」
「まあ、永遠に実ることないんですけどね。それでも依存しすぎちゃって。ダメですね」
「…さゆりさん?」
「そうですよ。でも、彼女にしたいとかいう欲求もないですし。普通なんですからね。変に広げないでくださいね」
「…どうだろ?」
「その笑顔、とっても怖いんですが」
先輩は、悪戯に微笑む。本性を現したか…
ここまでありがとうございました。
のびのびかけてるんですけど、延び延びしすぎてますよね(笑)終わりまでは頑張ろうと思います。いつ終わるかわからないですけど。




