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人見知りさんが異世界行ったら何故か人見知りがスキルになりました  作者: 白前 中
新たな仲間はゴースト⁉️

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騒がしい朝

幸せなパジャマパーティーの夜も更け、鈴の部屋には穏やかな寝息が響き始めました。


鈴はカレンのモコモコの毛に顔を埋め、ヒルダとミィアはクッションの上で背中合わせに。そして鈴の腕の中には、パジャマ姿のセイナ(ぬいぐるみ)が大切そうに抱きしめられていました。


しかし、深夜。静まり返った部屋に、異変が起きます。


「……う、うぅ……。やめて……置いていかないでくださいぃ……。また暗い海の中は……一人は、嫌ですぅ……っ」


セイナが、悪い夢を見ていました。船が難破し、冷たい海の中で独りぼっちだった頃の記憶です。鈴たちという温かな居場所を見つけたからこそ、それを失う恐怖が夢となって彼女を襲ったのです。


夢の中の赤面爆炎


「……恥ずかしい……独りで泣いているところなんて、誰にも見られたくない……っ。恥ずかしい、恥ずかしい……消えちゃいたいですぅぅ!!」


夢の中の羞恥心が、セイナの霊体を通じて鈴から譲り受けた魔力と激しく共鳴しました。


ボシュゥゥゥッ!!


「あちちっ!? ニャ、ニャにごとかニャ!?」

真っ先に飛び起きたのは、鼻先に熱気を感じた猫神様でした。見れば、鈴が抱きしめているセイナの頭から、パステルピンクの炎がシュシュッと噴き出しているではありませんか!


「ひぎゃぁぁ!? 鈴、起きるニャ! セイナが寝ぼけて燃えてるニャ!!」


「……ふぇ? ……ふにゃあああ! セ、セイナさんのパジャマがぁぁ!!」


深夜の消火大作戦


鈴が飛び起きると、セイナの赤面爆炎はさらに勢いを増していました。しかも寝ぼけているせいで加減が効かず、小さな火の粉が周囲のフカフカなクッションやリボンに燃え移ろうとしています。


「う、うぅ……恥ずかしい……燃えちゃえですぅ……っ」


「セイナさん、起きてくださいぃ! 悪夢なんかに負けちゃダメですぅ!! 【ピュア・アクア・シャワー】!!」


鈴は寝ぼけ眼で部屋中にキラキラとした聖なる水を霧状に降らせました。


――シュゥゥゥゥゥッ!!


心地よい蒸気が部屋に満ち、炎が鎮まっていくのと同時に、ピュア・アクアの癒やしの力がセイナの心を包み込みます。


「……はっ。……わ、私……また、おねしょならぬ『おね火』を……!? 恥ずかしい……消えてしまいたいですぅぅぅ!!」


「あぁっ、起きた途端にまた恥ずかしがっちゃダメですぅ! 火力があがりますぅぅ!!」


二人の夜明け


鈴は慌てて、びしょ濡れ(でもピュア・アクアなので清潔)になったセイナをギュッと抱きしめました。


「大丈夫ですよぉ、セイナさん。どこにも行きませんし、独りにもしません。……ね? 私の心臓の音、聞こえますかぁ?」


「……あ。……鈴様……。……はい……。とっても温かいですぅ……」


鈴の心音と優しい魔力に触れ、セイナの爆炎はようやく小さなパチパチという火花に変わり、やがて消えていきました。


---


翌朝の状況


| 登場人物 | 状態 | 備考 |


| 桜井 鈴| 【寝不足】 | 「朝からお洗濯(魔法)が大変ですぅ……」 |

| セイナ | 【反省】| 鈴の腕の中で「申し訳なくて顔が出せません……」と沈没中。 |

| ヒルダ&ミィア| 【濡れ鼠】 | 鈴のピュア・アクアをまともに浴びて、パジャマがしっとり。 |


---


「……ふにゃぁ。次は燃えないパジャマを空間創造で作らなきゃですねぇ」


鈴が欠伸をしながら微笑むと、セイナはぬいぐるみの手をそっと握り返しました。ちょっと騒がしいけれど、決して独りではない朝がやってきたのでした。



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