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horror town  作者: vc_cv
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契約板

「どうすればいいか?そうですね、それではわたくしの幹を蹴ってごらんなさい」

木がそう言うのでアーカはためらう事もせずに木を蹴った。

足の裏がジンジンするぐらい。

するとアーカの背中にいた何者かが飛び出した。

そして、その者はアーカの目の前に現れる。

「・・・なんだ?」

目を凝らして見ると真っ黒い布を羽織った天辺の無いロウソクだ。

ちょっと頭が溶けている。

「愛嬌愛嬌」

アーカは喋るロウソクに対して何の違和感も感じずに話しかける。だって木が喋るんだから何の不思議もない。

「名前は?」

ロウソクが可愛らしい声を出して答える。

「キャンドちゃん」

「キャンドちゃん!?」

アーカが嬉しそうにロウソクの名を呼び返す。

「そうキャンドやん」

「え?」

「どっち?」

アーカが困惑するとロウソクはもう一度名前を言って話し始めた。

「キャンドちゃん、この森の住民キャンドちゃん、今は事情があって光が禁止なの」

アーカはそれを聞いてキャンドちゃんの頭の天辺に火が灯ってない事に納得をした。

「ああ」

森の木が二人の会話に割って入る。

「ちょっとごめんなさいね急いで契約書にサインして欲しいわ」

森の木が自分の表皮を一枚めくり、アーカに渡そうとする。

「ダメ!」

キャンドちゃんが止める。森の木は困惑して言った。

「え・・・?急がなくては、この子は他の部落住民に契約されてしまうわよ?」

森の木が表皮を渡してアーカがそれを受け取る。

「やっと従順になったのだから」

アーカは子供ながらに契約書に目を通した。

「難しい文字で分かんないや」

森の木が笑う。

「ホホホ、悪いようにはしやしませんから、名前を書いたらどうです?」

キャンドちゃんは不服そうにその様子を見ている。

でもアーカが契約書に名前を書くと、その態度を変えた。

「アーカ・グランジだって!!?」

キャンドちゃんの慌てっぷりに森の木はまた笑う。

「ホホホホ、だから言ったでしょう急がなくてはと」

アーカはこの二匹か、二個か、二体か、何と呼べば良いのか分からない者たちが、何ではしゃいでいるのかさっぱり理解が出来なかったけど、契約書にサインをして少し大人の気分を味わった。

森の木に向かってアーカは言う。

「アンタには名前がないの?」

「わたくし?わたくしはダーク・フォレスト・ウッドでございます」

「ダフォウだよ」

キャンドちゃんがすかさずそう言ったのでアーカもそう呼ぶことにした。

「よろしくねダフォウ」









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