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人見知りさんが異世界行ったら何故か人見知りがスキルになりました  作者: 白前 中
思いがけない訪問者⁉️

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鈴転生の秘密⁉️

「ふにゃぁぁ……。やっぱり、サウナは落ち着きますねぇ……」




我が家の専用サウナ室。じっくりと温められた心地よい木の香りと、ピュア・アクアの聖水スチームが優しく室内を満たしています。




鈴はバスタオルを巻いてベンチの特等席に座り、お隣には女神様から貰ったピカピカの赤いリボンを嬉しそうに揺らすカレンが、どっしりと腰掛けていました。




「……はぁぁ、本当に気持ちがいいわね。神界のパサパサした空気とは大違い。じわじわと肩の凝りが溶けていくみたい……」




上段のベンチで、女神様は長い髪をアップにまとめ、すっかりリラックスした様子でふぅ、と息を吐きました。サウナの熱気が神聖な肌をじっくりと温めていきます。




「あの、女神様……。さっき、わたしの能力を見て『驚いた』って仰ってましたけど、そんなに凄かったんですかぁ?」


鈴が気になっていたことをおずおずと尋ねると、女神様はクスッと悪戯っぽく笑いました。




「ええ、本当に驚いたわよ。だってね、あなたが【人見知りの極地】とか【現実逃避】なんていう、神界のシステムにないようなヘンテコで強力なスキルを発現させるたびに




私の仕事部屋に『ピコーン! 桜井 鈴がまた引きこもりスキルを獲得しました』って大音量で警告音が鳴り響いてたんだから(笑)」




「ひ、ひぎゃあ! そんなご迷惑をおかけしていたんですかぁ!?」




「いいのよ、面白かったから。……でもね、あなたがそこまで必死に、このミッツメラルドで穏やかに引きこもろうと頑張っている姿を見ると、本当にあの時、あなたをこの世界へ送って良かったなって、しみじみ思うのよね」




女神様は目を細め、サウナの優しい明かりの中で鈴を愛おしそうに見つめました。




「……ねえ鈴。あなた、自分がどうしてこの世界に転生できたか、本当の理由を覚えている?」




「え……? 確か、前の世界でお外を歩いていた時に、トラックが突っ込んできて……」




鈴が記憶を辿ろうとすると、女神様は静かに首を振りました。




「そう。あの時ね、あなたの魂を抱えて、ボロボロになりながら私の神殿に文字通り転がり込んできた存在がいたのよ。……それが、あそこにいる猫神様だったの」




「えっ……!? 猫神様が……!?」




鈴が驚いて目を見開くなか、サウナ室のガラス扉の向こうで、お留守番をしていた猫神様が照れくさそうにぷいっと毛繕いをする姿が見えました。




「あの時、猫神様は魂だけの状態のあなたを必死に抱きしめて、大泣きしながら私に頼み込んできたわ。『この子を助けてくれ! 我が子(猫)を庇って、身代わりになってこんなことになっちゃったんだ!』って」




女神様のお話に、鈴の脳裏に生前の最後の記憶が鮮明に蘇りました。あの日、お外でトラックの前に飛び出してしまった小さな野良猫を、体が勝手に動いて突き飛ばして庇ったこと。




「魂が消えかけていたあなたを見て、猫神様は自分の神力を半分分け与えてでもあなたを救おうとしていた。




その強い想いを受けて、私は『だったら、最高の第2の生活をプレゼントしてあげましょう』って決めたの。だから私はね、あなたの生前の姿にそっくりな、新しくて可愛い肉体を一から作り上げて、そこにあなたの魂を入れたのよ。」




「あ、あぅ……。そう、だったんですねぇ……」




鈴の目から、ぽろぽろと大粒の涙がこぼれ落ちました。


自分がレベル501という破格の強さで、こんなにも安全で素敵なおうちに引きこまれているのは、ただの偶然ではなく、あの時助けた猫神様と、目の前の優しい女神様の、温かい慈悲があったからなのだと初めて知ったのです。




「ガルゥ……(鈴、泣かないで?)」


カレンが心配そうに、大きな肉球で鈴の涙を優しくぽんぽんと拭います。




「ふにゃぁ……。カレンさん、大丈夫ですぅ……。女神様、猫神様……わたし、この世界に生まれ変われて、本当によかったですぅ……。毎日がとっても幸せですぅ……」




「ふふ、お礼ならその可愛い笑顔だけで十分よ。……さあ、体がしっかり温まったわ! 噂の『ピュア・アクアの水風呂』とやらへ案内してちょうだい。最高の『ととのい』を体験させてもらうわね!」




「はいですぅ! 世界で一番冷たくて気持ちいい水風呂へ、ご案内しますぅ!」




涙を拭いてニコッと笑った鈴は、セイナのぬいぐるみとカレンを連れて、女神様と共にサウナ室を飛び出しました。我が家の絆がさらに深まった、最高に温かいサウナのひとときとなるのでした。





現在の状況




| 登場人物 | 状態 | 現在の様子 |




| 桜井 鈴| 【感動・大感謝】| 転生の真実を知り、女神様と猫神様への感謝で胸がいっぱいに。笑顔で水風呂へ。 |


| 女神様 | 【サウナ満喫・水風呂へ】 | 鈴の笑顔を見て大満足。「さあ、神界の疲れをすべて吹き飛ばすわよ!」 |


| カレン&セイナ| 【鈴のサポーター】 | カレンは鈴が泣き止んで一安心。セイナは「水風呂の後は外気浴ですぅ!」と張り切る。 |


| 猫神様| 【照れ隠し】 | サウナ室の外で「昔の話だ…」と顔を赤くしながらタルトをつまみ食い中。 |





ついに明かされた鈴の転生の秘密! 猫神様が鈴を救うために女神様に直談判し、生前そっくりの体を作ってもらったという、最高のほのぼの&感動回となりました。





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