何事も始まりは日常だろう
長い事お待たせしました。
別に何かあったわけではありませんが…どんなストーリーにしようか迷ってたらこんなにもかかりしました…。
これからは週一ぐらいで書けていけたらいいな…。
朝日が昇り鳥の鳴き声が聞こえてくる中、微かに聞こえてくるのは俺を呼ぶ声。
「……ん…………い君。刀鞘君」
「…んん……エリスか…?」
誰かが俺を呼ぶ声に目を覚ます。
『残念、ワ・タ・シよ♪』
「…クロア……」
エリス、ではなくクロアの呼び声であった。
おかげで意識がはっきりとする。
『なによ、嫌そうな声出して。毎朝私が起こしてあげるこんなびゅうてぃふる体験、そうそう出来ないわよ?』
不満げな声を上げるクロア、頰でも膨らましてるかも。
「確かに起こしてもらえるのは嬉しいんだが…エリスの真似する必要、あったのか?」
普通に起こしてくれたらいいのに。
「そこはどうだっていいのよ。何度でも言うようだけどあの女と同居を許してあげてるだけでもすごーーーーーく妥協してるのよ、ふふ。分かる?本当に妥協してあげたんだからね、ね♪」
「わ、分かってる…」
竜王サイクリードが襲来し、数週間ほどが過ぎた学園に平穏が戻っていた。
今回なぜ帝竜学園に『扉』が現れたのか、事故なのか故意に起こったのか。
故意だとしても『扉』を操れることが出来るのだろうか。
結局原因は分からず、事故として処理されることになった。
破壊された校舎などは修繕が進んでいるがまだ元どおりとはいえない。
さらに重傷者は少なからず出てしまう結果になった。
不幸中の幸いだったのは死者が出なかったことだろう。
そして俺も右腕を怪我をしていたが、しばらく安静にしていたお陰で痛みは消え、普段通りに動かせるまで回復した。
『心器』を宿す者は休息と共に傷も癒す。
その為普通の人より傷の治りは早くある。
で…クロアが妥協したというのは火野エリスとの同居である。
いままでは急遽酒見先生と同じ部屋で過ごしていたがいつまでも世話になるわけにはいかない。
出来れば男子と同部屋がよかったのだが襲来により寮の方も被害を受け、ただでさえ少ない部屋のいくつかが使い物にならなくなってしまい困っていた所元々同じ部屋であったエリスと同居させてもらう事になった。
が、いかんせん俺の中で勝手に生活してるクロアはそれはもう反発、反発、大反発。
なぜクロアに許可をもらわなきゃいけないのかと。
クロアによると『私と大和は同心一体、なら私の許可が必要なのは当たり前じゃない』とのこと。
何日もかけて説得してようやく折れてもらった…別に今までだって酒見先生(女)と同部屋だったのだから変わらないんじゃないのか。
『全然違うんだからね…』
さっぱり分からん…。
「あら…起きてたの刀鞘君」
部屋間の仕切りを開けてこちらを覗いてるのは火野エリス、少し眠たそうに目を擦っている。
「ああ、少し前にな」
流石に女子と相部屋なのだから仕切りは必須だろう。シングルベット2つが横に並んでいて真ん中に仕切りがあるが、夜は身じろぎが聴こえて少し緊張してしまう。
「いつも私が起きるより早く起きるわね」
『だって貴方が起きるより早く大和を私が起こしてあげてるからね♪』
エリスには聴こえていないはずなのにやたらと強い口調でクロアが言う。
「あ、ああ…寝起きはいいほうでな」
なんと気なく隠す。
「まあいいわ…とにかくおはよう」
少し微笑んで挨拶をするエリスに少しドキっとしながらも「おはよ」と短く返す。
またぶつぶつ文句の言うエリスはいい加減静かにしてくれ…。
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エリスと同居するにあたりルールを作り、その中でご飯係というものがある。
朝と夜を日替わりで交代しながら料理を作る。
実はこの寮、施設内に食堂があり作る必要はない。
酒見先生は食堂で食べるのは抵抗があったらしい。
学生と混ざって食うのには恥ずかしさがあるのだろうか。
ならなぜ作る必要があるのかと問われると俺もエリスも食材を調理するのが好き、というだけである。
「なんか自分で作ると美味しく感じるのよね」
意見もあった事なので当番制にしてお互いの分を調理しあうことに決まった。
「今日の朝ごはんは何かなぁ」
エリスが今回朝ご飯を担当。
これがまた美味しいのなんの。1日ハッピーでいられるほど最高である。
「何って言われてもいたって普通よ?」
ご飯、味噌汁、鮭のムニエル(サラダ乗せ)、ヨーグルトとシンプルながらも作り込まれている。
「……美味すぎる!」
特に味噌汁、ダシが効いててたまりませんね、これ。
「いつも大袈裟ね…」
エリスは少し呆れ気味にこちらを見据える。
「大袈裟ってことないぞこれ、いつもながらまじで美味い」
「……そぅ」
嬉しそうな顔をされるとそれ以上何も言えなくなってしまう。
『私だって最高の料理作れるんだから…本当よ?』
クロアが俺にしか聞こえないのに張り合う。
「別に張り合わんでも…」
ほら、エリスには聞こえてないから俺の独り言で不安顔をしてる。
残さず朝食を食べ身支度をし学校へ向かう。
エリスと教室は一緒なので、どうせならと並んで登校する。
俺達の教室は無事だったことが幸いし、変わらず授業が受けられるが、被害にあった組は他の教室を代用している。
たわいもない話をしてるとすぐにクラス前まで着く。
「おっはよう大和くん!」
教室を開けるといつもと同じ元気で挨拶をしてくる三船さん。
「はよ。今日も清々しいくらい元気だな」
彼女の笑顔はまるで太陽…はオーバーかな。
だが彼女がいるだけで雰囲気が明るくなるのは確かだろう。
「えへへ。まあ元気だけが取り柄だからねっ。あっもう怪我の方は大丈夫なの?」
「ああ。もう何してても痛むことはないかな」
「よかったぁ〜!
もう怪我して心配させないでねっ!」
「はは、気をつけるよ」
そんな彼女だからか俺が怪我した時はすごく心配してくれたし、色々お世話になった。
いつか恩返ししないとな。
ーあ、火野さんもおはよう!
ええ、おはよう。
後ろにいたエリスはそれだけ俺の横をすり抜けて歩いて行った。
エリスはあまり人と交流を図らない。
その為か、あまり彼女と親しくしている人を見たことが無い。
しかし三船さんは誰でもなりふり構わず話しかけるのでエリスも無下には出来ず返答することが多いのだ。
ただエリスから話かける所を見たことがない。
「もうちょっと話を続けたらいいのに」
お互い席に座った所で話を振る。
ちなみに今は席が隣同士だ。
「別に和気藹々と喋る内容がないだけよ。
あったら喋ってるわ」
嘘だろうなとは思いつつも黙っていよう。
もしかしたら照れてるだけなのかもな。
「よお、お2人さん。今日も仲良く登校してたの見てたぜ」
ニヤニヤしながら声をかけてきたのは同じクラスの西鉱汰だ。よく話しかけてくるし気前もよく良き友人だ。
「鉱汰…何度も言ってるが」
「そんな色恋じゃない…ってんだろ。分かってる分かってる」
「ならあまり茶化すなよ…」
「はは、悪い悪い。反応が良くてついついな」
ククク、と笑いながら鉱汰は自分の席に移動する。
俺は意識しないようにはしてるがやはり照れてしまっているだろう。
エリスはいつの間にかそっぽ向いて外を見てる。
「…おーい」
「……なに」
こっちを向かず返事はするがその声は少し怒気が混ざってるように感じる。
「い、いえ。何でもないです…」
「…………ふん」
からかわれて、気分を害したのだろうか。
仕方なくエリスが落ち着くまで静かにしていよう…。
暫くして酒見先生が入ってき、連絡事項を話し終えると授業が始まっていく。
この平和な日々は暫く続くのだろう。
そう思っていた俺やエリスに新たな危機が迫っていた事に…誰も気付くはずもなかった。
そういえば小説を読もうじゃないんですが、ハーメルンのサイトでs○oとブリー○のクロスオーバーのssあるんですがとても面白かったなと。
両方好きな人だと楽しめるんじゃないかなぁ。
ちょうど昨日完結してました。オススメです!




