ニスカー&ズック
「アーカ・グランジ君のこと知っているよね?」
空を見上げる女の子に捜査員が声をかける。ニスカーとズック捜査員だ。
ライザはチラっと二人の方を見た。白髪まじりの背の高いおじさんがニコリと笑っている。
口ひげを生やした頭のハゲたおじさんが後ろで険しい顔をしている。
「誘拐?」
ライザはニスカーの質問をスルーして質問をし返した。
「ノー、君ではない、君の友達が誘拐されたかもしれないんだ、アーカ・グランジ君が3日前から行方不明でね、おじさん達はアーカ君を探しているんだ」
ニスカーはライザが顔色を一つも変えずにいる事に少々不気味さを感じた。
ライザは赤毛で瞳はグリーンだ。ダークブルーのドレスにミッドカットのシューズを履いている。
「アーカならいるわよ」
「え、本当かい?どこにいるの?」
ライザが無愛想に答えると、ニスカーが1歩前へと近づいて言った。ライザはそれでも動じない。
おおよそ6、7歳とは思えない程落ち着いている、それになんだか…雰囲気が大人っぽいというか艶っぽいのだ。母親の趣味なのか、落ち着いた服装が一段とそう見せているのかもしれない。
「アーカのお母さんが隠しているのよ、町外れの小屋にね」
ニスカーが顔を後方に向けてズックを見る。ズックはすぐに電話をかける。アーカの母親にだ。
電話の向こうでアーカの母親は知りませんと泣いた。
「どうする?虐待の可能性もあるぜ?」
ニスカーがズックに尋ねる。
「依頼主が探せっていうんだから探すしかないだろう、報酬はきっちり貰うんだからなぁ」
ズックは考えがまとまらない時にハゲ頭をなでる癖がある。
「ライザちゃんでよかったかな?おじさんにその小屋の場所を教えてくれないかな?」
「ネイル通り5-236、丸太で出来た小屋だからすぐに分かるわ」
ライザはすぐに答えて、また空を見上げた。
「ネイル通りだと足では無理だなぁ、ニスカー、お前先帰ってろ」
ズックがそう言うとニスカーはグッドのジェスチャーをした。
「しかし、なんだな、最近の子供っていうのはあんなもんかね?妙に大人っぽく見えると言うかね」
ズックは言葉を選んでニスカーに言った。
「あの子は将来きっと男を食い物にするだろうね、今から楽しみだ」
ニスカーはズックの問いかけを下品なものにして帰って行った。
「それじゃあ行きますか」
ズックはタクシーマシンを拾ってネイル5-236へと向かった。




