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雪火桜  作者: 猫乃
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すぐそばまで

今回、とっっっても短いです。

そこは、暗い暗い所だった。右も左も分からない。誰が誰か判断する材料なんて、声しかなかった。あるモノが考えた。はて、自分達はどうしてもこんなところにいるのか。長いときのなかで、その答えはぱっとしなくなっていた。別にすることもないから、もう一つ考えた。「あいつら」はうまくやっているだろうか。あいつらが外に出れたとき、ひどく羨ましく、妬ましく思った。長年、願っていたことが、自分ではなく、他のやつに訪れたのだから。けれど、今ではそれほどでもない。ここにいる全員それを願い、出れたやつらは「必ず助ける」といってくれたのだから。

「なぁ」と、それは、考えをやめて誰かに呼び掛けた。

「なんだ」と力強い声が返ってきた。

「もうどれくらい、ここにいるのかね」

「知ったことか」

「それもそうだね」

「なら、なぜそんなことを聞いてくる?」

「うーん・・・することもないし、話をしたい気分なのさ」

「そうだな。しかし、話題もない」

「・・・あいつら」

どいつらか分からないので、力強い声は「あ?」と聞き返した。

「ほら、外に出られた、あいつらだよ」

「それがどうかした」

「あいつらが出てどれくらいたったのかね?」

「知ったことか」

会話がほとんど振り出しに戻ったが、こんなことはしょっちゅうあったから誰も気にしない。

「今も、自分達を助けようとしてくれているのかね」

「他人の考えなぞ、知ったことか」

「でもね、自分は思うのだよ。きっとそうだと。それも、すぐそばまで迫っていると」

一人称「自分」のそれは、上を見上げる動作をしたが、相も変わらず見えるのは暗闇だけだった。もう視力があるのかも疑わしい。確か、あいつらが出れたときは眩しかったから、見えていたと思うが・・・。

そんな問いかけにも、力強い声は相も変わらず一言、

「知ったことか」

と言うだけだった。


いかがでしたか?あいつら関係は、全部闇です。

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