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可愛いは正義

多分メインヒロインかなーって

今日は森にリリアとマイケルとポールと来ている。

目的は肉だ。

アイテムボックスの中にはまだ轢き殺した動物がいくらか入っているが、2人が自分で取りたいと言い出した。

あ、ちなみにアイテムボックスの件は2人に話している。

クッソバカにされた。


「キンター。どっちにいそう?」


マイケルが聞いてくる。

俺は鼻もすごくいいため、獲物を見つけるのは俺の担当なのだ。

2人が狩るゴブリンも俺が見つけていた。

てか、鼻の良さには最近気がついた。

どうも意識しないと常人並になっているらしい。

常に鼻良すぎると困りそうだもんな。


「うーん。あっちの方にいそうかな。」


イノシシの匂いがする方を指差す。


「よーし、出発!」

「お肉!お肉!」


3人で森の中を歩く。

1時間ほど歩いたところで、異変が起きた。

嗅いだ事の無い匂いがする。

なんていうかこの森じゃない森の香りだ。

少しここより爽やかな感じがする。

あと女の子っぽい?

……女の子!?

人なのか、なんなのか。

好奇心が騒ぐ。


「なぁ、マイケル、ポール。どうやら俺ら以外に人がいそうだ。」

「え?マジで?」

「マジで。」

「えーここ魔領の森だよー?魔族ってこと?」

「わからん。とりあえず見に行こうぜ。」


匂いをたどる。

ああ〜ええ匂いなんじゃ〜。


10分ほど歩いたところでかなり匂いが濃くなってきた。

ずっと嗅いでいたい匂いだ…。


あたりを注意して見回す。

すると20m先くらいに動くものを見つけた。

……どうやら倒れている人のようだ。


俺は慌てて駆け寄った。


「おい!大丈夫か!?」


うつ伏せに倒れてるのは女の子みたいだ。

とりあえず仰向けにして、上体を軽く持ち上げる。

出血は無いみたいだ。


そして仰向けにして驚いた。


「エルフ…。」


尖った耳に金の髪。

異常なまでに整った顔立ち。

年齢は5歳くらいだろうか、今の俺と変わらなさそうだ。

この幼さでこの美しさ、エルフってすごい!

おっと余計な事を考えてる場合じゃなかった。


「おいっ!大丈夫か!?」


「うっ…お母さん…。」


俺は慌ててアイテムボックスからポーションを取り出して飲ませる。


「ポーションだ!飲んで!」


こくこくと可愛い音を立ててポーションを飲む女の子。

エルフは何しても可愛いなぁ。

みるみる顔に生気が戻ってくる。


「ふぇっ!?ここどこ…?あなたはだぁれ?」


ポーションを飲み終えた女の子は戸惑いながら質問してきた。


「俺はキンタ。ここはアリツベルク辺境伯領の近くの森だよ。君の名前は?」


「マリナ…。」


「マリナちゃんって言うんだね?どうしてここで倒れてたの?」


「えっと…。あっ、お父さん……。お母さん……。」


マリナちゃんの綺麗な緑の瞳に大粒の涙が浮かぶ。


「キっキンタ!とりあえず秘密基地に移動しようぜ!」


棒立ちで見ていたマイケルが提案する。


「そうだな……。歩けるかい?」


マリナちゃんが小さく頷く。


俺たちはマリナちゃんの手を引きながら、秘密基地へと引き返した。


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