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第二話「説教」

 地底世界唯一の魔法学校、グランベル学園。


 それは地底世界の中心の街、中央大きな部屋(タンガ)の北側に位置している。


 木で作られた校舎に石造りの訓練場、そして自然豊かな中庭。


 学校全体はそこまで大きくは無いが、子供が勉学に励むには十分な施設だ。


 一学年二十数人全員が余裕を持って入る教室は、子供たちが色んなことについて、深く学ぶ場所である。


 しかし、そんな学び舎の一室である教室は、ごく稀に拷問部屋と化す時がある。



---



 アルスたちの教室は普段は机が綺麗に並べられ、模範的な空間が存在する。


 まぁ、どこの教室もそうなのだが、今は違う。

 今この教室は、殺伐とした空気感を漂わせている。


 綺麗に並べてあるはずの机は後ろと両脇に退けれられている。

 その代わりには、また別のモノが並べられていた。


 それは、ボロボロになった姿で縛られている、今回の覗き犯たち。


 そして一人だけぐるぐる巻きに縛られ上下逆さまの状態で天井から吊るされている者がいる。

 言わずもがなアルスである。


「あんたたち、自分がなにしたか分かってんの?」


 教卓の前で腕組みをしながら彼らを殺意の籠った表情で見下ろしている一人の女子。


 彼女の名はアイビス。

 容姿は白髪のボブでエメラルドグリーンの瞳をしている美少女。胸の方はかなり慎ましい。

 性格は「あんたのことなんか好きじゃないんだからね!!」とか言いそうな、ああいう感じの……………まぁ、はっきり言うとツンデレと言うやつだ。

 その上、平気で人をタコ殴りにする凶暴性と自分に絶対的な自信を兼ね備えた、アルスたちにとっては危険人物だ。


 まぁ、何もしなかったらただの可愛い子なんだけどね。


「最上級生なのに覗きって、どんだけ子供なのよ!!!」


 アイビスが甲高い声で叫ぶ。


 アイビスは女子のリーダー的存在であり、アルスの幼馴染の一人だ。

 昔はよく一緒にいたのだが、最近は何故か避けられている。

 え?覗きが原因だって?

 いやいや、覗きはもっと前からやってるからね?

 これが原因じゃないのよ。たぶん。


 魔法の腕前は学園始まって以来の天才だとか言われるほどの才能を持つ、言わば優等生というやつである。


「だってアルスが」

「言い訳してんじゃないわよ!!!」


 覗き犯たちの一人がアルスを言い訳に使おうとしたみたいだが、逆にアイビスに怒られている。


 馬鹿だな。

 こういう時はいかに相手の逆鱗触れず沈めれるか重要なんだよ。

 アイビスは特にな。


「で?あんたは何か言うことないの?アルス」


 アイビスが攻撃の的をアルス一点に変えてきた。


 まぁ、当然だよな。

 足場から俺を落としたのも至近距離で魔法をぶっ放したのもお前だもんな。

 それぐらい怒っているのはよく分かる。

 よく分かるのだが、………主犯が俺って決めつけるのはどうかね。


 明らかに俺に対しての攻撃が強すぎる。

 足場ごと俺を落としたり、至近距離で魔法ぶっ放したりしてる。

 言っとくけど魔法を至近距離で受けたら大概どこか体の部位が飛んでいってもおかしくないからな?

 いくら俺が頑丈だからってやり過ぎだろ。


 しかも今の状況もかなりおかしいからな。

 俺は気絶して教室で目が覚めたが、その時から俺の視界は上下逆になっている。

 いくらなんでもこれはやり過ぎじゃないだろうか。

 どう見ても俺だけ喰われる絵面になってるよね?

 それに怪我の具合もおかしい。

 確かに俺は魔法を至近距離で食らった。


 だが、どうしてだ。

 何故こうも顔面だけ異様に腫れているのだ。

 どう考えても気絶してる間に殴っただろ。


「聞いてんの!?何か言いなさいよ!!」


 沈黙を続けるアルスにアイビスがさらにキレる。


 なるほど。

 拘束プレイに言葉責めか………。

 悪くない。

 だが、このままだんまり決め込んでても意味が無い。

 何か言わないときっと俺の顔面が更に腫れ上がることになる。

 ここはクールにアイビス怒り沈めるしかない。


「男ってのは、常に何かを追い求める生き物なのさ。」

「フンッ!」

「ぐふぉ………!」


 アイビスはサンドバッグのようにアルスの顔面にジャブを入れる。


「ふざけてんじゃないわよ!!自分がやった事分かってんの!?」

「まぁまぁ、落ち着けって。たかが裸見られたくらいでそんな怒んなよ。誰もお前らの体見て馬鹿にしてないだろ?

 実際綺麗だったし、将来が楽しみになっ………ぼへっ!」


 喋ってる最中に腹を殴られた。


「そういう事じゃないわよ!覗いたことに対して何も思わないのって聞いてんの!」


 なるほどな。体の事じゃなくて覗きという行為そのものに対してキレてるわけね。


 まぁそうだな。行為としては良くなかったかもしれないな。


「覗いたことに関してはすみませんでした。」


 ただ――


「次の水浴びはいつですか?ぶへっ!」


 また殴られた。


「あんた反省する気ないんでしょ?それとも謝るのが恥ずかしくて誤魔化してるんでしょ?どんだけ子供なのよ。」

「はぁ?俺は謝ってんだろうが!誤魔化してなんかねぇだろ!次の水浴びはいつか聞いただけだろ!」

「反省してるんだったら聞く必要ないでしょ!」

「誰も覗きのために聞いたなんて言ってねぇだろ?覗きがダメなら一緒に入ればいい。」


 そう言うと周りの男子たちは全員「おぉ〜」と声を上げた。


 我ながらにいい案だろう。

 覗きという行為がダメなら一緒に入ればいいのだ。

 これなら覗いてないし、お互い見てるわけだからどっちもどっちってことだよね?


「おぉ〜じゃないわよ!いい訳ないでしょ!このエロ猿共!」

「まぁまぁ、恥ずかしい気持ちは分かるぜ?

 でも、大人になったらみんな全裸で風呂ぐらい一緒に入ってるって、子供だろうがそのうち見るなら関係ないだろう。もう少し、大人になろうな!」

「はぁ!?」


 アルスの言葉に顔を歪めるアイビス。

 おっと、どうやら煽ってしまったようだ。

 かなりカチンときてる。


「二人とも相変わらず仲良いね〜」


 アルスとアイビスの言い合いを見てか、周りの女子の一人がそう言った。


「仲良くなんかないわよ!」

「え〜そう?ウチは夫婦漫才してるように見える〜」

「確かに!結構お似合いかもね!」

「二人とも幼馴染だし脈ありなんじゃない?」


 ギャルのような話し方をする奴に便乗し、周りの女子たちがそう呟く。


「み、みんな覗かれたことに対して何も思わないの!?」

「うーーん、何も思わないわけじゃないけど……」

「なんて言うか………慣れた?」

「うん、今まで何回も覗かれてるし、気の済むまで殴れば結構スッキリするし」


 おい今気の済むまで殴ればって言ったな?

 やっぱ殴ってんじゃねぇか!


 女子たちの言葉にアイビスは納得いかない様子で


「慣れた?……ふーん、慣れた、ね。」


 下を向いてブツブツと言い出した。


 おいおい、これマジ切れする時のアイビスだよ。

 勘弁してくれよ。


「慣れたのなら仕方ないわね。私は慣れないからとことんやるわ。

 さっき私たちのこと夫婦って言ったわよね?確か夫婦喧嘩した時は妻は夫を殺してもいいんだっけ?」


 アイビスが殺気に満ちた目でアルスを睨みつける。


「ハハハッ、何言ってんだよアイビス。言いわけないだろ?喧嘩した時の例えで言ってるだけでそんな事しちまったら立派な殺人だぜ?な?だから杖を下ろせアイビス!」


 アイビスは頭だけでは足りないと判断したのか、アルスの股間の辺りに杖を向け今にでも魔法を放ちそうな勢いだ。


「おい!アイビスやめろ!分かった!俺が悪かった!謝るからその杖を下ろしてくれ!頼む!誰か助けてくれぇぇぇぇ!!!!」


 アルスの情けない叫び声が教室中に響く。


 縛られているにも関わらず体を思いっきりバタつかせている。

 まるで芋虫のようだ。


 周りの男子たちはアルスのその姿を見て、カタカタと震え上がる。


「ハイハイ落ち着きなってアイビス。ちょっとからかいたくなっただけだよ。まぁウチとしては結構お似合いだから付き合ってたりするのかな〜って思っただけよ」


 そう言いながら一人の女子がアイビスを宥める。

 アイビスはゆっくり杖を下ろし、


「こんな猿と付き合うぐらいなら身投げするわ。」


 おい。どんだけ嫌なんだよ。

 いや、それより助かった。


 アルスはバクバクなる心臓を落ち着かせ、止めてくれた女子に感謝する。


「ありがとう!本当にありがとう!もう来世まで祀らせて頂きます!えーと……………名前なんだったっけ?」

「あっやっぱ殺していいよ。」

「ごめんなさいごめんなさい嘘です本当にごめんなさい嘘です!」


 そうしていると、教室の扉が開いた。

 なんだと全員の視線が扉の方に向かう。


「放課後にギャーギャーやかましいわい!なんの騒ぎじゃ!」


 大声で怒りながら入ってきたのは一人の老人とそれより少し若い女性が一人。


 老人の名前はフィーネス。

 魔杖をつき、深緑のローブを身に纏った70代くらいの男で地底世界で最も優れた魔法使いと呼ばれているこの学園の校長だ。


 女性の方はマルッフィル。

 細身の60代くらいの女で、背は少し高く、キリッとした顔立ちをしている。

 彼女もこの学園の教師だ。


「先生!男子が水浴びを覗いてきたんです!」


 一人の女子がチクった。


「またですか。いい加減にしなさい。アルス」


 なんで俺単体なんだよ。


「全く、もうすぐ卒業じゃというのに、自覚を持たんか!」


 フィーネスの言ってることは正しい。

 正しいのだが、最後の一言、フィーネスにそのまま返したいと思います。


「おい、水浴びの情報源が我が物顔で入ってきたぞ。」


 そう言った瞬間、空間が止まったかのように静まり返った。


 そして、全員がゆっくりフィーネスの方を見る。


「え、嘘!先生がアルスに教えたってこと?」

「やばいんだけど、キモい。」

「仮にもこの学校の校長だよね。どういう神経してるの?」

「信じらんない。」


 すごい言われようである。


 アイビスも何も言わず杖を握りしめ、狩人の目をフィーネスへと向ける。。

 マルッフィルも軽蔑の視線でフィーネスを見る。


「……………おっといかんいかん。今日は草むしりを……………ん?」


 逃げようとしたフィーネスが振り返った瞬間、足が動かなくなった。

 下を見ると、フィーネスの足元が氷漬けにされている。


「どこへ行かれるのです?校長。草むしりはさっきしたじゃないですか。ボケもここまで来ると反吐が出ますね」

「ひっ!」

「ねぇ?アイビス。」


 マルッフィルがそう言ってアイビスの方へ向いた。

 アイビスは殺意の籠った目で杖を構え、小さく詠唱を呟いていた。


 フィーネスがゆっくりとアイビスの方を振り返った瞬間、とんでもない勢いの魔法がぶっ放された。


 その魔法はフィーネスごと扉を突き破り、壁も突き破り、中庭へとフィーネスを吹っ飛ばした。


 フィーネスは中庭の庭木に上半身だけがぶっ刺さった状態になっていた。


 さすがアイビス。

 教師に対して思いっきり魔法をぶっ放すなんて。

 しかも教室で。

 教え子がここまで魔法を使えるとなったらフィーネスも嬉しいだろ。


 生きてるか分からないが。


「みんな、帰るわよ。マルッフィル先生、後はよろしくお願いします。」


 アイビスはそう言い教室を出て行った。

 周りの女子もフィーネスに暴言を呟きながら教室を出て行った。


 完全に怒りの矛先がフィーネスに向いている。


「はぁ…………あなたたちはしばらくそこで反省していなさい。フィーネス先生、少し話がありますので、すぐに職員室へ来てください。」

「…………はい」


 フィーネスの小さな返事を聞くとマルッフィルも出て行った。


 教師でありながら生徒にぶっ飛ばされた挙句暴言を吐かれ、その上、部下に説教される、か。

 うん………。


 フィーネス、ご愁傷さま。

 まぁ、チクったのは俺だけど元はと言うとお前が悪いからな?



---



 しばらくして、フィーネスが戻ってきた。


 マルッフィルに放置され、アルスたちの腹が鳴りだした頃合いにフィーネスは戻ってきてくれた。

 というより、アルスたちの後処理を任されただけだろうが。


 フィーネスはゆっくりスタ………スタ………と歩き、教卓の椅子に腰を下ろした。


 なんかフィーネスがさっきより痩せ細ったように見える。


「…………フィーネスおかえり。」

「あぁ………………ただいま。」


 フィーネスの声がか細い。


 相当怒られたんだろうな。

 フィーネスがこんなになってるの久しぶりに見た。


 慰めてやりたいところだが、腹も減ってきたし、何よりも頭に血が上ってしんどい。

 だから、早くおろして欲しいな。


「フィーネス、俺たちの縄解いてくんない?もう十分反省したし、いいだろ?」

「…………」


 だが、フィーネスの返事は無い。


 ? 死んだ?


「わしは水浴びの情報を教えただけじゃ」

「?」


 なんか喋りだした。


「なのに、なのに、なのに何故ワシはあそこまで怒られねばならんのだ!!」


 フィーネスがいきなり大声を上げた。

 その声に寝ていた奴も目を覚ました。


「ワシはただ教えただけじゃ!なのに何故失敗したお前らの分まで怒られねばならん!」

「そりゃお前が教師だからだろが。」


 そう言うとフィーネスはため息をついてまた黙り込んだ。


「またかよ。早く下ろしてくれー!もう脳ミソパンパンなんだけどー!」


 すると、空いた扉から人影が現れた。


 目は琥珀色で金髪に黒のメッシュの髪色、アルスより少し背が高い少年が入ってきた。


 彼の名前はフェンリル。

 アルスのもう一人の幼馴染で、学年一賢い男である。


「え?まだ居たの?」


 フェンリルはアルスたちを見て呆れたように呟いた。


「まだ居たの?じゃねぇよ。助けてくれよフェンリルー!もう頭に血が上ってパンパンなんだよ!」

「それは自業自得だからそのままで居なさいって言いたいところだけど、もう帰らないとね。」


 そう言いながらフェンリルはアルスたちの縄を解き出した。


 フェンリルはアルスが女子の水浴びの覗きをしに行くからついて来いという誘いを断ったのだ。

 結果が目に見えてるし、そもそも女子のそういうのは見ちゃいけないって言っていた。


「ほんとにこっ酷くやられたようだね。」

「フェンリルがその賢い頭脳で作戦でも立ててくれりゃ勝てたかもしれねぇのに」

「はぁ、何回も言ってるでしょ?女の子の裸を覗くもんじゃないって。」

 「そんなこと言われてもなぁ。無理に決まってんだろ?

 覗きは男の(さが)だってそこのエロじじぃが言ってたぜ?こればかりはどうしようもないんだよ。

 理性が本能止めるどころか理性も本能と一緒に覗きしてんだよ。」

「いつまでそんなこと言うつもり?」


 ため息をこぼすフェンリル。


「っていうか、お前は澄ました顔してるけど本当は覗きたいんじゃねぇの?」


 そう呟いた瞬間、フェンリルがこちらをギロっと睨んだ。


「すみません。嘘です。冗談です。」

「……まぁともかく、してしまった事に関しては仕方ないから、明日もう一度ちゃんと謝ろう。僕も一緒に行ってあげるから。」


 そう言いながらフェンリルはアルスの縄を解き、仕方ないなぁといった様子で苦笑していた。

 謝罪に付いてきてくれるなんて、まるで母親のようだ。


 こういうところはツンデレかよ。


「ありがとう、フェンリルママ。」

「誰がママだよ。」


 アルスたちは全員縄を解いもらい、ようやく家路についた。



 フィーネスは固まってたから置いてきた。



---



 長きに渡る放置プレイを終え、アルスたちは帰路に着いていた。


 アルスたちの住んでいる村は、中央大きな部屋(タンガ)の西に位置する、西大大きな部屋(タンガ)の最奥の場所にある。


 そこは農業が盛んな地域であり、人が多く住んでいる場所でもある。

 故に、人通りはそれなりにある。


 そんな道をアルスとフェンリルは今日あったことを互いに話し合いながら歩いていた。


「ふーん、今日は魔獣の調査をしてたのか。」

「そうなんだ。先生から期限までにしておくようにって言われていてね。内容次第では卒業後はいい所の役職の補佐にでも回してくれるってね。」


 嬉しそうに話すフェンリル。


 いい所の役職ねぇ。

 それもそうか。


 フェンリルはあまりの賢さで将来の有望株なのだ。


 いい所の役職となる教師とか司書とかか?

 俺は詳しくは分からねぇけど、やっぱりフェンリルはすげぇな。

 卒業前から将来の有望株とか俺も言われてみたいねぇ。

 まぁ、そんなことよりも俺も卒業後の進路をそろそろ考えなくちゃだな。


「それで、アルスは今日どうやって覗こうとしてどういうふうにバレたの?」


 フェンリルがいきなり話題を変えた。


 なんだ気になるのか?

 やっぱりフェンリルも男だねぇ。


「やっぱりお前も行きたかったんじゃねぇか。それならそうと」

「違うよ。君がどんなドジを踏んだのか聞きたいだけだよ。」


 こいつ、性格ひねくれてやがる。


「さぁ、どんなドジを踏んだのか、教えて?」


 そう言ってフェンリルはニッコリ笑う。


 なんかそう言われるとものすごく言いたくなくなってきた。


「………アイビスは小さかったぞ。」

「そんなこと聞いてないよ。」


 ドンッ……


 話に夢中になり歩いていると前から歩いてきた誰かとぶつかった。


 ボロボロの黒いローブを身に纏い、フードを深々と被り、顔が見えない。

 背丈からして男だろうか。


「おっと、悪ぃ。」


 アルスは直ぐに謝った。


 だが、その男は立ち止まりアルスの方をじっと見て何も言わない。


 アルスは顔は見えないのに何故か視線が合ってる気がして気持ち悪さを覚えた。


 その男は少しアルスの顔を見ると何事も無かったかのように歩き出した。


 なんだあれ。


「なぁ、フェンリル。あんな奴村にいたか?」

「いや見たことないな。他所から来た人じゃない?」


 アルスとフェンリルはその人物の姿を見て不思議に思いながらも歩き出した。


 なんなんだあの気味の悪さは。

 謝ったのにシカトこいた挙句ガン飛ばしてきやがったぞ!

 あいつ絶対友達いないだろ。

 ああいうのは関わるもんじゃねぇな。


 そう思いつつも、何故かさっきの男が妙に気になり、アルスは後ろを振り返った。


 だが、その男の姿はどこにもなかった。



 なんだったんだ?

♦登場人物♦

アルス 変態、バカ、一応主人公

アイビス 魔法の天才、ツンデレ、黙っていれば美少女

フェンリル 学年一の頭脳を誇る天才、冷静、比較的優しい

フィーネス 校長、エロじじぃ、地底世界最強の魔法使い

マルッフィル 教師、怒らすと怖い

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