第30話
「きましたねぇ、じゃあまず年齢を教えてくれるかな?」
「え、年齢?!」
ガッチリ体系の筋トレに余念がなさそうな男が急に問いかける。
「そこは私が答えよう。私はプラン・プライト、エルフレート王国の王女だ。
年齢はちょうど800歳、貴様らマジカとは年齢感が違うだろうかな」
プラプラはデカい胸を張り高らかに宣言するも相手の男たちは全く動じぬ、むしろ興味を示す様子もなかった。
何故聞いたというような突っ込みも露知らず、男たちは続ける。
「てかさぁ、なんか腹減らね?」
「えっ、腹?」
「お、そうだな」
一瞬、ピコピコは自分に聞かれたのかと思ったのだがその問いに答えたのは斜め隣、折り畳まれた
布団に背中をもたれさせる禿げ頭の男だ。
「この辺にぃ、うまいラーメン屋見つけたんスよ。じゃけん夜行きましょうね」
「なんなのこいつら・・・勝手に雑談始めちゃって。ちょっと、わざわざ招いといてその態度は何なの?!マジカのくせに」
ピコピコは怒鳴り散らすが男たちは気に留める様子も無く続ける。
「お、そういえば、おい村ぁ!お前俺達が着替えているときにチラチラ見てたろ?」
三人目のいかにもメソメソと同じオーラを放つ陰キャな体育座りで漫画を読む”村”と呼ばれた男はびくぅと
方を震わせる。
「見てないですよ」
「嘘つけ、絶対見てたゾ」
「何で僕が見なくちゃならないんですか」
この不穏な空気をいち早く感じたメソメソが声を震わせながら二人に警告した。
「ま、間違いない・・・これこそ異世界でも屈指の伝説、世界が滅んだ後も老いることも病めることも無く
永遠と人々の信仰を受けあがめられてきた存在・・・”イン・ムー”」
「”ムー”生きる伝説と異世界で言われ続けてきたマジカの王・・・異世界でムー大陸をという黄金郷を作り上げたあの」
「何よそれ、つまりこいつは禁忌物で滅んだ異世界で君臨し続けた奴って言うの?!しかも三人も・・・
で、でもこいつらそんな強そうにも見えないわよ、魔法なんてなくても勝てるぐらいーーー」
その時、禿げの男がいきなりプラプラ達を見て呟く。
「おいお前、俺達が着替えているときチラチラチラチラチラチラチラチラチラチラチラチラチラチラ見てたろ?」
「見るわけないでしょっ!てかあったときから白の半袖半パンだったじゃない」
「待てメソメソ、確かに伝説の通りだ。純白の着物、三人の男達、そして・・・」
男たちの背後、障子に隠れたところからディスプレイが現れ突如としてある姿が浮かび上がる。
”はーい、今日もごきげんよう!異世界からこんちゃーバーチャルエルフのエルフレートだよぅ!”
それはエルフ、プラプラ達に似て、プラプラ達から遠い存在のように感じた。
「・・・・・はい?」「嘘、、、あれがもしかして、、、神官、、、なの?」
画面から現れたその無機物に三人は止めどない嫌悪感を抱いた。
これ以上知ってはいけないと。
しかし、禿げの男は立ち上がり三人の前に立ちはだかる。
「そんなに見たけりゃ見せてやるよ」
男の手が下着にかかる、そして。
ピカカァァァアアアアア!
突如の閃光、プラプラ達は思わず目を眩ませるが再び目を見開いたとき驚愕する。
「・・・・・・・・・・」
「メ、メソメソぉ!」
メソメソが全裸でうつぶせで倒れており、その目はうつろになっていた。
急ぎプラプラが抱きかかえ解放する。
「しっかりしろ!どうしたんだメソメソっ!」「ジュッセンパイヤ・・・」
意味不明に呟くだけでその意識は朦朧としていた。
「やりますねぇ」
プラプラ達を見ていたガッチリ系が腰を上げ、プラプラ達に近づく。
「くそっ、まさかこれほどとはっ」
「どうするの?!ラスボスは想像以上じゃない!!」
ガッチリ系はプラプラに狙いを定めると、不気味な笑みを浮かべる。
「僕はやっぱり王道を行く」
だぁあああああんっ!!
先ほどと同じくまばゆい光。プラプラはその光に一瞬にして飲み込まれた。
「嘘でしょっ!?プラプラぁぁあ!」
やがて光が終息する・・・。
「・・・・・・・ふっ」
「プラプラっ!」
光の直撃を受けてもプラプラは倒れることも全裸になることも無かった。
ただ一つ、プラプラはあるものを握りしめ、その攻撃をカバーしていた。
それはなんと・・・・・・彼らが話していた”ラーメン”なる食べ物である。
「ちょっと待てなんだそれは」
「お母様から頂いた。もしもの時はこれを作るといいと。”淫スタント・ラーメン(とんこつ)”というらしいが
こいつらはずっとこいつを探しているらしい」
そのインスタントラーメンは豚骨のにおいを漂わせながら周りの食欲を誘った。
「いやあんた食べ物ってまさか・・・」
「私も唖然とした。が、このスマホの次なる禁忌物”ラーメン”があればこ奴らの攻撃を無効化にできることが
解った今、マジカの王も遅るるに足らずっ!」
プラプラは高らかに宣言するのを見たガッチリ系は態度をイラつかせながら吠える。
”ぬ!ぬ!・・・・ぬおぉおおおおおぉおお!ふぉおおおおおおお!”
「なんて咆哮・・・まるでやじゅーーーー」
「あたまにきますねぇ!」
ガッチリ系はプラプラに向かって殴りかかるが、プラプラも伊達に王女は張っていない。
ガッチリ系の攻撃を巧みに交わしていく。
しかしその時、部屋の片隅で本を読んでいた”村ぁ”がいつの間にかプラプラ達の元に距離を詰めていた。
「しまっーーーー」
「なめてんじゃねーぞ」
こぉおおおおん!
「ピコピコ!」
隙をつかれたピコピコは”村ぁ”に弾き飛ばされ光の洗礼を受ける。
「ピコピコぉ!」
ピコピコの衣服はズタボロになり、なぜあえてそこは残るのかという敗れ方をしてピコピコは地面に伏した。
しかしながら、そこまで出てるところが出ているわけでは無いのでさほど問題にはならないようだ。
「・・・そういう”問題”じゃないでしょーに」
「くそっ・・・お前らっ!お前らが欲しいのはこれじゃないのかっ!」
プラプラがラーメンを天に掲げるも男達の興味は既に失せていた。
何故なら・・・。
「冷えてるぞぉーーケツノアーーー」
「なんとぉ!」
既にプラプラのラーメンは冷えて伸びておりとても食べられる代物ではなかった。
三人の男達は三人そろってその装着したー短パンに手をかける。
「そんな・・・ここまでなのかっ!」




