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非リアの俺が学年一の美少女と付き合っちゃった話  作者: プリンアラモード
6章 大学受験
120/140

119話 文化祭初日(前編)

 そして、文化祭当日。予定通り俺は浩平、圭吾、学、沙耶香と初日の文化祭を回ることにする。と言っても、沙耶香は生徒会の仕事で早めに抜けるというので、大半は男4人だけで回って、店番もすることになるだろう。

 非常に悲しいことではあるが、沙耶香は明日、俺と長く一緒に文化祭を回るという目的のために生徒会長の伊能と交渉して、その日の分を減らして今日に割り当ててもらったということなので仕方がない。それでも、伊能が気を遣って仕事の総量的には本来の7割ぐらいらしいのだが。

 あと、明日体育館で生徒会の劇があるということでどうしても外せないとのこと。この劇は伊能が一番最初に当ててくれたので大したことではないだろう。


 まぁ、そういわけで俺たちは少しの間だけこの5人で回り始めることにする。

 1階に置いてあるパンフレットを1部ずつ取った後、まずは2階、多目的室A・Bに展示されている鉄道研究部の展示。真ん中には組み立て式の中型木製鉄道ジオラマがあって、木彫り

の新幹線だったり通勤列車だったり特急だったりが電動で走っていた。また、周りには鉄道の白黒写真やらその他鉄道模型やらもあった。

 「毎年凄い展示をするわよねぇ...鉄道研究部は。」

ジオラマの完成度に沙耶香はすっかり感心する。鉄道研究部は部員数10人という比較的少数なのだが、毎年完成度の高いものを文化祭で見せてくれるのだ。

「だなぁ...。」

俺も流されて、同調する。浩平、圭吾、学も

「まぁ、鉄道マニアの黒田くんが部長を務めているからな!そりゃ、完成度は高くなる!」

「これ、レール以外は全部1から作ってるもんなぁ...。塗装も申し分ない。」

「来年は幼女の模型も作ってほしいよね。」

とそれぞれ言った。真ん中のは上から目線が激しいし、最後のは犯罪者感が激しいがそれは考えないこととする。


 さて、続いては2階3-A・D共同のミニ謎解きゲーム。題して「5人寄っても文殊の知恵」。5人で制限時間10分以内にクリアした者たちには100円程度のお菓子1つを先着制の無料でくれるという。俺たちは現在時刻を記した、回答用紙を受付の人から受け取り、3-Aから謎解きを開始した。

 前の黒板には1枚紙切れが貼っていて、

―――――――――――――――

Find the Rule - 法則を見つけろ!

111=むし 810=はか 53=さや

27=きふ 96=なみ 412=⑤◯

―――――――――――――――

と書かれている。

 これを見て浩平は

「おそらく、あの⑤と回答用紙の⑤が対応しているな...。」

と言う。確かに、回答用紙には「3-Dの者に『①②③④⑤』と伝えろ!」とあってそう考えるのが自然だろう。とするならば、残りの①~④もこれに同じ。

 そして、沙耶香がすぐに⑤に当てはまる文字を突き止めてしまった。

「な、なるほど...。」

その耳打ちを聞いて俺たちは揃って納得した。

 ので、俺たちは次なる謎へ。それが書かれた紙切れは廊下側の壁に貼ってあった。

―――――――――――――――――

Check the Other - 照らし合わせろ!

②=み◯◯ん◯◯んち◯◯◯ょざ◯◯

―――――――――――――――――

とある。

 「照らし合わせる、って何のことだ?」

圭吾は呟く。これを聞いて、沙耶香はしばらく考えた後、

「照らし合わせる、ってことはこれだけじゃ②は分からないのよ、きっと。ここにはもう何もなさそうだから、向こうのE組に行きましょ。」

と即言う。

「な、なるほど。」

やはり、俺たちはその言に納得するのであった。

 というわけで俺たちは急いで1クラス先の3-Dへ。見渡してみると、ここには3枚の紙切れがそれぞれ後ろの黒板と窓側と廊下側の壁、にあるのがわかる。あと、メガホンを机に置いて座っている、「3-Dの者」らしき女子もいた。

 その中から俺たちはまず、廊下側の方を選んだ。

――――――――――――――――――――

Solve the Quiz - クイズに正解しろ!

故事成語『矛盾』で矛と盾を売っていたのは

どこの国の商人?         A.①

――――――――――――――――――――

と書いてある。これは俺でもすぐ分かってしまった。どうやら、沙耶香も同じようである。他は気付く素振りもない。

 そんな彼らは放っておいて、次は後ろの黒板へ。何しろ、もう謎解きに6分も使っていてあと4分程しか時間がないのだ。俺は急いでその紙に目を通した。

―――――――――――――――

◯えけ◯のけ◯◯ょうし◯◯いち

―――――――――――――――

とだけある。

 これを見て、今度は先に学が答えを導き出す。

「これってさっきのだよね。」

と言って、説明を続けた。今度は沙耶香も一緒に

「なるほど...。」

と声を揃えた。

 これにまた1分かかって、お菓子ゲットには残りの③と④を3分での埋めが必要である。

――――――――――――――――――――――

Doubt the Commonplace - 柔らかい頭で考えろ!

水に読点が足されることを③◯◯◯、

水が気になることを◯④◯◯◯という

――――――――――――――――――――――

と書かれている。

 「水に読点が足される?ってのは、何だ?読点ってのは一文の中で切れ目を作る『、』のことだよな...。」

俺は額に指を当てて「ひらめき」を引きずり下ろそうとしてくるのだが中々出てこない。そもそも、「水」に「、」を足して何になるんだと言う話だ。同時に水が気になるというのも分からない。

(水が気になるんなら水道会社に連絡しろよ...。)

としか思いようがない。

 俺はそう思って、

「沙耶香、分かる?」

と聞いてみのたが、

「まだよ。今、考えてるんだから邪魔しないで。」

と返されてしまった。

 頭を抱えて固まっている内にもう時間は1分前に迫っていた。

 と、そこであたかも誰かによって外から入ってきたかのように、突如俺の頭の中に1つの考えが浮かび上がった。それが正しいとするならばこれは俺の得意分野の問題である。一応、③④も含めて全部当てはめてみたが、意味は通る。ので、

「俺、多分、分かった。」

と言って、このことを説明してやった。これに、また皆、

「なるほど。」

と納得。

 俺は急いで「3-Dの者」の下へ言って、メガホン越しに

「『卒業』ですか?」

と言った。これに対するの答えは

「正解!」

やはり、正解だったようだ。

 「制限時間ギリギリだわ。ポテチとチョコ、どっちにする?」

その後、返却された回答用紙を見ながら、。これに俺、浩平、圭吾は

「ポテチで。」

と声を揃え、学、沙耶香は

「チョコレートだよ。」

「私もチョコレートを。」

とそれぞれチョコを所望する。

 

 こうして、展示と謎解きを満喫した後、沙耶香とは一旦別れを告げた。ついに、その時が来て、

「私そろそろ、生徒会室に行かなきゃ...。」

と彼女が言ったのである。俺は

「うん。じゃぁ、また...。」

と言って手を振った。これに彼女も

「またね。」

と手を振った。

 その後、俺たちはこの際なのでと、店番をしに3-Eへ戻るのであった。

《謎解き解説》


①そ

――――――――――――――――――――

Solve the Quiz - クイズに正解しろ!

故事成語『矛盾』で盾と矛を売っていたのは

どこの国の商人?         A.①

――――――――――――――――――――

楚人に盾と矛とをひさぐ者有り。(『矛盾』より)

《訳》()の国の人で盾と矛とを売る者がいた。

故事成語『矛盾』の一句目より盾と矛を売っていたのは『楚』の国の人であることがわかる。よって、①は「そ」。


②つ

―――――――――――――――――

Check the Other - 照らし合わせろ!

②=み◯◯ん◯◯んち◯◯◯ょざ◯◯

―――――――――――――――――

平仮名と◯の位置関係から、3-Dにある

―――――――――――――――

◯えけ◯のけ◯◯ょうし◯◯いち

―――――――――――――――

と対応していることが分かる。これを『②=みえけんのけんちょうしょざいち』、つまり、「②=三重県の県庁所在地」となり答えは「()」である。よって、②は「つ」。


③ぎ ④ょ

―――――――――――――――――――――

Doubt the Commonplace - 柔らかい頭で考えろ!

水に読点が足されることを③◯◯◯、

水が気になることを◯④◯◯◯

――――――――――――――――――――――

「水」に二画目の上に「、(読点)」を付けることで「氷」になる。『水に読点が足される』とは「水」がこの「氷」に変わることであり、液体(水)から固体(氷)に変わる状態変化を「凝固ぎょうこ」と言う。したがって、『③◯◯◯』に当てはまるのは「()ょうこ」である。よって、③は「ぎ」。

また、『水が気になる』とは「水が気体(気)になる」、つまり「水」が気化して「水蒸気」になるということである。液体(水)が気体(水蒸気)になる状態変化を「蒸発じょうはつ」と言うので、『◯④◯◯◯』に当てはまるのは「じ()うはつ」である。よって、④は「ょ」


⑤う

―――――――――――――――

Find the Rule - 法則を見つけろ!

111=むし 810=はか 53=さや

27=きふ 96=なみ 412=⑤◯

―――――――――――――――

各数字を2つに区切った時、それぞれの数字が指す月の異名の頭文字がそれぞれの平仮名となっている。

・1|11=()つき(睦月)|()もつき(霜月)

・8|10=()づき(葉月)|()んなづき(神無月)

・5|3=()つき(皐月)|()よい(弥生)

・2|7=()さらぎ(如月)|()みづき(文月)

・9|6=()がつき(長月)|()なづき(水無月)

この例にならって、『412』を2つに区切ると「4|12」。異名は4月が()づき(卯月)、12月が()わす(師走)なので、『⑤◯』に当てはまるのは「()し」である。よって、⑤は「う」となる


【3-Dの者に「()()()()()(卒業)」と伝えろ!】

『①②③④⑤』にこれらと対応させて当てはめると「そつぎょう」、つまり「卒業」であり、これを『3-Dの者』に伝えればよい。

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