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クエスト達成!

眠剤が切れてもう数日まともに寝られていません。

明日から更新遅くなるかも。

おっさんは男爵その人だった。

ただ依頼者のじいさんが言ってた様に変態という訳ではでは無いらしい。


不幸な事情のあるメイドさんを雇っては、ある程度教養が着いたら希望を募って退職させていたそうだ。

それが原因でメイドがいなくなると噂が立ってしまったらしい。


それで変態説が出て、当時のおっさんの妻が爆笑。

悪ふざけで地下まで作り、私たちが死んだら幽霊屋敷になったらいいわねぇ!とはしゃいでいたみたいだ。


おっさんはその後早死。

妻を残してしまった後悔と妻の幽霊屋敷への期待で霊になってしまったとの事。

で、心霊現象とかよくわからないまま数十年幽霊屋敷運営をしていた。


なるほどわからん。


でもまぁ。

要は普通の良い人って事か。


「ごめんね、おじさん。なんか偉そうに色々口出して。」


とりあえず謝っとこう。


「いいんですよ、私も楽しかったからね。こんなに楽しかったのは久しぶりだよ。息子が小さかった頃を思い出しました。」


「うん……。ありがとう。」


しょんぼり俺。

こんないい人に偉そうに説教かましちゃった……。


「それにしても、キンタくんはお化けが大好きなんだね。怖く無いのかい?」


「え?うーん?」


悪霊がいるならば俺も怖い。

でもやっぱ幽霊もファンタジーな事だと思うのだ。

憧れはずっとあった。

それに。


「怖く無いよ!死んだ人にまた会えるって嬉しいもん。」


子供の頃、お盆におじいちゃんがお化けになって帰って来ると聞いて楽しみだったのを覚えている。


「ははっ、そうか……。そうだね!私もそろそろ妻に逢いに行くとしましょうか。妻は私が死んだあと、長生きして子孫に囲まれながら看取られて、さっさと天に昇ってしまったからね。」


おじさんが薄くなってきた。

成仏するみたいだ。


あ、泣いちゃう。


「おじさんっ!……またっ、またあぞぼうねぇ!」


「そうだね!キンタくんが長生きして、そのあと、天に来たら遊びましょうか。」


にっこりと微笑むおじさん。

そしておじさんは薄くなり、淡い光を残して消えた。

俺は神のおじいちゃんに向けて、おじさんを奥さんに会わせてあげてください。と祈りを捧げる。

届くだろうか。


しかし、くっそー。

泣かされちゃったぜ。

人形さんが俺の頭にしがみつきナデナデしてくれている。


「人形さんはこの後どうする?」


俺は涙を拭きながら人形さんに聞く。

人形さんはきょとんとしている。


「おじさんいなくなっちゃったでしょ?人形さんは一人でこの屋敷に残るの?俺についてくる?」


人形さんははっとすると、俺にしがみついた。


「あははっ、じゃあ行こっか。」


問題解決である。

依頼者のおじいさんに報告だ!



♢ ♦︎ ♢



みんな帰ってしまってるので、マイケルだけ拾っていこう。


玄関ホール近くの廊下で白目向いて倒れているマイケルを見つけた。

……やりすぎたな。


「マイケル、マイケル!起きろー。」


「あ……、キンタ……。ぎゃー!!」


パタリ。


あれ?

また気絶しちゃった。

なんで?

あ、人形さんか。

今俺の頭の上には人形さんが乗っかっている。

俺が操られてるとでも思ったのだろうか?


しゃーないからマイケルは背負って帰ることにした。


夕焼けの中、マイケルを背負って歩く。

昔おじいちゃんにおんぶしてもらって公園から帰ったのを思い出した。


「おじーさーん、依頼終わりましたよー。」


家の扉をノックしながら、依頼者のおじいさんを呼ぶ。


「おう!なんじゃ!もう終わったのか!」


夕飯を食いながら、おじいさんが出てきた。


「おう!お前らも食っていけ!……なんでその子は背負われとるんじゃ?」


飯を食いながら説明してくれとの事で、遠慮なくいただく事にした。


「で、何があったんじゃ?」


夕飯を食べながら、事のあらましを説明する。

男爵のおじさんの誤解も解いてやらないとな。


「ふーむ……、信じてやりたいところじゃがのぅ。」


たしかに!

子供がこんな話してもなぁ。

……そうだ!


「一応、証拠?になるかわかりませんが、ありますよ!」


俺はおじいさんに人形さんを見せた。

人形さんは机に登りぺこりとあいさつする。


「おお!これはさっき言っとった物神様かの?」


「そうです。男爵様が居なくなってしまったので、連れてきました。」


「なるほどのぅ……。まぁ全ては信じられんが、いい話じゃったしの。とりあえず清掃業者を入れてみるわい。」


「ありがとうございます!じゃあ……依頼は?」


「うむ、依頼達成って事でいいじゃろ!」


「やったぁ!」


初クエスト達成だ!


依頼書にサインしてもらい、挨拶をして、おじいさん宅を後にする。

外に出るともう夜。


ギルドへの報告は明日にしよう。


マイケル結局起きなかったな。

……死んでないよな?

うん。

息はしてる。


マイケルの家に寄って、マイケルを置いた後、俺も自宅に向かう。

今日は疲れた。

帰って寝よう。


後日。

辺境伯邸で働くメイド達の間に、動く人形の怪談が広まった。

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