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崩壊した世界でみんなで楽しく生きていく〜サバイバル〜  作者: 伊右衛門


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拡大編4

○「わはははは!」

オレは笑いながら山野を駆ける。

「・・・不気味な事しないでください」

隣を走る佐藤くんがうんざりした表情を浮かべる。

「これが笑わずにいられようか!」

断じて否である!


今日は待ちに待った休暇なのだ!

あの町に行ってから、オレは本当によくがんばった。

ゴブリンを代表する変異体退治、生存者の保護、罪を犯した者の捕縛等々。


オレは毎日、一生懸命働いたのだ。

自分で自分を誉めてやりたい。


そうして頑張った結果、支部長である田中さんから、ようやく休暇を貰えたのである。

一時はギルドがブラック企業のように思えたが、頑張ればきちんと報われる日は来るのだ。


休暇となればやる事は決まっている。

優子さんと香織さん、オレ自慢の妻と嫁に会いに行くしかない。


「いいんですか?休暇って五日間しか無いんですよ」

前回、町からギルド本部まで四日かかった。

しかし、それは荷物を引いて夜営をしての日数だ。

荷物無しで夜営を最小限にすれば、なんとか往復出来る筈だ。

少なくともオレの計算では可能と出ている。


「無茶苦茶な計算ですね」

佐藤くんが呆れる。

以前はオレのスピードに着いてこれなかった佐藤くんだが、何度も支部と本部を伝令として往復する事で相当体力が上がったようだ。

オレの隣を平然と並走している。

「成せば成るって言うだろ」

オレは愛しい妻と嫁に会う為ならなんでもするぞ。

オレは一刻も早く妻と嫁に会いたいので、スピードをさらに上げる。

「ま、待ってください」

佐藤くんも慌ててスピードを上げる。


「・・・ほんとに着いた」

少しやつれた佐藤くんが本部を見てあきれ返る。

オレと佐藤くんはほとんど休憩を取らずに走り続け、わずか二日でギルド本部までたどり着いたのだ。

よし、これで丸一日は余裕が出来た。

「か、帰りもあのペースで走るんですか?」

「当たり前だろ」

そうしないと、休暇が終わってしまう。

「来るとき大丈夫だったんだから、帰りも大丈夫だって」

おんなじ道を逆向きに走るだけでいいんだから楽勝だ。

「・・・化け物」

佐藤くんがなにかをつぶやいたが、オレには何も聞こえなかったな。


報告に行く佐藤くんを放っておいてオレは二人の元に急ぐ。

「たっだいま~!」

喜び勇んで部屋の扉を開ける。

「・・・」

シ~ン・・・

部屋の中は静まりかえっている。

ここ、オレたちの部屋だよな?

くんくん

うん、間違いない。

二人のいい匂いがする。

それにリビングにこっそり干されているのは二人の下着だ。

・・・あれ、お土産に持って帰ろうかな。


オレが部屋の中で二人を探していると気配を感じたのか隣室のさくやさんがにょろりと現れた。

「あれ~?真人さん、どうしたんですか~?」

オレはさくやさんに事情を説明する。

「・・・無茶しますねぇ~」

五日間の休暇で本部に戻って来たオレにさくやさんが若干、引いている。

無茶じゃない。

愛の成せる業だ。

・・・決して、スケベ心じゃないよ。


「香織さんは山に芝狩りじゃなくて変異体狩りに行ってますよぉ~」

ぬおぉぉ、なんてこったい。

「優子さんは集落に妊婦さんの様子を見に行ってますぅ~」

・・・もしかして、無駄足だったの?

いや、諦めるな、オレ!諦めたらそこで試合終了だ!

「山ってどの辺?」

多分と言って、さくやさんが少し離れた山を指差す。

・・・よし!

山に行って香織さんをピックアップ、その後、集落に行って優子さんもピックアップしよう。

頑張れば、半日は一緒にいれる。

「さくやさん、それじゃ!」

オレは香織さんがいるらしい山に向かって走り出した。


「あ~、あの二人壊されちゃう?」

背後からさくやさんのつぶやきがしたような気がする。


その後、オレはほのかに薫る香織さんの匂いに向かってほぼ一直線に駆けた。

途中の邪魔な木々は槍と拳で薙ぎ払う。


「ま、真人さん?」

「香織さん、見~っけ」

森を文字通り切り開き現れたオレを見て呆然としている香織さんを小脇に抱き抱える。

「急いでるから、んじゃ」

おなじく呆然としている京子さんたちにあいさつして、優子さんの匂いを追う。

途中でゴブリンの群れを見つけたが邪魔なので木々を一緒に薙ぎ払っておく。


そのまま、優子さんが来ている筈の集落まで全力で走る。

集落では道を走るのはまどろっこしいので建物の屋根を跳び跳ねて、優子さんを探す。

抱き抱えた香織さんがなにか言っているが、風の音でよく聞こえない。

ぴょんぴょん、屋根を跳び跳ねていると集落がざわざわしだした。

道や窓から集落の人たちがぽかんと上を見上げている。

なにかあったのか?

人々を見ていると道で上を見上げている美しい女神を発見した。


「優子さん、見~っけ」

屋根の上から優子さん目掛けて飛び降りる。

「真人?」

「ただいま」

ぽかんとしている優子さんを抱き抱える。

全力で走ろうとして思い出す。

優子さんは妊娠中の大事な身体だ。

ゆっくり、揺らさないように走らないと。



「もう!なにしてるんですか!!」

無事、部屋に戻り二人を降ろすと青い顔の香織さんに怒られた。

「ま、真人、さいこ~!」

一方、降ろした優子さんは床に座り込んで爆笑している。


「もう!優子さんも笑ってないで、ちゃんと叱ってください」

香織さんが笑っている優子さんの手を引いて立たせる。

「ほら!あれ、見てください」

香織さんが窓から山の方を指差す。

「・・・土石流?」

森の一部が崩れ、山肌が剥き出しになっている。

「違います。真人さんの仕業です」

香織さんがオレをにらむ。

「いや、香織さんを探すのにちょっと邪魔だったから」

木が生い茂っていると探しにくいからね。

「だからって、あそこまでやる必要はありません!」

香織さんは腕組みして怒っている。

そんな香織さんを見て優子さんは苦笑している。


香織さんが怒っているので、とりあえずオレは床で正座する。

香織さんは腕組みしたまま、オレにお説教を続ける。

「もう少し考えて行動しないと危ないです」

ごもっともです。

「森の中から真人さんが突然現れた時は心臓が止まるほど驚いたんですよ!」

すいません。


さっきから香織さんはずっと腕組みしたままだ。

それでオレの目の前に立ってお説教している。

香織さんはたいへん立派なお胸をお持ちだ。

そのため、香織さんが怒る度にお胸が揺れる。


「・・・聞いてます?」

香織さんの声がするがオレの耳には入らない。

オレはじっと香織さんの胸を凝視する。

香織さん、おっぱいおっきくなったんじゃないだろうか?



香織さんは動きやすさを重視した部分鎧に身を包んでいる。

おっさんたち工房組が作ってくれたんだろう。

胸を覆う鎧の装甲は胸に合わせて曲線を描いている。

それが香織さんのスタイルを引き立てる。


★「あ、あの真人さん?」

さっきから真人さんの所業を注意しているのだが、途中から真人さんの様子がおかしい。

正座して大人しくしてるけど視線がわたしの胸から離れなくなってるような気がする。

現在、着用している鎧は真人さんが支部に移動してから作られた物なので、真人さんが目にするのは今日が初めてのはず。

わたしはそっと体勢を変えてみる。

・・・真人さんの視線は胸からまったく離れない。


なんだか、真人さんの呼吸というか、鼻息が荒くなってきている・・・

「あ~、香織、危ないよ」

優子さんがわたしから静かに離れる。


真人さんは苦しいような怒ったような表情だ。


彼が支部に旅立ってから、すでに三ヶ月近くになる。

これほどの期間、彼と離れるのはわたしも初めてだ。

その間、彼は支部で頑張っていたんだろう。

わたしも優子さんもいない支部で必死に・・・

そう思った瞬間、真人さんが愛おしくてたまらなくなった。


気がついた時には彼に組み敷かれ愛されていた。


わたしは彼のモノだ。

わたしの心も肉体も魂さえも彼のモノなのだ。

彼に壊されても構わない。


お互いを貪るように愛し合う。


わたしの中の全てが彼に満たされる感覚と共にわたしは意識を失った。


●・・・すごかった。

止める暇も無かった。

香織に怒られていた真人が興奮して香織に襲いかかってしまった。

ケダモノのようになった真人は香織を貪り尽くした。

香織は完全に貪られた。

生きている限り、いや、死んだ後も真人から逃れる事は出来ないだろう。

私と同じく、魂まで真人に貪られたのだ。



「真人」

真人の背中にそっと触れる。

「優子」

真人の瞳がランランと光っている。

「優子」

真人が私の腕を掴んで引き寄せる。

真人が私を抱き締める。

「優子」

「なぁに?」

分かってるけど、真人の胸に耳を当てたずねる。

「抱きたい」


「優しくしてね」

私は真人の胸に頭を預ける。


失神していた香織が優子目掛けて腕だけでずりずり匍匐前進してくる。

香織はまだ、足腰が立たないようだ。私もだけど・・・

ちょっと、やりすぎたかな?


愛し合った後、みんなでお風呂に入る。電気が復活したおかげで行為後にお部屋でお風呂に入れるのは本当にありがたい。


まぁ、みんなでお風呂に入るといろいろ大変になったりするんだけど・・・



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