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崩壊した世界でみんなで楽しく生きていく〜サバイバル〜  作者: 伊右衛門


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拡大編5

○あれからまた盛り上がってしまい、結局、朝まで二人を攻め抜いてしまった。

ベッドの上で安らか・・・じゃない感じだけど幸せそうに痙攣する二人をそっと確認する。

うん、大丈夫。ちゃんと生きてる。

二人とも少し笑顔が歪んだり身体の一部からなにかの液体が吹き出してるが、問題無いだろう。

がくがく痙攣する二人に軽く口づけをする。

・・・二人の艶姿に思わず再戦を挑みたくなったが、これ以上、ヤるとさすがに二人が壊れてしまう。

オレはお土産を大事に懐にしまって静かに部屋を出る。



「二人とも大丈夫ですかぁ~」

部屋を出たところでさくやさんが待ち構えていた。

久しぶりで激しくなったので、隣室のさくやさんにはかなり迷惑をかけてしまった。

「ちょっと疲れてるけど大丈夫だよ」

二人ともオレの欲望に精一杯答えてくれた。

オレ、最高の妻と嫁を貰ったなぁ。

おかげで肉体に溜まった疲れが全て抜けた。

「あれだけやって疲れないんですねぇ~」

さくやさんが苦笑する。


「近いうちにあちらに私も一度、行く事になると思いますぅ」

さくやさんは基地の電気復活が一段落したら支部にも来てくれるそうだ。

「・・・さとるさんの指示?」

「そうですぅ。ギルドの優位を確保したいみたいですよぉ~」

支部にも電気を復活させるつもりのようだ。

「さとるさん、なに考えてるんだろうね?」

「さあ?あの人の思考は私には分かりませんねぇ」

・・・あの人か。

どことなくさくやさんの雰囲気が変わっている。

「・・・お付き合いしてるの?」

「・・・どうして、分かるんですぅ?」

なんというか、さくやさんの肉体がまろやかになってるんだよね。


「真人さんが支部に行っちゃうから、暇になったお二人が暴走したんですよぉ」

さくやさんに軽く睨まれる。

どうやらうちの妻と嫁が恋のお手伝いをしたようだ。

「もっとゆっくり愛を育むつもりだったんですけどねぇ」

ため息をつくが、さくやさんは幸せそうだ。

そのまま、さくやさんと宿舎を出る。


「お疲れさま・・・ではなさそうですね」

宿舎の前でさとるさんが待っていた。

疲れたのは妻と嫁でオレは二人のおかげで力がみなぎっている。

「これを持っていってください」

さとるさんから一冊のノートを渡される。

「ここまでで存在が明らかになった変異体の基本的な対処法を纏めています」

受け取ったノートをざっと見てみる。

「ギルド認定種って感じですね」

「まだまだ未完成ですが、とりあえずです」

これからも多くの変異体が現れるだろう。

「これからどうするんです?」

ギルドを拡大するのは分かっているが、さとるさんならそれからの事も考えているだろう。

「まだ、分かりません。不確定要素も多いですしね」

ほんとかなぁ?この人なら不確定要素も考えて動いてそうだけど。

「真人くんは思うままに動いてください。それが一番ですよ」

「なるほど。これからは好きな時に二人に会いに来てもいいという事ですね」

「いえ、まったく違います!」

さとるさんに全力で否定された。


「さとるさん、あまり外に居るとお体に障りますよぉ」

さくやさんがそっとさとるさんの肩に手を置く。

基地内は復活した暖房のおかげで暖かいが外はまだまだ寒い。

「そうですね。それではがんばってください」

さとるさんと別れて支部に向かい佐藤くんと走り出す。


「ま、待ってください」

オレに着いてこれず佐藤くんが遅れる。

オレ、妻と嫁のエネルギー満タンだからなぁ。

遅れるとマズイので佐藤くんを小脇に抱える。

「これはこれで複雑です」

「気にするな」

力がみなぎって動いてないと爆発しそうだ。

佐藤くんを抱えたまま、全力で大地を駆ける。


「一日半で着くんですね」

そのまま、夜も走り続け無事、支部に戻って来た。

「ぼくだとどう急いでも二日はかかります」

予定より早く戻れたのに佐藤くんは少し複雑そうだ。

難しいお年頃だなぁ。


支部に復帰したオレはまた働きはじめた。

玲子もオレと同じ期間休暇を貰っていたのだが、こいつはずっと支部でごろごろして過ごしていたそうだ。

まぁ、知り合いの多いこっちの方が玲子には過ごしやすいのかもしれないな。

そうしてしばらくした頃、町に衝撃が走った。

近くの小さな集落が変異体の群れに襲われ壊滅したのだ。


襲われた集落から命からがら住人が町まで逃げてきた。

混乱した住人を宥めて出来るだけ詳しい話を聞き出す。


ーでかい化け物がたくさんやって来た。ー

ーその化け物に逃げ遅れた住人は襲われ喰われた。ー

ー化け物はこちらに向かって来ているー


これらの報告で町はパニックになった。

町を捨てて逃げる者。

町の方が安全と考え留まる者。

大雑把に分ければこの二つに大別できる。

人の居ない山中の方が生存率は高いのかもしれないが、見つかった時は大変だろう。

町は発見されるのは確実だが、抵抗する事ができる。

どちらの判断が正しいのかは、まだ分からない。


ギルドには町の代表者が集まって話し合いが行われている。

「せっかくここまで作った町だ。放棄するのは避けたい」

「しかし、化け物の集団に襲われて町の城壁が持ちますか?」

「避難するにしてもこれだけの住民を受け入れてくれる町は無いだろう」

「分散して逃げてはどうでしょう?」

「分散して個々に襲われたらどうするんだ!?」

「ここに留まるにしても敵を倒せますか?」

「ある程度、倒せば敵も逃げるんじゃないでしょうか?」

「ある程度とはどれぐらいだ?一割でいいのか?半分か?」

「それは分かりません」

会議室ではなかなか白熱した議論が行われている。

オレは田中さんと一緒に会議に参加している。

もっとも、オレはとち狂った町の代表者が田中さんを襲ったりしない為に護衛として参加してるだけだけど。

変異体の群れがこんなに大きな集落を見過ごすとは思えない。

ここが発見されるのは確実だろう。

逃げるにせよ戦うにせよ、早めに決断しないと時間が勿体無いと思うなぁ。


「あの、ギルドの皆さんはどうするんですか?」

代表の一人が恐る恐る田中さんに問うてくる。

その言葉でじっと腕組みして目を瞑っていた田中さんが目を開く。

・・・あまりに静かだから、寝てるのかと思った。

「我々、ギルドは戦います」

田中さんははっきりと断言する。

実はギルドは変異体の群れが発見された時から戦う事を決めていた。

「ここには町があり畑があり住民が居ます。それらを守る為にギルドは存在するのです」

そういって田中さんはまた腕組みをして目を閉じた。


身軽なギルドとしては逃げるのは難しく無いけど、変異体の群れが発見される度に逃げていてはギルドを信じる人はいなくなってしまう。

それでは、ギルドの存在理由はなくなる。

ギルドは変異体と戦う為の組織だ。

ここで逃げる事は許されない。

すでにマスターの指揮で藤井くんたちが偵察に行っているし、佐藤くんは全力で本部にこの事態を知らせに走っている。

本当はオレも武器の手入れなどをしたいんだけど、田中さんからこの会議は必要だと言われて参加している。


ギルドの決定を聞いた代表者たちは町を守って戦う事にしたようだ。

「ギルドの皆さんは逃げると思っていました」

最初に支部まで案内してくれた代表者が頭を下げる。

「別に死ぬまで戦う訳ではありません。勝算はありますよ」

田中さんが力強くうなずく。


偵察から戻った藤井くんがみんなの前で報告を始める。

「変異体の総数は約1000体。ほとんどがゴブリンですが、20体ほどのトロールや未確認の変異体もいました」

敵の数の多さに代表者たちがざわめく。

「本当にそんなに多いんですか?」

「複数で確認しましたのでかなり正確な数です」

代表者の質問に藤井くんが冷静に答える。

この町の人口は約2000人。

そこに1000体の変異体か。


「ゴブリンとトロールが一緒に行動してるの?」

やつらは餌と捕食者の関係だ。

それが一緒に行動してる方がオレにとっては驚きだ。

「理由は不明だけど一緒に行動してるのは間違いないわ」

う~ん、これほどの群れが形成されたのも謎なんだよね。

「やつらはどれぐらいでこの町に来ると思いますか?」

青い顔の代表の一人がマスターに聞く。

「正確には分からないけど、数日中にはこちらに到達するでしょうね」

その言葉に質問した代表者の顔がますます青くなっていく。

数日だとギルド本部からの応援は間に合わないかな?

まぁ、オレとしては応援に来るであろう香織さんを危険に晒さない方がいいんだけど。

ゴブリンはまぁいいとして20体のトロールに未確認の変異体かぁ。

これは気合いを入れないといけないなぁ。


「・・・アニキ、なんか楽しそうだね」

偵察から戻った玲子がオレの顔を不思議そうに見ている。

「そうか?」

オレ的には気合いを入れてるんだけど、楽しそうに見えるのかな?

「うん、アニキ、笑ってるよ」

玲子がオレの頬を指差す。

「おまえも結構、楽しそうだけどな」

玲子の瞳は爛々と輝いている。

「だって、こんなに大きな戦いって初めてだもん」

そうだよな。

どうも、オレや玲子は血の気が多いみたいだな。


せっかくの戦いだ。

精々、楽しませてもらおう。


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