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「俺はお前という信頼できる女性を好きになってしまった。こんな感情ははじめてなんだ。シェリア」
シェリアも一口ずつシャンパンを飲んでいたが、グラスをテーブルの上に置いた。
「わたしは今回のことでとてもはらはらしてしまって……気づいたことがあるのです」
「気づいたこと? なんだ?」
「陛下がずっとわたしを好きだといってくださっているのは知っています。今までの経験から、それでもきっといつかは自分を嫌いになるのだという感情から抜け出すことができなかったんです。陛下もいつかきっとわたしを嫌いになってしまうって……」
「そんなこと……」
「でもそれよりも何よりもわたしが嫌だって気づきました」
「え?」
「わたしが陛下をなくしたくないって」
シェリアはすいっとデュランダルの横によりそうように身体を寄せた。
「陛下が好きです。わたし」
「…………」
一瞬でデュランダルは固まってしまった。
「え? シェリア……ちょ……ほんとに……いや……」
あまりのことに絶句したように戸惑い、それからしどろもどろになって両手を空中にさまよわせている。
構わずシェリアはデュランダルの分厚い胸板に飛び込んだ。
「シェリア!」
「その両手をわたしの後ろに回してください。抱きしめるんですよ。こういうときは。陛下」
「あ、わ、わかった」
おそるおそる自分の後ろにデュランダルの大きな腕がまわるのをシェリアは感じた。
「シェリア。あったかいよ」
デュランダルがその手をゆっくりときつくシェリアにからめてくる。
「わたしもあったかいです」
ぎゅっとさらにデュランダルに顔を押し付ける。
「シェリア、愛してる」
「わたしもです。陛下」
しばらくそのまま二人は抱きしめあっていた。
ぎこちなくはあったが……。




