表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
整備士物語 ― 銀河の運命は、映えるロボのいいね数に託された ―  作者: じょん-ドゥ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

20/69

第20話:『嘘の具現化』

「……ゼンジさん、変身装置って言われても困るわ。

あんな動画みたいなもの、技術的に不可能です」


アリスが頭を抱え、モニターの再生画面を指差した。

宙を舞う水が体にまとわりつき、一瞬で凍り、

氷が砕けたらスーツ着用完了……。

そんな魔法のような技術、この地球のどこを探しても、

あるいは銀河連盟にだって存在しないだろう。


「あの動画は、あくまで私が加工した『嘘』です。

実物を作れなんて、物理法則への挑戦だわ」


正論を吐くアリスに、ゼンジはニヤリと笑った。


「お嬢ちゃん、難しく考えるな。本物を作る必要はねえ。

……いいか、透明なアクリル板と、細かいガラス細工、

あとは大量のフォグランプを用意しろ」


ゼンジの「演出案」はこうだ。

ユイを円筒形のカプセルに入れ、周囲に水を噴射。

そこに強力なストロボを当てて視界を眩ませ、

氷が割れるような派手な「音」をスピーカーで流す。


「客が見るのは、カプセルの中で光が爆ぜる瞬間だ。

光が消えた時、ユイがスーツ姿で立っていれば、

脳内であの動画のシーンと勝手にリンクしてくれる」


「……つまり、大掛かりな手品マジックをしろと?」


俺が横から口を挟むと、ゼンジは指をパチンと鳴らした。


「正解だ、ゲン! 整備士のあんたなら、

その『氷が砕けるように見える照明のタイミング』、

完璧に制御できるだろ?」


「……ハッ。精密な点火制御なら、俺の本業だ」


俺は呆れながらも、既にカプセルの設計図を広げていた。

存在しないオーパーツを、既存の技術とハッタリで

「そこにある」と思わせる。

これは、技術者としての新たな「戦い」の始まりだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ