本命~【凪くんの彼女、結菜】過去の清算をしたっていうけど、本当に全部終わったの?
凪くんが、過去の女関係を全部整理したって言ってた。
「これからは結菜だけ」
安心して、と言って抱きしめてくれる。
「たくさんいたんでしょ?」
「それほどでもねーし」
「そか、ありがとう」
わたしが部屋を引き払ってから、凪くんとルームシェアするための物件探しをしてたんだけどね、いまは保留になってる。
なんでかってゆーと、
「俺、貯金あんまりなくて……」
凪くんが告白してくれた。
凪くんは事故にあって、5年前にようやく目覚めたばかり。
いまの会社に就職決まってからは、まだ1年ちょっと。
つまり、2年目。
そうだよね、まだそんなに貯金できる余裕はない。
「これから貯めてくから、もうちょい先にしない?」
わたしがお金出すよ? って言うこともできるんだけど、やっぱりそこは気持ち抑えた。
あくまでもわたし「対等」でいたい。
「わかったよ、ゆっくり探そう」
それでね、凪くんと不公平にならないようにって、夜ご飯は別々に食べることに決めたよ。
その代わり、朝ごはんは一緒に作って一緒に食べるの。
仕事が休みの日も、もちろん一緒。
なんだけど、凪くんの夜ご飯、ちょっと気になってんだけど。
あんまりたくさん食べるタイプじゃないのは、知ってた。
凪くん、ほぼ「ソイジョイ」で生きてることが発覚した!
たまにプロテインとか、豆乳飲んでたり、冷凍食品? のnoshとかゆーやつ食べてる。
遅く帰って来てからの自炊はやっぱり大変だもんね。
気になるけど、見て見ぬふりしてる。
たまにわざと
「作りすぎたから、食べる?」
多めに作って、凪くんにおすそ分けすることもあるよ。
これはわたしが、そうしたいからしてるので、不満はない。
それからときどき、凪くんのお母さんがきて
「作りすぎたから〜」
って、おかず置いてってくれる。
お母さんも、凪くんのこと心配してるのかな。
昨日は、山盛りの肉じゃがだった。
わたし、凪くんのお母さんとも、おばあちゃんとも、ずいぶん仲良くなれたよ?
お母さんのお仕事、歯科衛生士さんだってゆーから、今度歯科健診に行く約束した。
凪くんの歯並びがきれいなことと、虫歯がなんと、ゼロ!
てことを聞いてびっくりしてたけど、お母さんの丁寧な歯磨き指導のおかげだったんだね。
凪くんのお母さん、素晴らしい。
そんなある日、凪くんがシャワーいってるときにスマホの通知が鳴ったんだ。
何気なく見ると、インスタの通知。
「凪くん、インスタやってんだ?」
わたしもこっそり、地下アイドルの人で、凪くんに似てる人をフォローしてる。
「インスタとかSNSサイトって、非現実だな」
そんなイメージだから、特に気にもしなかった。
そのときまでは………ね。
読んでくださりありがとうございました。
このあとも、サイドストーリーを予定してます。
【SS】
誰も知らない僕らの傷跡〜消したい秘密
中学生のときの、
遥希、湊、樹、凪
4人の視点変更で全部で5話完結。
内容的に、暴力的なシーンがあるため
苦手なひとは気をつけてください。




