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メイリンは何を話しても無駄なような気がして、何も喋らなかった。
ただ涙がポロポロと流れ落ちる。
自分がわがままなことを思っていることも知っている罪悪感と我が身が龍のようになれず、好かれもしないような人間である悔しさで、心がぐしゃぐしゃになる。
「メイリン、すまない。」
心配する龍王がメイリンには番いを失いたくない龍の本能に見えた。
これじゃいけない。
メイリンが思いっきり頭を振った。
「メイリン?」
龍王がメイリンを呼ぶ。
「…私はどうあがいても龍にはなれません。本能的に番いを愛することはできないでしょう。…しかし、私は私の意思でハクレン様の側にいます。本能は無くとも、ハクレン様のことを深く知り、その中で色んな一面を好きなっていくことだけはできます。そして、共に過ごした時間を重ねることだけは平等です。」
メイリンは藁にもすがる思いで龍王の服を掴んだ。
本当は言いたくなかった言葉たちばかりを言っている。
龍になれないことも、もしかしたら龍王からメイリンのほんの一面さえも好かれないかもしれないということも。
でも、私龍王とメイリンが共有できる数少ないものだと思う。
「本当にすまない。メイリンにここまで言わせてしまった…」
龍王がメイリンの頬から溢れてる涙を拭う。
どうして私たちはこんなにも違うのだろうか。
メイリンは自分の頬に触れる美しい龍王を見ていた。
「好きです、ハクレン様。自分が龍になれないことが悔しいくらいに。私もハクレン様のことをもっと深く愛したいのです。」
どう頑張ってもメイリンが龍王と全てが同じになれる日はこない。
そんな絶望から目を背ける、それしか道はないのだ。
例え、大きく違っていても、同じ所だけでも同じ様に愛せたなら…
「急かすつもりは無かったが…でも、初めてメイリンから「好き」と言ってもらえた。それだけでとても幸せなことなのにな。メイリンを目の前にするとどうもわがままになってしまう。」
そう言って龍王がメイリンの身体を確かめるかの様に抱きしめた。




