↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
人見知りさんが異世界行ったら何故か人見知りがスキルになりました  作者: 白前 中
思いがけない訪問者⁉️

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
179/245

空間に開いた謎の穴

異空間の亀裂




フィオナ王女が王都へ連行されてから数日後のこと。


我が家を巡回していたヒルダが、その「異常」を最初に発見しました。




「……っ!? これは、一体……」




ヒルダの目の前で、何もないはずの虚空がまるでガラスのようにひび割れ、禍々しい『空間の穴』がぽっかりと開いていたのです。




事態の深刻さを察したヒルダは、すぐさま大広間へ走り、猫神様に報告を入れました。




「猫神様、大変です! ダンジョンの空間に、謎の『穴』が開いています!」


「ニャにぃっ!? ここの結界は完璧なハズ! ちょっと見てくるよ!」




慌てて現場に飛び出した猫神様は、その穴を見るなりパタパタと尻尾を震わせました。




「これはマズい……。神力でも干渉できない、完全に『外側』からの知的で強引な穴だ……。よし、こうなったら鈴を呼んでくるしかないかな!」




幸せな微睡みからの拉致




その頃、鈴の自室では、世界の危機など1ミリも関係ない、最高に平和な時間が流れていました。




鈴は、ベッドの上でカレンのふかふかの体にもたれかかり、腕の中には背中に羽の生えたセイナのぬいぐるみをぎゅっと抱きしめて、みんなで「すやすや……」と気持ちよさそ~うに爆睡していたのです。




そこへ、ガチャン! と扉が開きました。




「鈴! 起きるんだ! 緊急事態だー!!」


「ふにゃぁぁっ!? に、猫神様ぁ!? 今、セイナさんとタルトの山でおいかけっこする幸せな夢を……」


「夢なんか見てる場合じゃないニャ! ちょっとこっちに来て、あの穴に魔法をぶっ放してほしいニャ!」




「ひぎゃあ! 待ってくださいぃぃ!」




眠気まなこのまま、カレンとセイナのぬいぐるみを引きずるようにして、鈴はダンジョンの空間に穴が開いている所に連行されてしまいました。






「ほら、これだ!」




猫神様が指差した先を見て、鈴は一瞬で眠気が吹き飛び、目を丸くしました。




「ふ、ふにゃぁぁぁーーーっ!? な、何ですかあの大穴はぁぁ! 空間が割れてますぅぅ!」


「そうだ。だから鈴の持ってる最強の【空間創造魔法】で、あの穴を上から新しい空間でパパッと塞いで(上書きして)みてほしいニャ!」




「えぇぇっ!? 空間創造魔法って、お部屋を新しく作る魔法なんですけど……。で、でも、とりあえずやってみますぅ……っ!」




鈴はカレンの後ろに隠れながら、おそるおそる大穴に向かって小さな両手を突き出しました。レベル501の膨大な魔力がパステルピンクの光となって溢れ出し、空間の穴へと吸い込まれていきます。




「……えいっ! 【空間創造】ですぅぅ!」




ゴゴゴゴゴ……!!


鈴の魔力によって、大穴の周囲に新しい美しい空間が爆速で形成されていきます。普段ならこれだけで新しいお部屋が完成するのですが――




「……ふぇ?」




光が収まった後、新しく出来た空間の真ん中には、何事もなかったかのようにさっきの『空間の穴』がぽっかりとそのまま残っていました。




「あ、あの……全然塞がりませんぅ……。私の魔法が、すり抜けてるみたいですぅ……」


鈴は完全にキャパシティオーバーで、セイナのぬいぐるみをぎゅーっと抱きしめてガタガタと震えだしました。




猫神様の確信




その光景をじっと観察していた猫神様は、ふむ、と腕を組み、鋭い目でその穴を睨みつけました。




「……やっぱり。これでハッキリした」




「猫神様、何か分かったのですか?」


ヒルダが尋ねると、猫神様はゴクリと息を呑み、真面目な顔(神の表情)で告げました。




「鈴のレベル501の空間創造魔法は、空間を『生み出す』最強の魔法ニャ。それが完全にすり抜けて効果がないってことは……あの穴は、ただ物理的に空間が壊れたわけじゃないニャ。これは、空間そのものを書き換えるか、あるいは異なる次元から直接空間に『干渉』する種類の、恐らく相当に高位な魔法か何かの仕業だ」




「空間への直接干渉……。そんな真似ができる存在が、外の世界にいるというのですか?」


ヒルダが剣の柄に手をかけ、緊張を走らせます。




「間違いない。しかも、この我が家の座標をピンポイントで狙って穴を開けてるニャ……。ただの偶然じゃない……!」




「ひ、ひぎゃあああ! 誰かが私のおうち(引きこもり空間)を覗こうとしてるってことですかぁぁ!? 怖すぎますぅぅ!!」




せっかく王女が帰って平和になったと思ったのも束の間、レベル501の聖女の力すら通用しない、謎の「空間の穴」の出現。鈴の安全な引きこもりライフに、かつてない不穏な影が忍び寄ろうとしていたのです――。




---




現在の状況




| 登場人物・場所 | 状態 | 現在の様子 |




| 猫神様のダンジョン内空間の穴 | 【異常発生】 | 鈴の魔法でも塞がらない、超高位の空間干渉魔法によって開けられた亀裂。 |


| 桜井 鈴| 【大パニック】 | 魔法が効かない恐怖と、おうちを侵食される恐怖でカレンに泣きつく。 |


| 猫神様 | 【分析・警戒】 | 「相当な手練れの仕業ニャ…」と、外の世界の不穏な動きを察知。 |


| セイナ&カレン | 【護衛体制】| 飛び回るセイナが「鈴様は私が守りますぅ!」と臨戦態勢。 |


| ヒルダ| |剣を構えて警戒中。 |




---





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。