ありふれた話
学園ダンジョン第5層にて、チームブラック一行は
魔物の群れと戦闘を行なっていた。
個体毎の強さはそれほど脅威ではないが、
複数の種類が集団で押しかけてくるとなると厄介だ。
今回はその状況に慣れるための実戦訓練をしている。
「ライジングフォース!」
「エクリプス!」
まずは攻撃力と防御力の強化。戦闘の基本である。
よほどレベルの低い敵との戦闘でなければ、
常に味方にバフをばら撒いておいて損は無い。
一行は第5層に突入する前にその作業をこなした。
「ヴェクサシオン!」
「ディーツァウバーフレーテ!」
敵の攻撃力と防御力を下げる魔法で、
これも戦闘の基本である。
バフと比べてデバフは敵の耐性に左右されるので、
感覚的に価値が低いと思われがちだ。
しかし高い能力を持つ強敵との戦闘においては、
味方を強化するより敵を弱体させた方が
有効となる場面も存在する。
「リフレクト!」
魔法効果を増幅させる、やや特殊な補助魔法である。
強化魔法と弱体魔法の効果を高めるだけでなく、
HPやMPの自動回復量を上昇させることもできる。
この魔法単体では役に立たないものの、
他の魔法と連携させることで真価を発揮するのだ。
現在の面子ではリーダー安土がその使い手なのだが、
安土流剣術での強化やMP回復には対応していない。
「マジックアーマー!」
続いてリーダーが使ったのは、またしても補助魔法。
ちなみに彼は補助魔法の適性しか持っていない。
さておき、この魔法は『アーマー』とは言いつつも
身を守る効果は無く、魔法ダメージを受けた際に
術者のMPを回復させるという性能である。
準備が整い、防御役の猪瀬が前に出る。
ただでさえ世界一硬い鎧に身を包んでいるのに、
防御力が上昇しているのだから向かう所敵無しだ。
しかも大半の敵は攻撃力が低下しているので、
彼女がダメージを受ける機会はほとんど無い。
「スーパーノヴァ!」
そして神楽の必殺技が発動!
「何やってんだ馬鹿!!」
「へ?」
次の瞬間、敵も味方も体内から爆発し、
強烈な炎属性ダメージを受けるのだった。
それは対象の魔法防御力を無視する攻撃魔法であり、
本来は敵単体にしか効果を発揮しない。
だが現在、この第5層というフロア全体の足場は
“聖水”という特殊な液体で満たされており、
魔法の範囲を拡大する効果があるのだ。
「みんなごめん!!
すぐ回復してあげるから!!
サンクチュアリ!!」
神楽の回復魔法が発動!
「ばっ……またかよ!!」
「えっ!?
あたし、またなんかやっちゃった!?」
サンクチュアリ……設置型の回復魔法であり、
範囲内の対象を回復し続ける効果がある。
現在はフロア全体が聖水に満たされているので、
第5層にいる全ての敵まで回復させてしまった。
しかも回復効果がしばらく継続されるため、
少しダメージを与えただけでは倒せなくなったのだ。
「仕切り直すしかないな……ディスペル!」
ここでリーダーは全ての魔法効果を解除する。
バフもデバフもその他の効果も消えてしまうが、
神楽の高い魔力で敵を回復し続けるよりはマシだ。
「うぐっ!?
急に敵の攻撃が激しくなった!!
どうしよう、ウチ耐え切れるかなあ!?」
「落ち着け猪瀬!
もう一度バフデバフをかけ直せ!
お前のMPはそのためにある!」
「うん、わかった!!
エクリプス!!
ヴェクサシオン!!」
「リフレクト!」
これで防御力上昇と攻撃力低下の状態になった。
その効果は敵味方全体に及んでしまうが、
まずは何よりも安全を確保するのが先決である。
「ライジングフォース!!」
敵味方全体の攻撃力が上昇する。
基本的に攻撃バフの上昇率は
攻撃デバフの低下率よりも高く、
防御の場合はバフよりデバフが強い。
そしてバフを無効化する魔物は存在しない。
少々伝わりにくい説明で申し訳ないが、
まあ要するに犬飼杏子はミスを犯したのだ。
「今度はお前か!!
勝手に動くな!!」
「ふぇっ!?」
「もう一度仕切り直しだ!
ディスペル!」
その後、猪瀬に群がる敵をリーダーが斬り捨て、
空中にいる敵は亀山の単体攻撃魔法で撃ち落とし、
ミスを犯した2人は気まずそうに防御に徹した。
戦闘が終わるとリーダーのソウルゲインにより
仲間たちのMPを最大まで補充し、自分自身のMPは
安土流剣術奥義・朝焼けの雲にて回復させた。
まったくリーダーは大忙しである。
とまあ、いかにカタログスペックが高いチームでも、
連携の取れていない頃は色々と苦労していたのだ。
一行は学園へ帰還する前に安全な玄室に立ち寄り、
各自用意しておいた予備の靴に履き替えた。
水場での冒険活動をする際にはほぼ必須の装備だ。
濡れた靴で歩くのは想像以上にきついのである。
肉体的にも、精神的にも。
それが舗装済みの平坦な道ならまだしも、
そこらじゅう突起物だらけのダンジョンの地形では、
ただ不快なだけでなく疲労感まで倍増されてしまう。
そして予備の靴のチョイスによっては、
思わぬ事故が起こってしまうこともあるのだ。
「ぁ痛ったあ!!」
神楽、本日3度目のミス!
彼女が選んだのは安物のスニーカー!
ダンジョン歩きには全く向かない一般人向けの装備!
神楽は突起物をモロに踏んでしまったのである!
「靴の裏までぺったんこじゃあねえ」
「本当に冒険者免許持ってんの?」
「神楽先輩、大丈夫ですか?」
心配してくれるのは猪瀬だけ……ではなかった。
「とりあえずここに座れ」
リーダーは速やかにクーラーボックスを地面に置き、
そのスペースを座布団やタオルでカバーしたのだ。
いつも無愛想な男だが、さすがに怪我した仲間を
放置しておくレベルの冷血漢ではなかった。
(そういえばこいつ、
あたしの脚に魅力を感じてるんだっけ……)
そう思うと複雑な気分になる神楽であった。
とりあえず応急手当は済んだ。
それほど大した怪我ではなかったのは幸いだが、
注意力散漫な彼女では事故の再発もあり得る。
それを防ぐのもリーダーの務めではあるが、
男嫌いな彼女を背負う役目は同性がいいだろう。
そんな事情もあり、神楽は猪瀬に背負われた。
「なんかごめんなさいね、猪瀬ちゃん
おんぶされるのはこれで2度目よね……
あたし何やってんだろ……先輩なのに……」
「あ、べつに『ブタ』って呼んでもいいですよ?
ウチは豚ちゃん大好きなんで全然OKです」
「へえ、珍しいわね
普通は罵倒に使う言葉だと思うけど……
どんなとこが好きなの?」
「え〜?
だって単純に可愛いじゃないですか
それに、豚って賢い動物なんですよ?
人間でいうと3歳児程度の知能があって、
犬より頭が良いらしいんですよね〜
あと感情豊かだし、綺麗好きな性格だし、
肉も美味しいし完璧じゃないですか!」
「最後で台無しだわ
でもあなたの豚愛はよく伝わったから、
これからはブタちゃんと呼ばせてもらうわね」
「ブヒッ」
その後は何事も無く帰還し、本日の冒険は終了した。
神楽は自室のベッドに身を投げ出して軽く背伸びし、
自分のミスのせいで大変な目に遭ったことを反省し、
それでも悪い日ではなかったと微笑むのだった。
猪瀬牡丹はとても優しい心の持ち主であり、
気さくで話しかけやすく、すごく良い子だと思う。
そんな彼女との距離が少し縮まったのだ。
嬉しくなるのも当然だろう。
安土からセクハラして追い出せと命じられているが、
できれば彼女から嫌われるようなことはしたくない。
亀山千歳はなんか怖いので手を出したくない。
ゆえに、消去法で犬飼杏子がセクハラの対象なのだ。
夜になり、そろそろ寝ようかという頃、
神楽は足裏の絆創膏を新しいのに取り替えた。
よく見ると可愛らしい豚さんの絵が描かれており、
それは学園支給の救急箱にあった物ではなく、
猪瀬牡丹の私物だったことに気づく。
(新しいのを買って返してあげよう)
神楽は同じ商品の購入先を突き止めるべく、
軽い気持ちでサイコメトリーを発動させたのである。
──幼い蝶野牡丹が泣いている。
両親が怒鳴り合っているのが原因だろう。
「よくも裏切りおって!!
このろくでなしが!!」
「裏切ってなんかない言うてるやろ!!
そりゃお前の思い込みや!!」
「嘘つかんといて!!
あんたなんか死んでまえばええんや!!」
「嘘やない!!
ちゅうか探偵の調査結果はシロやったんやろ!?
それが何よりの証拠やろがい!!」
「うっさいわ!!
どうせあの探偵もグルなんやろ!?
ウチは騙されへんで!!
どこまで卑怯な手ぇ使えば気ぃ済むねん!!」
「騙そうだなんてこれっぽ……おい、物投げんな!!
娘に当たったらどないすんねん!!
牡丹、ここは危険やから部屋に戻っとき!!」
「牡丹を巻き込まんといて!!」
「はああっ!?」
「よその女と浮気して妻を裏切った挙句、
娘まで突き放そうっちゅうんかい!!
あんたやっぱマジで最低最悪な人間やわ!!」
「何言ってんのお前!?
言ってることもやってることも滅茶苦茶やぞ!!
よそに女なんか作れるわけないやろ!!
そんな甲斐性、ワイが持っとるわけないやろ!!」
「滅茶苦茶なんはそっちやん!!
どこまでウチらを苦しめれば気ぃ済むねん!?
ええ加減にせえよワレぇ!!」
「ええ加減にすんのはお前の方やぁ!!」
後日、鹿浜牡丹はまたもや泣いていた。
荷物をまとめる元父親の背中に向かい、話しかける。
「なあ、オトン……
ウチはオトンと離れとうない
オカンとは一緒に居とうない
オトンと一緒がええんや」
「そうは言うてもな、牡丹……
ワイもお前と一緒がええ、本心からそう思っとる
……せやけど国が認めてくれへんのや
法律が、ワイが牡丹のオトンだと認めなかったんや
こればっかりはどうしようもない
ワイにはどうにもできへんことなんや……」
牡丹の元父親も泣いていた。
その顔には可愛らしい絆創膏が貼ってあった。
それは愛娘からの最後の贈り物だった。
牡丹の母親が娘の学習机をバンバンと叩き、
顔を真っ赤にしながら怒鳴り散らす。
「牡丹んんん!!
なんやこれぇ!?
なんでこんなもんがうちにあんねん!?
男やろ!! 男からの贈り物やろ!?
その歳で色ボケしとんのかい!!
ふざけんのも大概にせえよワレぇ!!
男なんてなあ!! 男なんてケダモノなんや!!
男なんて信じたらあかんのやあ!!
牡丹もよう知っとるやろ!?
お前のオトンは最低最悪の人間やったんや!!
その男が作った子供も最低最悪の人間や!!
お前は最低最悪の人間なんやあ!!」
ノートが見える。
青い表紙のノートだ。
牡丹の母親は、ただそれだけで勘違いをしたのだ。
青イコール男の色。赤イコール女の色。
それを買ったのが自分自身であるというのに、
その事実をすっかりと忘れて娘を責めていたのだ。
彼女はなんの落ち度もない娘を一方的に責めたのだ。
そのノートを破りながら、娘を責め立てたのだ。
だが反省はしなかった。
むしろ、そんな自分を正当化していたのである。
これは関西人特有のコミュニケーションである、と。
人間誰しも生きていれば勘違いする時もある。
それが今回たまたま起きてしまっただけのことだ。
きっと娘もわかってくれている。
オカンは、ただお茶目なだけであると。
牡丹は泣かなかった。
もう涙が枯れていたのだろう。
日を追う毎に娘への当たりはきつくなっていった。
彼女は何か少しでも気に食わないことがあると
壁や机をバンバンと叩き、あるいは手拍子をしながら
幼い牡丹を大声で怒鳴りつけたのだ。
「牡丹!!
ウチがシングルマザーなん知っとるやろ!?
女手一つで子育てするんは大変なんや!!
ちょっとは家事でも手伝ったらどうなんや!?
これ以上ウチに負担かけとんて!!」
「か、家事ならウチもしとるよ
朝ご飯も晩ご飯も自分で用意しとるし、
ゴミ出しとか掃除とか、他にも洗濯とか……」
「それが足りん言うてるのや!!
なんで自分の飯しか作らんねん、このアホ!!
ウチかて腹空かしとんじゃボケぇ!!」
「だって、それは……
オカンはウチが寝てる時に帰ってくるやん
お酒臭いし、外で何か食うてきはるんやろ?」
「言い訳すんなや!!
ワレが学校行ってる時に目ぇ覚ますんやぞ!?
ウチは何食えばええっちゅうねん!?
自分で用意しろ言うんか!? ァアア!?
娘のために夜遅くまで働いてる母親に、
自分で自分の飯を作れ言うんかワレぇ!?
誰の稼いだ金で生きてられると思ってんのや!?」
「そ、そんなこと言われても……」
「なんやその態度、ムッカつくわ〜〜〜!!
まるでウチが悪者みたいに見えるやんか!!
働き者の母親と、気が利かないグズな娘、
どっちが悪いかなんて明白やん!!
あんたやっぱ最低最悪な人間やわ!!
産むんじゃなかったわこんな恩知らず!!」
黙り込む娘を見て、彼女は勝利を確信した。
これで明日からは昼食を作る手間が省ける。
もう面倒な家事のほとんどをやらなくてもよい。
まったく、なんと扱いやすい便利な娘だろうか。
昨今では“叱らない子育て”なんてのがあるそうだが、
やはり少しは厳しくやらないと良い子には育たない。
都合の良い子に。
しばらくして牡丹はまた苗字が変わることになった。
母は離婚から1年と経たないうちに新しい男を見つけ、
あれよあれよという間に再婚する運びとなったのだ。
「なあ、オカン
男なんて信じたらあかん言うてたやん
ウチのノート破りながら言うてたやん
あれは一体なんだったんや……」
「なんや牡丹、まだ根に持っとんのかい
すぐに新しいノート買うて弁償してあげたやん
あの件はオカンも悪かったかもしれへんけど、
誤解させたあんたにも原因があったんやで
それでおあいこってことで決着したやん
もう解決済みの話を持ち出すなや」
「いや、ウチが言いたいのは──」
ここで机をバンッ!と一発。
すると娘は体を硬直させて口を閉じるのだ。
面倒な会話を切り上げたい時はこの手に限る。
やはり自分の子育ては間違っていなかった。
「なあ牡丹、再婚するんはあんたのためなんや
牡丹も新しいオトン欲しかったやろ?
それにオカンは苦労してばっかの人生やったし、
そろそろ幸せになってもええはずや
オカンが幸せになれば、あんたも嬉しいやろ?
せやから気分盛り下がるようなこと言わんといて」
硬直状態になった娘は反論しない。
そのはずだったが……
「オカンが男欲しいだけやん
ウチは新しいオトンなんかいらん
その気持ちは今も昔も変わらへんよ」
もう一度机を強く叩くと、今度こそ娘は黙った。
──神楽は昨晩の出来事を安土に報告した。
猪瀬牡丹の暗い過去を知ってしまった件を……。
「まあ、よくある話だな」
「はあっ!?
明らかに児童虐待じゃない!!
よくある話であってたまるもんですか!!
こんなの絶対に許せないわ!!」
熱くなる神楽に対し、安土はあくまで冷ややかだ。
その温度差が余計に神楽を苛立たせるが、
安土は意に介さず現実を突きつける。
「国内の離婚件数は毎年18〜20万件ほどだそうだ
そして子供がいる家庭だった場合、
8〜9割の母親が親権を握ることになる
猪瀬は運悪く大ハズレの母親を引いちまった
俗に言う『親ガチャ失敗』だな」
「だからって見過ごせないでしょ、こんな話!!
自分の娘をなんだと思ってるの!?
あの母親には何かしらの罰が与えられるべきよ!!
なんなら、このあたしが制裁を加えてやるわ!!」
「どうする気だ?」
「どうする、ってそりゃ……訴えてやる!!
たしか浮気調査の結果はシロだとか言ってたし、
当時の記録とか色々と証拠を掻き集めて、
今からでも父親に親権を取り戻させるのよ!!」
「やめとけ、お前は部外者なんだ
他人の家庭の事情に首を突っ込むべきじゃない
元父親だってできる限りのことはしたはずだ
それでもどうにもならなかったから諦めたんだろう
それに、猪瀬にはどう説明する気なんだ?
サイコメトリーで勝手に過去を覗いた件を話せば、
お前は確実に猪瀬からの信用を失うことになるぞ」
「それは、そうかもしれないけど……っ!!」
「何より本人が望んでないだろう
助けが欲しいなら何かしらのサインを出すはずだ
あいつのことは注意深く見守ってきたつもりだが、
特に大きな悩みは抱えていないものと判断する
入学当初は無理に明るく振る舞っていたが、
最近はその不自然さがほとんど見られなくなった
クソ親と離れて暮らしてるおかげだろうな
嫌な奴とは物理的に距離を取るのが一番だ」
「えっ……んん?
ちょっと待って
『見守ってきた』って何よ?
まさかあんた、ブタちゃんの過去知ってたわけ?」
「いや、知らなかった
だが失笑恐怖症の兆候があったからな
簡単に説明すると、笑ってはいけない場面で
本人の意思に反して笑いが込み上げる症状だ
何かしら心に闇を抱えてるとは思っていた」
「へえ、そんな症状があるのね
それで心配になって見守っていた、と……
何よ、あんたにも優しいところがあるじゃない」
「いや、弱みを握って利用したかっただけだ」
「訂正するわ
このゲス野郎」
「まあ俺の評価はそれでも構わないが、
とにかく猪瀬牡丹は善人だ
いつまでもゲス野郎のチームにいるべきじゃない
引き続き、セクハラ作戦を頼むぞ」
「ラジャー」
神楽がパーティーメンバーにセクハラし、
その件に関してリーダー安土はフォローしない。
そんなパーティーに誰が残りたいと思うのか。
まあ、それが狙いである。
仲間たちには自主的に離れていってもらいたい。
これはそういう作戦なのだ。
「それと、猪瀬の前で大きな音を立てたり、
怒鳴ったり、いがみ合う姿を見せるのは控えよう
ただでさえ他人を不愉快にさせる言動なんだ、
あいつにとっては相当きつい場面のはずだからな」
「そうね、そうしましょう
嫌な思い出を掘り起こしちゃうかもしれないからね
これからは仲良く手を取り合って……は無理でも、
不要な争いを避けられるように善処するわ」
「もう背中から刺そうなんて思うなよ、ゲス女」
「はい」




