カレンを狙う謎の人物出現❗
少し時間をさかのぼり
鈴達がアステリア近辺の森で
魔物タートジルを倒した時
実はその様子を見ている人物がいた
森から遠く離れた暗い部屋の中――。
『な……なんだあの魔物は……!?』
不気味な魔導モニターの前で、謎の人物が慄いていました。
実は討伐されたタートジルの甲羅には、超小型の通信用魔道具が仕込まれていたのです。モニターに映し出されていたのは、凶悪なタートジルを片手で受け止め、瞬く間に「全身フリフリの熊」へと変貌した謎の魔物が、一撃で甲羅ごと粉砕する絶望的な映像でした。
『ダイヤモンド以上の硬度を誇る甲羅が一撃だと……? いや、それ以上に……あの凄まじいオーラは何だ!?』
人物はゴクリと唾を飲み込み、モニターに映るカレンの姿を食い入るように見つめます。
『あの可愛らしい装飾に比例してパワーが増しているのか……? 理由は分からんが、あの巨大熊の潜在能力は計り知れん。もし……あの魔物を我が配下として操ることができたなら……!』
暗闇の中で、謎の人物の目が妖しく光ります。
『待っていろよ、フリフリの最強魔物……絶対に私の手に入れてみせる……!』
カレンの圧倒的な暴力(と可愛さ)によってタートジルが彼方へ吹き飛んだ数時間後。
静まり返った森の現場に、黒いローブを深々と被った謎の人物が姿を現しました。
「クソッ、跡形もない……! あの巨体が影も形もなく消え去っているだと……!?」
地面に残された凄まじいクレーターと肉球型の打撃痕を前に、男は悔しそうに歯噛みします。
実は、一撃で彼方へ吹き飛ばされたタートジルの巨体は、鈴の規格外スキル『深淵の収納袋』によって、すっぽりと綺麗に回収された後だったのでした。
現場での手掛かりを失った謎の人物は、次なる手を打つべくアステリアの冒険者ギルドへと潜入し、密かに情報収集を開始します。
そして――裏ルートで入手した情報を確認した男は、目を見開いて絶句することになりました。
「な……なんだと……!? あのフリフリのリボンをつけた巨大熊……名前は『カレン』、脅威度はまさかのSランク指定の魔物だと……!?」
アステリア王国のギルド内でも最重要危険(あるいは最重要愛くるしい)存在として厳重に管理されているカレンのデータを前に、男の額から冷や汗が流れます。
「しかも……あろうことか、あの幼い少女・桜井鈴に完落ちしていて、絶対に引き離せないほど懐いているだと……!?」
カレンの恐ろしい強さと、それを完璧に従える少女の存在を知り、男はゴクリと唾を飲み込みました。
『なるほど……あの少女こそがキーパーソンというわけか。普通に奪おうとしてもSランクの力で叩き潰されるだけ。
ならば……フフフ、あの少女ごと手中に収めるか、あるいは愛の絆とやらを利用して制御してやるまでよ……!』
男は暗い笑みを浮かべ、闇へと姿を消していきました。
現在の状況
| 登場人物 | 状態 | 現在の様子 |
| 謎の人物 | 【情報入手&画策】 | タートジルの死体回収に失敗するも、ギルドでカレンがSランクだと判明。鈴ごと狙う計画を練り始める。 |




