堪える
最近、お久しぶりです。と書くことがなくなりました!感激です!それではどうぞ。
(しまった!実力を計られていたのね・・・)
先程まで恐ろしいくらい余裕だった吹雪は、こめかみに冷や汗が浮かぶのを感じた。
(?でも待って、こんなとろとろしていないで、さっさと追い詰めてしまえばいいのよ)
辺りの状況を警戒しながら把握する。何故だか分からないが、影は全く攻撃してこなくなった。
(雪子と近すぎるわね・・・)
吹雪は素早く影に向かって手を伸ばした。
ザン ザン ザンッ!
尖った氷の柱を前へ前へと出現させ、影を奥の方へと追い詰める。これでひとまず雪子を巻き込む危険性は低くなった。次に、影に反撃する暇も与えず、6枚の氷の刃で影を囲む。氷の刃は影を中心に、くるくる回転しながらじりじりと距離を詰めていく。しかし、回りに逃げられなくしたところで影は宙に浮き、上に逃げることができる。が、そんなことは誰が見たところで目に見えている。吹雪はスッと掌を下に向け、下に動かす。すると、突如出現した氷で出来たガラスの板が、その動きと連動して、影の頭上をふさいだ。
「うむ、こうも行く手を阻まれては困るな」
影が呑気に周囲を観察してぼやくが、その言葉からも全く困っていると言う感情が伝わってこない。
「なんだか突然大人しくなったわね?」
「そうだな・・・」
あろうことか、お互い敵と呑気に話をしている。「お前の実力は分かった」といかにもなセリフを言われた後こんなにも大人しくなると、なんだか拍子抜けしてしまう。楽なのでとても助かるが、やはり先程同様ヒヤリとするのは心臓に良くないから、ごめんだと思う吹雪であった。
「戦う気、あるの?」
敵だというのについ、尋ねてしまった。
影はどかっ、とその場に胡座をかいて座り込み、腕を組んで答えた。
「今のところ、無いな」
「何しに来たの!?」
(全く分からないわ)
吹雪は理解に苦しんだ。まぁ、このまま拘束しておけば何もそこまで大きな不都合は生じないだろう。ふと、影の行動に不可解な点はないか、観察してみる。鋭い氷の刃に回りを囲まれ、逃げ道もなく相手としては、いつ刺されるか分からないとても緊迫したこの状況のなかで、よくもまぁ座って眠れたものだ。感心するが、あまりにも無防備過ぎて、呆れてしまう。吹雪は初めて会った時のことを思い出してみる。果たしてここまで阿呆な男だっただろうか。
「まぁ・・・暫くそこで大人しくしていなさい。今のところ、殺しはしないから」
(フッ・・・殺しはしない、か。あの娘が善良で助かったといったところだな・・・。今頃あの娘の目には、俺がとてつもない阿呆に見えているのだろうが・・・、俺にとっちゃ見逃したお前の方が遥かに阿呆に見えるぞ。今にその優しさが命取りとなるだろう。が、今は
“堪える”に越したことはない・・・)
いかがでしたか?次回予告は・・・考えていないので分かりません!(^_^;)))




