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その数日後、ダニエルは王城にデュランダルへと謁見にやってきた。
そして公然と証言した。
「わたしはオルベリアから亡命しました。オルベリアは今ゼノア王の独裁政治に落ちているのです。オルベリアを聖王たるあなたに救っていただきたい」
と。
そして言ったのだ。
「オルベリアの王女シェリアを救ってくださったこと、王女の臣下として感謝いたします。わたしは今よりデュランダル陛下の元に骨を埋めるつもりで参りました」
謁見の際、デュランダルが人払いをしなかったせいでこのニュースは瞬く間に王都内を駆け巡った。
なんと、デュランダル陛下が例の聖王だったのか。
そしてシェリア王女を匿っているとは、いったい? どこにいらっしゃるのだ?
昨日、ダニエルの部下だった男が到着し、オルベリアの現状を報告した。
兄は瞳の色が赤くなり、人相が変わってしまったと部下は言った。
「もうオルベリアは終わりです。国王は平民たちをも世界戦争に駆り出すつもりです」
そこでデュランダルはロレッタを呼び聖獣ホワイトサーベルを呼び出した。
ロレッタに頼んで魔王のことならなんでもいいから教えて欲しいとデュランダルは言った。
「些細なことでもいい。俺の勘だが魔王はすでにどこかにいるような気がしているんだ」
『そう思うか。我も同じだ。感じる。魔王に魂を売った紅の血の色をした目の男が聖王をさがしている。魔王は負の感情に支配された男に取り憑いているのだ。世界を滅ぼすために』
紅。やはり……。
「魔王を倒すにはどうすればいい?」
『その剣を使え。だが魔王を消滅させる時は我も共に魔力を送り込む必要がある。急ぐのだ。やつはすでに大地を滅ぼし始めている』
そしてホワイトサーベルは消えた。
皆はこの聖獣の威圧感を無言を持って受け止めた。
「す、すごい」
真っ先に言葉を発したのはダニエルだった。
オルベリアでは魔力も稀であるためこんな超常現象、夢の中の世界としか思えないのだ。
「あのさきほどの聖獣が言っていたことはすべて当てはまります」
ダニエルの部下が震えている。
「ゼノア王の瞳が赤くなっていることは先ほども言いましたが、大地を滅ぼし始めているというのは……」
「オルベリアがどうなってるんだ?」
ダニエルが心配気に聞くと部下が答えた。
「平民たちを戦いのために農業を放棄させ、兵士として集めています。そのせいでまったく小麦畑の管理ができず小麦が全部ダイム病になってしまっているのです」
「「ダイム病?」」
ダニエルが言うのとシェリアが言うのとほぼ同時だった。




