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非リアの俺が学年一の美少女と付き合っちゃった話  作者: プリンアラモード
6章 大学受験
121/140

120話 文化祭初日(中編)

 3-Eブックカフェには既に数十人がそれぞれ組を成して椅子に座っていた。ある者は紅茶を飲みながらコンビニで買ってきたラスクを食べ、ある者は本を読みながらちょくちょくオレンジジュースを飲んでいた。

 「飯田、菅、加藤、山本さん、変わるぞー。」

俺は丁度今、店番していた男子3人と女子1人に言う。加藤は数学超得意世界史結構苦手の非センタータイプの優等生である。数学だけなら沙耶香でさえ成し得なかった定期テスト90点超過キープ、さらに学年1位キープまで成し遂げている。何が凄いかと言えば、これが3年間も続いているのである。沙耶香がいない時は、いつも彼に数学を教わっていた。

 「そうか。なら、俺優月呼びに行ってくるわ。」

これを聞いて加藤。俺は彼に

「うらやましい奴め...。」

と茶化してみせる。優月とは3-Bの三島優月さんのことで沙耶香とは一二を争う美少女...ということになっている。お察しの通り加藤の彼女なのだが、そうじゃなかったら乗り移ろうなんてことはない。自分で言うのも何だが俺は案外一途なのだ。

 「お前も鈴本さんと付き合ってんだから良いだろうが...。有馬との一件でさらに距離縮まったんじゃねぇの?」

「いや、俺と沙耶香の距離が縮まったのと有馬の一件は関係ねぇよ。本人が貸しにしてんだから、今更蒸し返すな。」

「おぅ、分かったよ。俺はまだ許してないんだがな。じゃぁ、またな。」

「別に俺も沙耶香もあいつのしたことを許したわけじゃねぇよ。まぁ、じゃあな。」

そんな俺は加藤と別れを告げる。これと、引き換えに三島優月さん、ではなくその友人の2-F安藤美花さんがやってきた。何故知ってるのかと言うと、加藤経由で少し話したことなあるからである。陽キャ系ギャルっていう彼女ができた今も俺の苦手なタイプで、すぐ会話は続かなくなってしまったが。

 「ねぇ、あんた。加藤、知らない?優月が探してたんだけど。」

そして、不運なことに俺が話しかけられた。

「あ、あぁ...。加藤ならさっき三島さんを探しに...。」

とどぎまぎしながら答える。

「あんた、本当に陰キャなのね...。男として良いとこもあんだろうけど、やっぱあーしには沙耶香の気持ちが理解できんわ。あーしはどんなに性格が良くてイケメンでも絶対に陰キャ付き合わないし。まぁ、あんたはお世辞にもイケメンとは言えないけどね。」

これに安藤さんは言う。

(うわぁ...やっぱ、こいつ苦手。)

と思いながら、俺は

「一言余計だな...。」

と言ってやる。

「そんなことどうでも良いのよ。まぁ、とにかく教えてくれてありがと。」

これを彼女は軽くあしらったが、感謝の言葉だけはちゃんと言って去っていった。そこを怠らないだけで、案外嫌いになれないものである。


 さて、伝え終われば早速店番を始める。

 「井上先輩、おすすめはなんッスか?」

しばらく教室を回っていると、1年の浜崎が聞いてくる。

(「おすすめ」は全部だよ...。)

とふてくされつつも、俺は

「あぁ...お前チョコとか好きか?」

と言う。これに彼はコクリコクリ。何度もうなずく。よっぽど好きなのだろう。ならば、話は簡単。一応、チョコケーキもあったのだが、ここは同じ部活の吉身と言うわけで、あえて変わり種を勧めてやった。

 「いや、ポテチにチョコは微妙ッス。」

すると、まぁ、当然こんな返事が返ってくる。だが、俺は塩味と甘味が上手くマッチして案外美味しいことを俺は知っている。ので、俺は

「そんなこと言わずに食って見ろよぉ。これが案外いけるんだからさぁ。俺が半分払っとくからさぁ...!」

と言う。が、彼は折れない。

「たとえ美味しくても、それはチョコに対する冒涜ッスよ。」

と返してきた。

 「じゃぁ、俺が全額負担...!なら、どうだ?」

対して俺も折れないのである。ここで誰もが"無料"には弱いことを言っておこう。流石の浜崎もこれに同じで、

「まぁ、先輩が払ってくれるなら食べてやっても良いッスけど。もし、上手かったちゃんと金返すッス。」

「そうか...その時は、利子cos²θtan²θ-sin²θ%でな。」

俺は彼も理系と言う訳で高1レベルの三角比応用問題を出した。これに、彼は

「えぇーっ...!?ダルいっすよ!」

と言いながらも、1、2分考えて、

「利子はいらないんッスね。分かりました。」

という結論に至った。もちろん、これは正解でcos²θtan²θを、「cos²θ×sin²θ/cos²θ=sin²θ」と変換できれば一瞬である。

 そして、彼は飲み物として牛乳を頼み、持っていくとまずはパクリ。すると、浜崎は

「結構いけるッスねっ!」

と感激したような顔を見せる。

(実はかなり好き嫌いが分かれる奴だから、口に合って良かったぁ~...。)

とは安心したものの、

「だろ?」

と言って俺が見せたのは安堵の表情ではなく、ドヤ顔であった。

 この後、浜崎はから代金150円を利子0%で受け取った。実質何も儲けはなかったが、彼にチョコポテチを広めることができて、しかも案外いけるという言葉も貰ったのだから気持ちの上では少しの儲けだろう。

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