癒しのぬいぐるみ
ダンジョンの広間では、鈴がソファでぬいぐるみ姿のセイナを膝に乗せ、のんびりとブラッシングをしてあげていました。その奥のシミュレーションルームからは、「ハッ!」「ニャーッ!」と、ヒルダとミィアがさっそくゾンビ戦の反省を活かした激しい戦闘訓練を行う音が響いています。
そんな中、猫神様がふと思い出したように言いました。
「そういえば、セイナの『ステータス』はどうなってるかニャ? 」
のステータス画面に、今までなかったはずの新しい項目がピカピカと光っていました。
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【ゴースト:ステータス】
保有能力:水中遊泳(New!)
効果:水の中を自由自在に動き回ることができ、どれだけ深く潜っても溺れることがない。
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「ひ、ひぎゃぁぁぁ! セイナさん、『水中遊泳』なんて能力を持ってますぅ! 幽霊さんなのに、お魚さんみたいに泳げるようになったんですかぁ!?」
「えっ……!? あ、あの……そういえば、お魚さんの中にいた時は、とってもスイスイ動けて……息が苦しいのも忘れていましたぁ……。恥ずかしいですけど、なんだか体が覚えてるみたいですぅ……っ」
ぬいぐるみの中から、セイナがリボンの影に隠れながらモジモジと答えました。それを聞いた猫神様が、ポンと手を叩きました。
「なるほどニャ! もしかしたらセイナは、『憑依した対象の能力を、自分のものとして吸収できる』特殊な才能があるのかも知れないニャ!」
「えぇっ!? 憑依した物の能力を……ですかぁ!?」
「そうだニャ。最初はただの恥ずかしがり屋の霊体だったのが、お魚に長く憑依していたことで、その『泳ぐ力』を自分の魂に刻み込んだんだニャ。……ということは、次は鳥に憑依すれば空を飛べるようになるし、岩に憑依すればカチカチに硬くなれるかも知れないニャ!」
「……す、すごいですぅ……! セイナさん、実はとってもポテンシャルの高いゴーストさんだったんですねぇ!!」
「そ、そんな……。私なんて、ただ隠れたくて入っただけなのに……恥ずかしくて、消えてしまいたいですぅ……っ(ギュッ)」
セイナは褒められたのが恥ずかしくて、鈴の作ったぬいぐるみの腕で自分の顔をギュッと隠してしまいました。
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現在の状況
| 登場人物 | 状態 | 備考 |
| 桜井 鈴 | Lv.479 | 【感銘】 セイナの才能に驚きつつ、もっと可愛がってあげようと決意。 |
| セイナ | 【能力覚醒】| 「水中遊泳」を獲得。次は「ぬいぐるみ」の能力が身につくかも? |
| 猫神様| 【研究者モード】| 「次は何に憑依させるかニャ……」と楽しそうに考え中。 |
| ヒルダ&ミィア | 【特訓中】| 「次は負けないニャ!」と、隣の部屋で火花を散らしている。 |
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「……ふふっ。それじゃあセイナさん、今度はこの『ぬいぐるみ』の能力……ええと、『みんなを癒やす力』とかが身についちゃうかもしれませんねぇ!」
鈴が優しく微笑むと、セイナはぬいぐるみの中で小さく「はい……っ」と答えました。恥ずかしがり屋な二人の「主従(?)」関係に、猫神様のダンジョンは今日も温かな笑い声に包まれるのでした。




