突如訪れる魔物達
時間は戻り、アステリアのサウナオープン予定地付近。
突如として地鳴りのような足音が響き渡り、街の路地裏や木々から多種多様な魔物の群れが溢れ出してきました。
「ゴバァッ!」「ウオォォン!」
ギチギチと牙を鳴らすゴブリン、巨体を揺らすオーク、そして低く唸るウルフたち――。
「な、なんですの急に!? なぜこんな場所に魔物が……!?」
完成したサウナの前で鈴を待っていたフィオナ王女が目を見開き、シオンも即座に剣の柄に手をかけます。
現場に居合わせたヒルダとふうも、異様な光景に息を飲みました。
「おかしいですね……アステリアの街中に突如魔物が現れるなんて。
本来なら街の中に魔物が侵入すれば、警戒の鐘が鳴り響くはずですが……その音が全く聞こえてきません」
ヒルダが険しい表情で周囲を見回しながら呟きます。すると、シオンが群れの異変に気づき、先端を指差しました。
「待て……あれ、全部こっち(サウナオープン予定地)に向かってきてないか!?」
「えぇっ!? ちょっと待ってよ、私戦えないよ!? どうしよう〜!?」
戦闘スキルのないふうがパニックになりかけると、ヒルダがハッとしてふうの肩を掴みました。
「ふうさん! 出発前、我が家(猫神様の隠しダンジョン)で猫神様から『帰還の肉球』をもらっていませんでしたか!?」
「あ、ある! ポッケに入ってる!」
「それを使ってください! 一旦『我が家』へ避難して、鈴様とカレンさんに救援を頼むんです!」
「分かった! 二人とも、気をつけてね!!」
ふうが慌ててポケットからピンク色のプニプニした『帰還の肉球』を取り出し、ギュッと握りしめると――
ポンッ! という可愛らしい音とともに空間が歪み、ふうの姿が一瞬でかき消えました。
取り残されたヒルダ、シオン、フィオナ王女の三人は、迫り来る魔物の大群を前に武器を構えるのでした。
現在の状況
| 登場人物 | 状態 | 現在の様子 |
御坂 風 | 【我が家へ緊急避難】 | 『帰還の肉球』を使い、鈴とカレンに助けを求めるため隠しダンジョンへ転送。 |
| ヒルダ&シオン&フィオナ | 【サウナ防衛戦】 | 警報が鳴らない異常事態の中、サウナを目指して押し寄せる魔物の群れを迎え撃つ。 |




