女神様の抜き打ちステータスチェック
「さて、せっかく会いに来たんだもの。桜井 鈴、あなたがこの世界でどれくらい逞しく(?)引きこもれているか、今のステータスをちょっと確かめさせてちょうだいね」
女神様はクスッと微笑むと、鈴に向かってすっと美しい手をかざしました。
神の権能によるステータス閲覧が始まります。
すると、女神様の目の前に、膨大な文字のスクロールが出現しました。そこには、鈴がこれまで「人見知り」を極め続けた結果として獲得してきた、異常な数の能力がズラリと並んでいたのです。
桜井 鈴:現在のステータス
メインスキル: 【絶世の人見知り レベル2】
保有能力:
【回避レベル1】 【魔法耐性レベル1】
【絶対不可侵の聖域】 【土竜の隠れ簑】 【縮地の一歩】
【一蓮托生の絆】 【虚空の瞬き】
【条件反射の擬態】 【反射的・空蝉】
【撤退の聖域】 【赤面爆炎】
【群衆の石化】 【防壁の衣】
【強制動意の溜息】 【苍白の飛翔】
【静寂の繭】 【獣の信頼】
【神の加護】 【聖域への帰還】
【危険察知】 【魔力隠蔽】
【威圧の残滓】 【拒絶の波長】
【強制静寂】 【絶体拒ぜつ】
【聴覚過敏】 【清らかな水】
【空間創造魔法】 【人見知りの極地】
【現実逃避】
スクロールを上から下まで、何度も何度も高速でスクロールさせる女神様。
その完璧に整った美しいお顔が、みるみるうちに信じられないものを見るような表情へと変わっていきました。
「ちょっと待ちなさい……。な、何よこれ、いくら何でも能力の数が多すぎじゃないかしら!?」
「ふ、ふにゃぁ……っ?」
「私が転生特典で人見知り発動で能力獲得出来るやうにしたけれど……引きこもるため、逃げるため、拒絶するためだけに、これだけの力を自力で生み出すなんて私の想定を遥かに超えてるわ!
【現実逃避】に【絶体拒絶】に【人見知りの極地】って……あなた、どれだけ他人が怖くて必死に逃げ回ってきたのよ!?」
「あぅぅ、お外の人たちが急に大声を出したり迫ってきたりするから、身を守るために必死だっただけですぅ……っ」
女神様が頭を抱えて驚愕するなか、その視線は鈴の横で大人しくお座りしているモフモフの巨体――リボンベアのカレンへと移りました。
「……ついでだわ。あなたを健気に守ろうとしたそっちの可愛いクマさんのステータスも、ちょっと確認させてもらうわね」
女神様が再び手をかざすと、今度は深緑色に輝くステータス画面が浮かび上がりました。
カレン:現在のステータス
レベル: 700
メインスキル:【愛しき収集】
保有能力:【猛暑耐性】 【酷暑耐性】 【極寒耐性】
「……は? レ、レベル700ぉぉぉーーーっ!?」
女神様から、本日二度目の大絶叫が飛び出しました。
「レベル700って何事よ!?魔物でこのレベルは見たことな無いわよ!
」
「さらにこの【猛暑耐性】【酷暑耐性】【極寒耐性】のコンボ……! しかもこれらは鈴も有効なのね」
「あ、あの……カレンさんのこの能力のおかげで快適なんです……」
「レベル700の最強魔物……。本当に、私の作った世界のルールが、このダンジョンの中だけ完全にバグって進化してるわね……」
レベル501で超絶引きこもり能力のデパート状態の鈴と、レベル700でサウナ完全特化型ラブリー魔獣と化したカレン。
あまりにも規格外すぎる鈴の能力とカレンのレベルに、さしもの女神様も開いた口が塞がらず、ただただ圧倒されてしまうのでした。
現在の状況
| 登場人物 | 状態 | 現在の様子 |
| 女神様| 【驚愕・キャパオーバー】| 二人のステータス能力を見て頭痛を覚える。「私の想定を遥かに超えた進化ね…」 |
| 桜井 鈴 | 【おろおろ】 | 「そんなに怒られるような能力ですかぁ…」とセイナをきゅっと抱きしめる。 |
| カレン | 【ドヤ顔・ご満悦】 | レベル700を証明され、リボンを揺らしながら鈴の横で胸を張る。 |
セイナ| 【ホバリング】 | 「鈴様もカレン様も、世界一凄いですぅ!」と大喜び。 |
女神様による抜き打ちステータスチェックは大成功(?)! 鈴の引きこもり極振り能力の数々と、カレンの衝撃のレベル700女神様も大パニックです。




