17話
2019年7月31日にはちみつに関する箇所を加筆訂正してます。
それに伴い20話を適正しております。
ご迷惑をおかけします。
お店の近くには住宅が数件ある。そのほかは倉庫だったり空き家だったりする。
となりの通りは商店通りだが、一つ隣の通りであるここは住宅が多い通りだがお店の周りは閑静な住宅街だと思ってもらえればいいと思う。
閑静な住宅街の中に小さな工場やお店が二、三軒という感じだ。
ということで、ご近所さんに挨拶をしようと思う。
思うのだが、せっかくなので手土産を準備してみた。
ホットケーキミックスで作ったどら焼きだ。
どら焼きの餡は二種類。つぶあんとこしあん。スーパーなんかで普通に売っているあんこだ。
一から作ると大変なのであんこは買うに限る。
どら焼きの生地はホットケーキミックスを使えば簡単にできる。
ホットケーキミックスに砂糖、卵、はちみつ、牛乳、みりんを入れて混ぜてホットプレートを使って焼く。
しっとりして甘いどら焼きが作れる。挟むものに例えばあんこと一緒に栗の甘露煮や甘納豆などを挟んでもおいしいと思うが、今回はこしあんとつぶあんの二種類のみ。
もちろんイシュタル様とシャドウの分も別に作ってあって、イシュタル様には届け済みだ。
シャドウはあとでゆっくり食べるとのこと。
で、かなりの量を作っていくつかは一つづつクッキングペーパーで包んで味見用に、残りは5個づつ袋に入れて三つに分けてカゴに入れてある。
ご近所さんへの挨拶って緊張するよね、特に主婦の皆様、なにせ印象悪いとほら、奥様の口コミネットワークってシャレにならないから。
「よし、行くか!」
気合いを入れてまずは一つ目のカゴを手に持つ、で、左隣の住宅から行くことにする。
実はシャドウには一人で行きたい旨を伝えたが最初は危険だということで却下されたのだけれど、聖霊って姿を消すことができるらしく、なら、姿を消してついていくということになりました。
ほら、だって、奥様ネットワークでさ、例えば自分とシャドウが二人揃って挨拶にいったらさ、そういう勘違いされてさ、自分はまぁいいとしてもシャドウに申し訳なさすぎる状態になりそうな未来が想像できたので一人でいかせて欲しいと。
もちろん理由は濁して伝えてさ、その折半案が姿を消してついてくるってやつなのね。
なので、見た目は一人、実は二人で挨拶に出発だ!
となりの建物の前に行けば、いいタイミングで井戸端会議をしている若い女性3人組を発見!こんにちはと話しかければこんにちはと挨拶を返してくれる。
姿を隠しているシャドウがそっと耳打ちをして、隣の家の住人たちだと教えてくれる
「あの、そこに今度お店を開店する予定の小中 満といいます」
「あら、そこの建物、この前から人が出入りしてると思ったらあなただったのね、私は隣の二階に住んでいるティーナ・アスよ、よろしくね」
「私は一階に住んでるファスナ・カウコよ」
「私は3階に住んでる、レイラ・スベナ よろしく」
「よろしくお願いします。ティーナさん、ファスナさん、レイラさん。あの、これよろしければお近づきの印に、お菓子なんですが」
3人にそれぞれどら焼きを手渡す
「ぜひ、食べてみてください。」
そう言えば3人は見たことない食べ物に警戒しつつも、変わったお菓子ねと言いつつ恐る恐る食べてくれる、と
「あら、おいしい!」
「本当!美味しいわ!!」
「初めて食べるわ、こんなお菓子」
3人ともお菓子なんて贅沢なもの、久しぶりね。と話しながら食べ切ってくれる。
「ねぇ、これ もういくつかいただけないかしら?子供と旦那にも食べさせてあげたいわ」
「うちも、よければ」
「ずるいわ、二人とも。私もいただけない?」
どうやらお気に召していただけたようでホッとする。
「もちろんです。えっと、お子さん何人いらっしゃいます?」
聞けばティーナさんもファスナさんもレイラさんもお子さんはそれぞれ二人づつだそうで、一袋5個入りなので間に合いそうだ
「袋の中に5個入ってます。どうぞ
あと、一つ確認したいことがあるんですが、子供さんに赤ん坊か一歳未満の子はいます?」
「どっちもいないわよ。それがどうかしたの?」
「えっと、はちみつを入れているのでそれが赤ん坊や一歳未満の子供には毒になることがあるんです。一歳を過ぎたら大丈夫なんですけど」
「あら、そうなの?はちみつってあの薬のでしょう?
一粒小銀貨一枚もするから買ったことないけど、赤ん坊には毒になることがあるの?」
「自分の故郷ではそう言われているんです。」
「へぇ、そうなの」
そんな話をしつつ一袋つづ渡せばニコニコ笑顔の3人。
なので、ふと考えていたことをお願いすることにする。
「開店はまだ先なのですが定食屋を開く予定なんです。お菓子は趣味で作ってるものなので作りすぎたらもらっていただけたら嬉しいです。
あと、もしよろしければお店で出す料理を今度味見していただきたいんですが・・・」
イシュタル様やシャドウはいつもおいしいと食べてくれるが現地の人たちの舌に合うかが不安になっていたところなので主婦の方たちだと忌憚ない意見を聞かせてくれるはずだろうからぜひ、試食してもらいたい。
「あら、そうなの?私たちでよければ協力するわ。」
とティーナさんが言えば二人もいいわよとOKをもらう。
試食の日取りは前日に教えてねとということで次は右隣へ挨拶に行くために3人とは別れる。
右隣に挨拶に行くと言ったら教えてくれた3人からの情報だと右隣は一軒家で住人は老夫婦だそうだ。
右隣の家の玄関前で深呼吸したあと、ドアノッカーで扉を叩く。
しばらくするとはいはい、どちらさまですかねぇと言う女性の声とともに扉が開く
「あの、お忙しいところ申し訳ございません。はじめまして、自分は隣でお店を開店する予定の小中 満といいます。ご挨拶にうかがいました。」
「まぁ、それはご丁寧に、主人が中にいますからよかったら中にどうぞ」
そういって扉を開いて中に入るように促してくれるとても品の良い老婦人。
老夫婦とのことなので奥様なのだろう。
入ってもいいものかすこし悩むが旦那さんにも挨拶はしておいたほうがいいだろうと思い、失礼しますといって家の中に入る。
「えっと、もしよろしかったら、どら焼きっていう自分の故郷のお菓子なんですが。食べてください。」
「まぁ!お菓子。嬉しいわ」
甘いものが好きなのよとご婦人は微笑む。
袋は一袋、個包装してあるものは旦那さんのものと奥さんのもので二つ。
部屋に案内されると老紳士が椅子に座り、本を読んでいる
「あなた、隣に越してこられた オナカ・ミツルさん。
ご挨拶に来てくださって、お菓子までいただきましたよ」
そう、奥さんが声をかけると本から顔を上げてこちらを見てくるので緊張する。
「ああ、となりにだれか来たと思っていたら君だったのか。
はじめまして、ワシはディン・ドンゴ 妻はローラだ。よろしく」
「は、はい。はじめまして 小中 満です。よろしくお願いします。」
手土産までいただいたようで、ありがとうと言うので、いえ、こちらこそもっと早く挨拶にお伺いするべきだったのですがといえば、忙しかったのだろう?落ち着いたようでよかったよと言ってくれる。
定食屋を開くことを伝えて、お二人にも味見をしてもらえないか聞いてみるとOKをもらえたので、後日改めて日付を伝えてに来ますといえばたのしみにしてると返事をもらい、お家をお暇する。
カゴの中身が少なくなったので一度お店に戻り。さて、次は正面のお宅に挨拶に向かうぞと気合いを入れて、新しいカゴに前のカゴのあまりも一緒に入れて再び店を出て挨拶をするべく向かって行った。
読んでいただきありがとうございます。(*^^*)




