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次の日は早く起きてメリッサという専属としてつけてもらった侍女に支度をしてもらった。

沢山あるドレスはどれも形が古く、どうやらデュランダルの母君のものらしい。

今日の午後に仕立て屋を呼んで早急に作らせますからと言われ、とりあえずそのドレスで間に合わせた。


早々に部屋で朝ごはんを食べて執務室に顔を出した。


「おはようございます」


執務室に入ると、デュランダルはすでに机に座り山のような書類を処理している。

長いことナダルへ行っていなかったから仕事が溜まっているのだろう。


そしてその向かいとなりにはひとりの茶色い髪の男性が座って一緒に仕事を処理していた。


「ああ、来たか。今日から俺の秘書として入ってもらう。ディアンだ。ラインハルト。ディアンに仕事の説明をしてくれ」


「はっ」


男性が顔をあげる。

文官によくいるタイプの真面目そうな顔だちだ。

そのままおもむろに立ち上がり、深く礼をとった。


「オズボーン公爵家、ラインハルト・オズボーンと申します。陛下の補佐官をしております。以後お見知りおきを」


「ディアンです」


「ディアン。ラインハルトにはすべて話してある。本名をいっても問題はないが、他の者の目もあるからディアンと呼ぶようにしよう。あと、ディアンは城からはでないようにしてくれ。オルベリアの王女だったのだから、顔が知られていないとは限らない。城下には誰が潜んでいるかわからないからな。どうしても出たいときは俺が同行する」


「はい」


シェリアが頷くと、ラインハルトと呼ばれた男性はシェリアのほうへ向き直った。


「かしこまりました。ディアン様とお呼びしてもろしいですか?」


デュランダルはあと二人側近の『ギルティ・ガードナー』と『メルディス・ファルコン』いう者がいて、その者にも話してあると言った。

二人とも影のような役割をしているらしく、この二人も公爵位を叙爵されている。

三人とも二十代後半のようだ。

そもそもデュランダルが25歳でシェリアより5歳年上なだけなのにすでに国王とかなりみな若い。

できたところの国というのもあるだろうが、一年前に突然先王と王妃、そして側近たちが皆死去している。

何があったのかわからないが、そのせいもあるだろう。

その辺はおいおい聞いていこう。


「ええ。オズボーン閣下。よろしくお願いします」


「ではまずは……」


どうやらデュランダルはシェリアに事務仕事を補佐してほしいらしい。

まぁこの仕事の量であればラインハルトひとりでは到底足りない。


午前中は秘書として執務の補佐、午後からは王女の母親代わりと教育係をするらしい。


とにかくこの国に骨をうずめるつもりでがんばると決めたのだからとシェリアは全力で仕事をこなしていった。


お読みいただきありがとうございます。

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