第584話 疲労蓄積
第584話
「疲れた?」
「そりゃあ疲れるよ!!キノももう少し戦ってよ!!」
「何回か戦った」
「最初とその後1回じゃん!」
「採取はしてる。食用にならない魔物の肉はエナ使う?」
「使いたい!!羊や鶏の肉だと魔物の骨に付けた時うまく接合しなかったりするから、できるだけ魔力が宿ってるお肉欲しい!」
「はいはい。それと、この子たち前と少し違う?」
キノが鹿型のエナが使役する使い魔を見て首を傾げた。
「何回も同じ材料で戦闘させてたら材料の肉体が摩耗したから、別の魔物の肉で代用したら風の魔力じゃなくて火の魔力の攻撃ができるようになった」
「へー、便利」
「そんなこともない。あまりにも生前の特性とかけ離れてる魔力は扱えないし、私の理解が及ばない魔法とかも使えなくなってる。強かったから殺して蘇生させたけど、弱くなったりしてる使い魔もいるんだよねー」
「便利なような不便なような?」
「まぁ、魂と骨は毎回瓶にがんじがらめにしてお肉も瓶の中に入れて命令文を瓶に流し込むか、固定術式の中に入れて魔力を流し込めば使い魔になるようにしてるから、最初にこの魔法を使い始めた時よりは使いこなせてるはず」
「ずっと、組み立てておかないのはなんで?」
「単純に私の魔力が足りてない。戦闘後もずっと維持してたらすぐに私の魔力枯れる」
「ふーん、そうなんだ?」
「何してるの?」
キノが鹿の口元に何かを入れてモグモグとさせていた。
「餌付け。さっき収穫したブルーベリー食べる?って」
「勝手に何やってるの!!消化器官とかまでは再現してないから食べられないと思うけど?」
二人で興味深く、使い魔となった鹿の口元に注目している。しばらくすると、歯ですり潰されたブルーベリーが出てくるのではないかと見ていたがそんなことはなかった。
「食べた」
「え?食べたブルーベリーはどこに行ったの?」
エナが使い魔の口の中に手を突っ込み探すもない。それどころか、次は尻の穴に手を突っ込みどこに行ったのかを探そうとする。
「わぁ、マニアック。この使い魔からエナ以外の魔力を感じる」
キノが目に魔力を込め、見ると身体から微量ではあるがエナの身体から紐のように伸びている魔力とは別の魔力が宿っていた。




