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ダンテ子爵並びにその家族はは王城へと連行され、牢へとぶち込まれた。
不正は徹底的に暴けとデュランダルは命令した。
今後他の貴族たちが同じことを行えないようにするためだ。
不正を行ったらどうなるかを見せしめるつもりなのだ。
シェリアはラインハルトとともに没収された書類を徹底的に調べた結果、年間三分の二のワインがナダルへと不正に流れていたことがわかった。
そのお金はすべて懐に入れて、私腹を肥やし、なんと自衛の兵まで養成しはじめていたらしい。
いずれキルギア王国に対し反旗を翻すつもりだったのだろう。
魔獣の怖さを知っているくせに何を考えているのか……。
そんな中何やら問題が起きたらしい。
ダンテ子爵以下家門たちが続々と連行されてくる中、ある日、ギルティがこそこそとデュランダルを呼び出し執務室から出て行った。
そして戻ってきたデュランダルはかなり疲れ切った顔をしており、シェリアは気になってその日は仕事が手につかなかった。
何かあったのだろうか?
その日、執務室で二人きりになったラインハルトに陛下に何かあったのかと聞いてみたが、濁されてしまった。
「連日の裁判でお疲れなのでしょう」
シェリアの目は見ずに言う。
絶対何かあるのだ。
あれ以来デュランダルはシェリアに微笑みかけることがなくなってしまい、そっちの処理に夢中のようだ。
何ならシェリアが目に入っていないようにさえ見える。
執務室で二人になったときもぼそぼそと「ロレッタをどうすればいいだろう」とつぶやいている。
ロレッタ殿下? 殿下が関係あるの?
何? 何なの?
かといって、シェリアが気遣って疲労に聞くお茶を入れると、「ありがとう。シェリア」と満面の笑みで手の甲へとキスを落としてくれる。
嫌いになったわけじゃないらしい。
なんだろう。
相当何か気にかかることがあるとしか思えなかった。
その三日後のことだ。
シェリアが執務室から離れ、図書館から資料を持ってもどってきたときに執務室を開けようとしたらギルティとラインハルトの声が聞こえた。
「デボラ様があのように言われている以上、会わせるしかあるまい」
「だが陛下が気の毒で……」
「かつて好きだった人がいきなり犯罪者として現れたのだからな」
「ああ。ディアン様にもどう説明していいやら……」
ドクンとシェリアの心臓が鳴る。
好きだった人?
陛下が好きだった人?
思わず持っていた書類を落としそうになった。
その日の午後のロレッタの勉強は何も身に入らなかった。




