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人見知りさんが異世界行ったら何故か人見知りがスキルになりました  作者: 白前 中
サウナを普及させよう

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不可侵の神域

「ね、猫神様ぁ……! あの二人、まさか入ってこれたりしませんよねぇ……っ!?」


鈴は涙目で、部屋のソファで呑気に毛繕いをしている猫神様にすがりつきました。結界のすぐ外では、王女が岩肌をゴンゴンと叩き、シオンが怪しげな呪文を唱えて空間の歪みを探しています。まさに絶体絶命(精神的に)のピンチです。


しかし、猫神様はふぁぁ、と大きなあくびを一つすると、肉球を鈴の頭にポンと乗せて言いました。


「落ち着くニャ、鈴。大丈夫、ここは一応『異空間』だからね。外の世界と繋がっているように見えて、完全に切り離された神域。外から力技でこじ開けて入ってくるなんて、神様でもない限り絶対に無理だよ」


「ふにゃぁ……ほ、本当ですかぁ……?」


「そもそも、このダンジョンの出入り口を開ける権限を持っているのは、管理者の私と、主である鈴の二人だけニャ。外でどれだけ変態と王女がペタペタ触ろうが、私たちが中から開けない限り、ただの硬い岩のまま」


「……よ、よかったですぅぅ~~!!」


鈴はその場にへなへなと座り込み、心の底から一安心しました。

レベル501の恐怖のパニックが収まったことで、ヒルダの「羞恥の剣」の炎もようやく鎮火し、沸騰しかけていた水槽の水も平穏を取り戻します。


「あぁ、本当に助かりましたぁ……。おうちに引きこもっていれば安全なんですねぇ……」


胸をなでおろす鈴。しかし、猫神様はニヤリと意地の悪い笑みを浮かべ、尻尾をパタパタと振って言葉を続けました。


「でもねぇ、鈴。安心するのはまだ早いよ」


「ふぇ……?」


「このダンジョンの出入り口は『ここ1ヵ所だけ』ニャ。つまり、あいつらがそこに居座り続けたら、鈴たちは一歩も外に出られない『完全な籠城生活』になるわけ。いつまでもそのままというわけにはいかないよ?」


「ひ、ひぎゃあああ! 新鮮なお野菜や、ミィアさんの大好きなケーキを買いに行けなくなっちゃいますぅぅ!!」


「それだけじゃないニャ。鈴の『冒険者剥奪』の件はクリアしたけど、次の定期依頼の更新の時、あいつらが入り口でテントを張ってキャンプしてたらどうするニャ?」


猫神様の正論に、鈴は再びガタガタと震え始めました。

外を見ると、フィオナ王女が「シオン! ここに夜営の準備をなさい! 鈴様が出てこられるまで、わたくしはここを動きませんわ!」と、本当に長期戦の構えを見せ始めていたのです。




現在の膠着状況


| 陣営 | 状態 | 状況・作戦 |


| ダンジョン内(鈴)| 【一安心からの絶望】 | 侵入は防げるが、外に出られない「引きこもり監禁状態」へ。 |

| ダンジョン外(包囲網)| 【長期戦用意】 | フィオナ&シオン、岩の前でテントを張り始める。 |

| ヒルダ&ミィア | 【買い出しの心配】 | 「このままだと、おやつが尽きるニャ……」と深刻な表情。 |




「うぅぅ……完全に行き止まりですぅ……。どうしてあの人たちは、あんなに諦めが悪いんですかぁぁ……っ!」


外に出たいヒルダたちと、絶対に出たくない鈴。そして、入り口の目の前で楽しそうに薪を割り始めたシオン。

この奇妙な籠城戦を打破するために、鈴たちはどうするのでしょうか!?



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