41話
翌日、ポスターが完成したので商業ギルドへポスターを貼ってもらうために向かっている最中なのだが、ポスターはとりあえず三枚。
一枚はお店の壁に貼る分でもう二枚は商業ギルドと冒険者ギルドで貼ってもらう分だ。
なので持ってきたのはポスター二枚。
元の世界のように何十枚、何百枚と貼って回るというものではないそうだ。
この世界にも印刷業はあるのだが、いかんせん料金が高いそうだ。本などもあるが一冊あたりの価格が新刊であれば庶民が手を出せる価格ではないそうです。
古本はあるそうなので、今度時間があるときに行ってみたいと思います。
それでも値段はそこそこするそうですが。
そうそう、お店を開店して3ヶ月は100食限定でする予定です。
理由は簡単、自分も子供達も練習ではなく、本物のお客さんを相手にするのが初めてだからである。
なので、最初の3ヶ月は慣れるために100食限定でお店を開ける、売り切れ次第終了で、その日のうちに反省会をする。という流れだ。
4ヶ月目以降は状況に応じて、お客さんが増えるようであれば100食から増やす予定だ。
ただ、そうはいってもそんな簡単に繁盛店になるはずがないので長期スパンで考える。
なのでポスターにも100食限定と売り切れ次第閉店とちゃんと書いてある。
最初から無理をすると長続きしないからね。
特にお店を回すのは自分と、子供達なのだ。
たとえこの世界で8歳の子供が働き手だと言われていても無理はさせたくない。
状況を見て、子供達は早めに上がらせる。なので、最初は100食限定。
というわけでやってきました商業ギルド!
商業ギルドで発行してもらったプレートを確認して以前対応してもらったカウンターへと行く。
自分の他にも何人か並んでいるそうなので番号札をもらい順番を待つ、待っている間シャドウとともに座り、周りを見る。
ちなみに子供達はメアとルナにお願いしてお店でお留守番である。この街にも例の一族が来ている可能性があるのでその際に子供達が見つかるのを防ぐためだ。
あ、お店にはその人たちは近寄れないように他の妖精さんたちがお手伝いしてくれているそうです。人を迷わせるのが得意な妖精さんとかがね。
なのでここにいるのは自分とシャドウの二人。
改めて周りを見るとほかのカウンターには大きな荷物を背負って並んでいる人やカウンターによくわからないものを並べている人、書類のようなものを提出している人などなど、種族も様々に並んでいたりしている。
大きなカバンのようなものは見た目よりもさらに物が入るマジックバッグだったり、よくわからないものは宝石の原石だったりするとの説明をシャドウから受ける。
それからしばらくして番号を呼ばれて再びカウンターへと向かう、まずは登録した時に渡されたプレートを提示する。
提示することによって登録した内容を向こうが確認してくれるので、次は何をしにきたかの要件を伝える。
ポスターに表記している内容の確認をしてもらい許可をもらう、ポスターを貼るのは明日からということなので今日が水曜日に当たるため、7日前に掲示板で掲示するということだったので、それだと来週の水曜日から開店ということになる。それだと開店するのが水曜日だと次の木曜がすぐに休みになってしまうので都合が悪い。というわけで再来週の月曜日から開店とすることに決める。
開店の日付の部分は空白にしていたのでそこに持ってきていたクレヨンを取り出し、日付を書き込む。ポスターの掲示に手数料が小銀貨一枚かかるということなので払い、商業ギルドでの用事は終わる。
さて、開店の日付が決まったぞ!!いまから緊張してしまうけど仕方ないよね!
商業ギルドでの用事を終えて、帰る道すがら歩いていると、周りが騒がしくなる。
人も増えてきて、なんというか野次馬?な人っぽい?
「どうしたのかな?」
「・・・すこし向こうへ」
シャドウに手を引かれて道の端、建物の近くへと誘導される。
端の方を手を引かれながら歩いていると、歩いている先の方が賑やかになって来ていて、周りの人の話していることに聞き耳をたててみると何か揉め事が起きているよう。
ただ、この先に店に戻る道が続いているので通り抜けないといけないのだけど、揉め事ということなので、一度止まり、シャドウがどうするか・・・と考えるのを待つ。
誰かと誰かがもめている、ということだけは周りの話でわかるのだが、誰と誰というのがわからない。シャドウがしばらく悩んでいると、キャーッという悲鳴が上がって、人の流れがこちらに向かって流れてくる。
「ミツル、動かないように」
「う、うん」
いわゆる壁ドンのような感じでシャドウが壁になってくれて人の流れに巻き込まれないように守ってくれる。うん、ごめんなさい、不謹慎ながらドキドキしてしまいます。
いや、だってさ!シャドウって超美形なんだよ?そんな美形に近距離で囁かれて守られるってドキドキしない方がおかしいって!!他意がないのはわかってるんだけどね!
40歳になっても自分はどうやら一応、女性としてのときめきというものがあるらしい。
いや、いままで恋愛という恋愛をしてこなかったせいで耐性がないだけか!!
それはそれで悲しいけどね・・・。
さて、悲鳴をあげながら逃げていく人たちが少なくなったところで、様子を見る。
向こうのほうでどうやら人が暴れているっぽいですね。
何人か人が倒れているようですが、一対多数のようで、一人を囲んで数人立っている。
「えっと、喧嘩?」
「とはすこし様子が違うようだな」
「どうする?」
「頃合いを見て離れるのがいいだろうが・・・、どうもそうはいかないみたいだな」
それってどういう意味だろう?って思っていたら、その残りの複数人もあっという間に倒してしまった人が、こちらに向き直り・・・え?なんかすごい勢いで走ってくるんですが!!??
シャドウが態勢を変えて向かってくる人に向き直ると、風圧とともにシャドウとその向かってきた人が両手を組み合って、止まる。足元を見るとめり込んでますね。
え?どれだけの力がかかっているんですか??シャドウ大丈夫なのか!!?
「なんの真似だ?」
あ、声が涼しい、ということは大丈夫なんだろう。ほっとすると
「そいつから、探している子供の匂いがするのでな!!子供達をどこにやった!!!」
ヒィッ!!相手の怒声がヤバイ!!
え?子供達ってアルとエルのことだよね?ということはシャドウの体で隠れて見えないけれどこの怒声の持ち主が例の一族の人ってことだよね!?
っていうか匂いって、そんなのわかるの?え?犬なの??
「なんのことだかわからんな、言いがかりをつけるつもりならばこちらもそれりの対応を取らせてもらうが?」
「クッ、貴様 とぼける気か!!我が姉の忘れ形見!返してもらうぞ!!」
ああ、アルとエルのお母さんの家族ですか・・・って、え?返してもらうってどういうこと?って思う暇もなく、声の主がシャドウから一旦距離をとって後ろに下がる。
横からそっと覗くと、長い銀色の髪をそのままに、きつい目つきのスレンダースタイルのシャドウには負けるけど美人さんがこちらを睨みつけてきてますね。
その眼力だけで自分、白旗あげたいのですが、シャドウにとってどこ吹く風っぽいので全面的に任せましょう。そうしましょう!!
一旦距離をとった美女さんは再びこちらへと突進してくる。イノシシですかーーー!!??って思ったら今度はシャドウも向かって行き、何をしたかわからないんですが、瞬きした時にはすでに美女さん、地面と仲良くしてました。
え?何したの?まったくわからなかったんですが・・・。
「ミツル、大丈夫か?」
「あ、うん、自分は全然平気・・・だけど、その人、どうするの?」
「とりあえず店に連れて行き話を聞くしかないだろう。」
「ああ、うん、そうだよね。倒れている人たちは放っておいていいの?」
「ああ、あいつらは報告にあった奴らみたいだからそのまま放っておいてこの街の兵士たちに任せればいいだろう」
そういうことなら、任せてしまいましょう。
シャドウが物を運ぶように地面と仲良くして気を失っている美女さんを荷物を持つように抱えた後、もう片方の手で自分の手を引いて、兵士さんたちがくる前にこの場所を離れる。
で、足早に店に戻り、子供達は二階の部屋にルナとメアにお願いして部屋から出ないように言って、美女さんは暴れないように特製の紐で縛り、椅子を並べてとりあえずその上に寝かせることにする。
さてさて、開店までせっかく日付が決まったのに、新たなトラブルが舞い込んで参りましたが、この美女さん、アルとエルのお母さんの家族っぽいけど何故子供達を探してたんでしょうね?
「何か問題がある人だったらどうするの?」
「記憶を消して街の外へ放り出せばいい」
「記憶を消したりできるんだ?」
「ああ、一応な。よほどのことがない限りしないがな」
本当に万能ですね。シャドウさん。頼り甲斐がありすぎますよ。
しっかし、怖かった、本当に一人で外、出歩くのやめよう。何がおこるかわからないし、今回みたいなトラブルに巻き込まれたら命がいくつあっても足らないからね・・・。
読んでいただきありがとうございます。(*^^*)
さて、今回はバトルが入りました。
書くの難しいですね!!(T^T)
さて、銀髪美女は何のために子供たちを探していたのか!?まて!次回!!
なんちゃって(^^ゞ




