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またギルドへ






ギルドに呼び出された。


今日はアリスとミリアはいない。

トロちゃんのことで、教授に捕まっているらしい。


まぁ……出かけて戻ってきたら小さくなってたら、そりゃ驚くよな。


仕方なく、一人でギルドへ向かう。


「こんにちは。ギルマスいます?」

「呼び出されたんですけど」


すぐにギルマスの部屋へ案内された。


「こんちわー……え」


――なぜか、オネイロスがいた。


「うわ〜戻っちゃった〜」


めっちゃ泣いてる。


「落ち着けって」


ギルマスが焦りながらあやしている。


(ははぁ〜ん)

(元カノと浮気したところの修羅場か)


「ギルマス、浮気は最低ですよ!」

「ちゃんと今カノのオネイ様を大事にしてください」


「おい!危険な勘違いはやめろ!」


ゴッ!


殴られた。


――オネイ様に。


「ふざけないで頂戴!」

「こんなムサイオッサン、趣味じゃないわ!」


キモい方のオッサンが何かほざいてる。


「なんで俺が振られた感じになるんだよ……」


ムサイ方のオッサンが落ち込んでいた。


「オネイ様……今日はどうされました?」


自分でも思う。

主人公がこんな低姿勢でいいのか、と。


でも――怖いものは怖い。


「……戻っちゃったの」


「え?」


「戻っちゃったのよ〜♡」


オネイロスは、頬に手を当ててため息をつく。


「私のオートヒールで……タマタマが戻ってきちゃったの♡」


「あー……やっぱり」


そんな気はしていた。


「ギルマス、今日はそれで呼び出されたんですか?」


「いや」


ギルマスは即答した。


「昨日、お前らが壊した訓練場の修理費の話だ」


――oh。


「キンタマの話にしません?」


「するか!!」


くそ!

トロちゃんの食費問題が解決しそうなのに、今度はデカい出費かよ!


「あら、それなら私が払うわよ?」


オネイロスがあっさりと言った。


いやん男前!

レオンは一瞬乙女になった。


「私のせいみたいなものでしょ♡」


(100%お前のせいだ……)


とは、とても言えない。


「オネイ様〜!ありがとうございます!」


レオンは即座に土下座した。


(キモいオカマが女神に見える)

(金を出してくれるなら神がオカマでもいい!)


「お金は私が払うとして――」


オネイロスの表情が、少し真剣になる。


「ちょっとおかしいのよ」


「存在がですか?」


――ゴッ。


殴られた。


「ちょっと見て」


そう言うとオネイロスは――


自分の指を、ためらいなく切り落とした。


「ッヒ!?」


だが次の瞬間。


切断面が光り――


一瞬で、元通りに再生した。


「……やっぱり存在がおかしいですね」


――ゴッ。


また殴られた。


「こんな感じで、欠損してもすぐ再生するんだけど」


「タマタマは一日かかったのよ」


「すぐ再生しなかったから、レオンちゃんの魔法は再生しないものだと思ってたのに……」


「朝起きたら、生えてたの♡」


……怖い話やめてくれ。


「で、思ったの」


オネイロスは、じっとこちらを見る。


「レオンちゃんの魔法って――本当に“魔法”なの?」


……いや。


それ言うなら、お前の存在の方が何なんだよ。


「俺も、この魔法のことは分かりません」


「学院も、まだ解明できてないみたいですし」


「帰ったら先生に聞いてみます」


「再生できるなら……間違って使った時の罪悪感も減りますし」


「情報、ありがとうございます」


「それと――」


ギルマスが口を開いた。


「アリスに言っとけ」


「例の薬、もう使うな」


「街で暴走させたら――討伐対象だぞ」


「……ですよね〜」



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