初クエスト
3連休で眠剤を切らすという失態を犯し、著しく知能が低下しております。
依存してないと思ってたんだけどなぁ。
いよいよクエストである。
ちなみに登録してから1週間が経過している。
なんでかって?
学校だよ!
というわけで学校が休みの今日、朝一でギルドのクエストボードを見に来た。
領都のクエストボードだけあって、大量の依頼が張り出されている。
端から端まで見るのは無理だろうな。
まぁとりあえず今必要なのは俺が受けられるレベル1か2のクエストだ。
ちゃんとクエストボードは冒険者レベル毎に区分けされているので、その辺りに向かう。
ちなみに冒険者レベルは1〜10まであって、クエストは自分のレベルの一つ上まで受注することができる。
俺は冒険者登録したところなので、当然レベルは1。
受けられるのは1〜2のクエストになる。
レベル1〜2のクエストボードを見つけあたりを見回す。
クエストを探している年齢層は低くく、俺より年下もいるんじゃないかという感じだ。
どんなクエストがあるんだろうか。
……ふむふむ。
荷物の配達、どぶさらい、旅行中のペットの面倒、家事代行、魔道具のテスター、警備員。
何でもかんでも冒険者に依頼すんなよ。
その後、大量にある依頼の中で面白そうな物を見つけた。
屋敷の掃除。
ただし数年使われていなく、近隣の住民から幽霊の目撃談がある。
この世界には幽霊とレイスがいる。
幽霊の扱いはホラー。
レイスの扱いはモンスター。
両者共に人型で、死人から発生するのは同じだが、幽霊は浄化魔法が効かない。
まぁ噂の存在という訳だ。
都市伝説みたいなもん。
依頼の屋敷も浄化魔法は試しているが、霊の目撃談が後を絶たず心霊スポットと化している模様。
近所のヤンキー的な人達の度胸試しが後を絶たず、内部が荒れているから掃除して欲しいらしい。
で、綺麗になれば住みたいそうだ。
細かい事情は受注後直接話してくれるらしい。
……これに決めた!
クエストボードから依頼書をひっぺがし、窓口に持っていく。
テンション上がってきた!
手続きを終え、みんなを招集する。
秘密基地に一旦集合だな。
♢ ♦︎ ♢
「ぐへぇ!」
痛い。
殴られた。
「なんで勝手にクエスト受けてんだよ!」
キレてるマイケル。
返す言葉もございません。
「これ8番街ですごく噂の屋敷じゃない?」
冷静なポール。
「おっばけ!おっばけ!」
はしゃぐマリナ。
「「きゅーん…!」」
2人して情け無い鳴き声で、俺らは行かねーからな!と主張して、抱き合って震えているリリアとくぅ。
「キンタくん、この2人誰?紹介してよ。」
マイペースなおねぇちゃん。
まとまってないなぁ。
とりあえずキレる6歳マイケルくんを宥める。
「マイケル、落ち着けって。クエスト勝手に受けたのは悪かったけどさ、街中にしては面白そうなクエストだろ?」
「お、俺は……、幽霊とかダメなんだよ……!」
あ、君もびびってたのね。
まだ現地に行ってもないのにビビりすぎだろ。
「ポールは大丈夫?」
「大丈夫だよー。それよりこの綺麗な人早く紹介してよ。」
安定のマセガキポール。
おねぇちゃんは俺のだからな。
マリナははしゃいでるし、獣組は強制的に連れて行くからいいとして、とりあえずおねぇちゃんの紹介をした。
その後、マイケルをなんとか説得……は無理だったので、当身で気絶させ、背負って依頼者の所に向かう。
ちなみに獣組は1週間分のおやつを人質にしたら、渋々付いてきた。
依頼者の家は屋敷を持ってるとは思えないほど質素な家だった。
中から出てきた気合いの入った爺さんが依頼者らしい。
眉毛太いなぁ。
「おう!君らが依頼を受けてくれるんか!」
声がでかい。
中に入れてもらって話を聞く。
屋敷は大体築100年。
魔法使いに建ててもらったので今でも朽ち果ててはいないらしい。
外観は蔦でほど良く覆われていて、それは気に入っているので清掃不要。
内部の基本的な掃除さえしたらいいという。
正直幽霊騒ぎが否定されれば後は本格的な清掃業者に頼むから、とりあえず屋敷内を確認してくれって感じだな。
「それでな、幽霊騒ぎの方なんじゃが……、わしの曾祖父がの……!」
ノリノリで怪談を始めるじいさん。
淳二みてぇ。
内容自体は特に変哲のないものだった。
じいさんのご先祖は表では善政を敷いたいい男爵様だったんだが、裏では歪んだ性癖を奴隷にぶつけていて、何人も犠牲になった。
で、その奴隷の幽霊が屋敷に出るというものだ。
ありきたりすぎてちょっとつまらん。
「キ、キンタ……!やっぱりやめようぜ!」
「「きゅーん……!!」」
ビビり組には効果抜群だった。
これにはじいさんもご満悦。
もっかい当身でマイケルを気絶させて、いよいよ屋敷に向かう。
「夜になるとヤンキーが来るかも知れんから帰るんじゃぞー!何日かかってもいいからのー!わしが死ぬまでならなー!ガッハッハ!」
じいさんが見送ってくれる。
初クエスト開始だ!




