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『われらは人間のそういうところが好きでやめられないんだ』
『なんだと? お前はもともとわれの仲間であろう?』
『いいや。われらは人間とともにこれからも生きていく。人間はわれらを尊重してくれる。だからわれらは負の感情を浄化する。魔王よ。覚悟せよ』
「失せろ。魔王!」
走るホワイトサーベルの上に立ち上がるとデュランダルがホワイトサーベルの背中を駆け上がっていく。
そして大きくジャンプすると魔王ドラゴンの上に飛び乗り、その首の根もとに思い切り聖剣を差し込んだ。
同時にホワイトサーベルの口から強烈な青い光がドラゴンの頭めがけて突き抜けた。
『ぎゃーーーーーー!』
耳をつんざくような断末魔だった。
王宮が焼け落ちると同時に、魔王はドサリと王宮の中に落ち、そしてあっけなく消えた。
ホワイトサーベルがドラゴンの上から落下するデュランダルを受け止め、そしてシェリアのもとへ運んでくる。
「デュランダル陛下!」
シェリアの瞳から涙がつたった。
「ああ。勝ったぞ。シェリア」
「ええ。ええ。みな無事でそして、魔王は消えましたね。あなたがホワイトサーベルとともに倒してくれましたね。あなたはわたしの、みんなのヒーローです」
「かっこよかったか?」
「ええとっても。惚れ直しました」
「はは」
痛そうに顔をしかめる。
どうやらあばらが数本折れているらしいとホワイトサーベルは言った。
それほど過酷な戦いだった。
「キルギアへ戻りましょう。そして……」
「オルベリアを建て直そう」
「え?」
「君の兄も妹も生きている。彼らの使命だ。オルベリアを建て直さなければならない」
「デュランダル陛下……ありがとうございます」
ああ…
シェリアの頬に涙が伝う。
シェリアはギュッとデュランダルの手を握った。
「だが、君は渡さないぞ。君はオルベリアの王女として俺の王妃になってもらわないといけないからな」
「デュランダル陛下?」
「王妃に……なってくれるな?」
その碧い瞳がシェリアのエメラルドの瞳をとらえ、そしてシェリアはゆっくりと頷いた。
「愛しています」
「ああ。俺も愛している」
ダニエルはその二人がキスするのを見ていられず、ロレッタの目を隠しながら、チューリップ畑の奥へと視線をそらした。
ずっと愛してきた尊敬している王女が真実の愛を見つけたのだ。
一度たりとも恐れ多くて言えなかった言葉『愛しています』の言葉は一生胸に秘めておこう。




