迷いはあるけども…
ピンク色の光とともに『我が家(隠しダンジョン)』へ戻ってきたふうは、息を弾ませながら叫びました。
「みんな、大変だよーッ! アステリアのサウナの周りに魔物が大群で押し寄せてきてるの!」
リビングで寛いでいたミィア、シマエナガ姿のセイナ、カレン、そして猫神様が一斉にふうを振り返り、鈴も抱きかかえていたセイナが憑依しているシマエナガのぬいぐるみを落としそうになりながら目を丸くします。
「ええっ!? 魔物の大群ですぅ!?」
「うん! 鐘も鳴ってなくてすごく怪しいの! 今、ヒルダちゃんとシオンさんと王女様が留まって戦ってるんだけど……!」
その名前を聞いた瞬間、鈴の眉根がキュッと寄りました。
「ヒルダさんが危ないですぅ……! ヒルダさんは大事なお友達だから、絶対助けに行かなきゃです! ……でも、シオンさんと王女様は……ちょっと(かなり)重たくて苦手ですぅ……」
助けたい気持ちと、ストーカーコンビへの苦手意識の間でぐるぐると葛藤する鈴。
しかし、救援を迷っている暇はありません。
「……ううん、やっぱり困ってる人は見捨てられないですぅ! カレンさん、みんな、出動です!」
「ギャルルッ!」
一行はすぐさま隠れ家の外へ飛び出しました。
鈴は『深淵の収納袋』から、カレン専用の巨大な馬車――『カレンエクスプレス』を召喚!
「ふうちゃんもミィアちゃんもセイナちゃんも、乗ってくださいですぅ!」
「うんっ!」「お任せニャ!」「クウ〜ン♪」
鈴、ミィア、セイナ、そしてふうの四人がカレンエクスプレスへ一気に乗り込むと、新装備のフリルと肉球アーマーを眩しく輝かせたカレンが地響きを立てて力強く踏み出しました。
「カレンさん、フルスロットルで出発ですぅー!」
ドッギャァァァァン!!!
凄まじい爆風を置き去りにし、超絶可愛いデコレーションを施されたSランクの巨熊が引く『カレンエクスプレス』は、アステリアのサウナ予定地を目指して猛スピードで爆走を始めるのでした!
現在の状況
| 登場人物 | 状態 | 現在の様子 |
| 桜井 鈴&仲間たち | 【爆走・救援中】 | 王女らへの苦手意識を乗り越え、カレンエクスプレスに乗り込み現場へ急行! |
| カレン | 【超高速牽引】 | 限界突破したステータスで『カレンエクスプレス』を引いて爆走中。 |
| ヒルダ&シオン&フィオナ| 【戦闘継続中】 | 救援が向かっているとは知らず、押し寄せる魔物の大群を必死に防戦中。 |




