第5話
「うっひゃー!なんだこれ!今までと全然ちげえぞ!」
「反応も速度も桁違いに速ええのに操作は今までの感覚と何も変わってねえ!どうなってんだこれ!」
リードさんとコードさんが俺が調整した新たなダムを動かしている。
「カイ!次は俺の奴を頼む!」
「リード!俺にも乗せてくれ!」
「俺もだコード!」
「「うっひょー!!」」
新たなダムは大人気。操作にも違和感がなさそうでよかった。
「ほら!行くわよあんたたち!仕事をしなさい!リードとコードもいつまで遊んでるの!降りてきなさい!」
「「「……は~い……」」」
マイヤーさんに叱られた自警団の人たちはそれぞれ仕事へと戻る。するとマイヤーさんが近寄ってきて小声で俺に耳打ちをする。
「カイ君。私のダムを優先的にお願いね?」
「あ、はい。わかりました」
街に向かったマイヤーさんたちは街で困っている人がいないか喧嘩の仲裁や犯罪の取り締まりなど街の巡回をしている。
「俺もいかなくていいのかな?」
俺は15歳という年齢を考慮されてエンジニアとしてダントンさんたちと共にダムの整備や宇宙海賊の機動巨兵の解体のために残った。
「俺たちの団長がそう決めたんだ。それにダムのシステム変更なんざ俺でも出来ねえことだからな。そっち頼むわ」
「わかりました。終わったら手伝います」
「おう。よろしくな」
そうして俺は生きているダムへのシステム変更を行っていく。
「(まあといっても一度作っちゃったからそれをほかの機体に張り付けるだけなんだけど)」
俺としたら簡単な作業をしていたその時に海賊たちの機体をバラしていたダントンさんが気になることを言った。
「おいおいこいつら……バオバック宇宙海賊団じゃねえかじゃねえか……」
機動巨兵の肩に刻まれた骸骨の獅子のマークを見ながらそうつぶやくダントンさん。
「ダントンさん?知ってるんですか?」
「いや、俺もマークを検索にかけるまでは知らなかったが聞いたことはある。積極的に国にケンカを売っては強い奴と戦いたがる変わった宇宙海賊団だってな」
「国に?宇宙海賊がですか?」
「ああ、本来なら宇宙海賊ってのは商船だったり普通の宇宙船だったりを襲って積み荷を奪ったり人間を売ったりするような輩だ。一部では薬の売買をしてる奴らや貴族と裏で繋がってたりするやつらもいる。だが国に自ら喧嘩を売るよう危ない橋を渡ったりしねえ。それをするのがバオバック宇宙海賊団でありそんな奴らが今でも生き伸びてるのが腕が立つ証明でもある」
「……そんなやばい奴らが……」
「ああ……しかも言った通り強い奴らと戦いたがるのがバオバック宇宙海賊団だ。 狙われるぞ……ここも……」
どうやらまだ宇宙海賊の危機は去っていないらしい。
/////
そこは宇宙にあるとある戦艦の中。
「船長。信号が途切れたやつらがいます」
そこはバオバック宇宙海賊団が所有する戦艦の中。
「……イーサク。どこに向かわせた奴らだ?」
副船長イーサク・オルビアン(36歳)が船長ゴレル・バオバック(32歳)に報告をする。
「宇宙都市オルビタルに向かわせた奴らですね。あそこは政府が見捨てて軍隊も残っていないはずだったんですが……どうします……」
ずっと椅子に座っていたゴレルは立ち上がる。
「へっ!決まってんだろ……強ええ奴は俺がぶっ飛ばす!」
こうしてバオバック宇宙海賊団が迫ろうとしていた。
/////
「……バオバック宇宙海賊団……」
ダントンさんはすぐに団長室で作業をしていた団長に報告。
「ああ……国に喧嘩を売るイカれた奴らだ……」
そして俺が調べた情報を伝える。
「詳しく調べてみました。どうやらバオバック宇宙海賊団は適当な場所に船員を向かわせるそうです。それは物資の強奪という意味もありますけどそれで返り討ちに後に本隊が動くっていうのがバオバック宇宙海賊団船長のゴレル・バオバックのやり方みたいで」
「随分と回りくどいやり方をする……どう思いますか?ダントンさん?」
「……正直に言わせてもらうが……先遣隊ですら苦戦した自警団が本隊を相手に勝てるとは思えねえ……」
「(確かに……数の違いもあったのかもしれないけど……そもそもこっちは旧型であっちが新型と機体性能も違う。システムを変更したけどあれだけでどうにかなるか……)」
俺たちは追い詰められていた。
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