一時×笑み
また来ちまった…
清潔感溢れる白い壁と薬の匂いが漂うこの場所。消毒薬の匂いはわりかし好きだが、医学関係の職業には全く興味がない。隼都が退院するからもう来ないだろと思ったのも束の間か……
目の前で寝ている我心。横蹴りでもくらわしてやろうかと思うほど、すげー良い顔して寝てやがる。どんな回復力?
その寝顔にこっそり口づけしようとする俺……ではなく隼都。その瞬間、我心は目を開けた
「ちょ…待っ…!!」
ガツン!!
鈍い音と共に隼都が頭を押さえる。
「痛っ!!!!」いやいや悪いの君だからね?と、冷たい二人の瞳が隼都を見据える気づかないうちに、にやけてたらしい。もともと無表情なことが多いから不思議そうに見られた。
「クールで噂の桐生が何でそんな顔してるわけ?あーゆー趣味の小東に付き合ってるってことはお前も…」
「ないない!!(全否定)ってか噂じゃねーし。イケメンで有名の我心に言われたくねーよっ」
「潰し…」
「潰してあげようか…とは言わせないぜ?隼都っ」
「はいよ!」そうかけ声を上げると、上半身だけ起き上がっている我心の背後にまわり、我心の両腕を後ろでブロックさせた。ナイスコンビネーション(笑)
「おい…」柘榴は笑いながらケータイを取り出す。データフォルダから1枚の写真を見せる。
「ちょ…!」
「実はうちの学校の陸上部の女子が勝手に盗撮したらしいねん。それが噂になってファンクラブとかできてるん」
「は?」
「この写真、送ろっかな~」いかにも楽しそうな柘榴が見せた写真は、我心の寝顔写真だった。人の寝込みに何してんの?って呆れている我心。
「とりあえず消すことを勧めてあげる」
「消してほしんだろ?そう頼めばいいじゃん?」さぁ、人にものを頼む態度は?という2人の期待。
そのとき隼都のポケットからバイブが鳴った。




