第十三話 母の料理本と包み煮
この物語は全てフィクションであり、実在する人物、事件とは一切関係ありません。
レスティナが侯爵邸へ戻ってから、一か月が経った。
朝は日の出前に起き、厨房で料理人たちと朝食を取る。
日中は、侯爵家が用意した教師から礼儀作法や歴史、算術、地理を学ぶ。
授業が終われば厨房へ戻り、自分の夕食を作りながら、料理人たちと調理法を教え合う。
それが、レスティナの日常になっていた。
「では、昨日教えたところを確認します」
午前中の礼儀作法の授業。
教師が扇子を閉じ、レスティナの前へ立った。
「侯爵家が主催する夜会において、格上の公爵令嬢から声をかけられた場合は?」
「正面から視線を合わせ続けず、相手よりも浅い礼を返します。こちらから先に話題を変えず、尋ねられたことへ簡潔に答えます」
「では、同格の侯爵令嬢であれば?」
「同じ深さの礼を返します。ただし、年齢や家同士の関係によっては、こちらから一歩譲ります」
「相手が明らかな侮辱を口にした場合は?」
「事実であれば認め、間違っていれば訂正します」
「……もう少し遠回しな言い方を覚えましょう」
「なぜでしょう?」
「貴族は、正しいことをそのまま伝えればよいわけではありません」
「間違いを遠回しに訂正すると、伝わらない可能性があります」
「それでもです」
「難しいですね」
レスティナは真剣な顔で頷き、教師の言葉を手元の紙へ書き加えた。
礼儀作法そのものは、ほとんど身についている。
姿勢。
歩き方。
食器の扱い。
身分に応じた挨拶。
一度教えれば、二度目には修正し、三度目には自然に行える。
教師が困っているのは、技術ではなくレスティナの考え方だった。
遠回しな嫌味。
言葉の裏へ隠された要求。
笑顔のまま相手を牽制する方法。
レスティナには、それらの必要性がなかなか理解できない。
狩りであれば、魔獣の足跡が進む方向を示す。
料理であれば、焦げた匂いは火が強すぎることを教えてくれる。
だが、貴族は口にした言葉と、本当に伝えたいことが違うらしい。
「貴族は、皆さん難しい話し方をするのですね」
「それが社交というものです」
「分かりました。覚えます」
理解できなくても、必要なら覚える。
レスティナはその日の課題も、予定より早く終わらせた。
「本日はここまでにいたしましょう」
「ありがとうございました」
教師を見送る。
窓の外を見ると、太陽はまだ高い。
次の授業までは時間があった。
「今なら、煮込む時間も取れそう」
レスティナは調理用の服へ着替え、厨房へ向かった。
◇
「ガルド料理長、使ってよい食材はありますか?」
「入って早々、それか」
厨房へ入ると、ガルドが呆れた顔を向けた。
「昼食は食べたのか?」
「皆さんと一緒に食べました」
「なら、夕食にはまだ早いだろう」
「煮込み料理を作りたいので、今から始めます」
「何を煮込む」
「まだ決めていません」
「また食材を見てから考えるつもりか」
「はい」
ガルドは食材置き場へ顎を向けた。
「今朝届いた葉野菜がある。外側の葉が硬すぎて、晩餐には使えん。あとは甲殻猪の挽き肉だ。脂が多いから、そっちは使用人用に回す予定だった」
「見せてください」
作業台には、人の顔よりも大きな葉野菜がいくつも置かれていた。
球状に葉が重なり合っている。
外側は濃い緑色で、葉脈も太い。
一枚剥がして曲げてみると、途中で折れた。
「確かに、このままでは硬いですね」
「上の柔らかい部分だけ切って、スープに入れるつもりだ」
「外側もいただいてよいですか?」
「食えるならな」
「食べられるようにします」
レスティナは葉野菜と挽き肉を使って、料理を考え始めた。
硬い葉は、長く煮れば柔らかくなる。
ただし、そのまま鍋へ入れれば、食べにくい。
肉を包み、出汁の中で煮込めば、葉へ肉の旨味も染み込む。
レスティナは米と香草も用意した。
料理の名は――。
『甲殻猪肉と香草米の葉包み煮』
最初に、米を洗う。
これは完全に炊くためではない。
肉の中へ混ぜ、煮込みながら出汁と肉汁を吸わせるためのものだ。
鍋へ米と、通常よりも少ない水を入れる。
火へかけ、米の表面だけが柔らかくなったところで火を止めた。
中心にはまだ硬さが残っている。
「それでは生煮えだぞ」
若い料理人が鍋を覗き込む。
「このあと肉と一緒に煮ます。今すべて炊いてしまうと、出汁を吸えません」
「なるほどな」
米を平たい皿へ広げる。
鍋へ入れたままでは余熱で火が通りすぎるためだ。
広げれば早く冷め、米同士も固まりにくい。
次は葉野菜を一枚ずつ剥がしていく。
無理に引っ張れば途中で裂ける。
根元へ包丁を入れ、外側からゆっくり外した。
大鍋に湯を沸かし、塩を少量。
葉を一枚ずつ湯へ沈める。
最初に太い葉脈を下へ。
熱が通り、濃い緑色が鮮やかになったところで、全体を湯へ入れる。
長く茹ですぎない。
葉が折れずに曲がるようになったら、すぐに冷水へ移した。
「煮込むのに、冷やすのか?」
「余熱で柔らかくなりすぎるのを止めます。それに、熱いままではお肉を包めません」
冷やした葉を布の上へ広げ、水分を拭き取る。
太い葉脈の盛り上がった部分へ、包丁を寝かせて入れた。
すべて切り取るのではない。
厚い部分だけを薄く削ぎ、葉全体の厚みを揃える。
これで巻いたときに折れにくくなる。
葉の準備が終わると、今度は中身を作る。
甲殻猪の挽き肉は、赤身に対して脂が多い。
そのまま使えば、煮ている間に脂が流れ出し、中身が縮んでしまう。
レスティナは冷えた挽き肉へ塩を加えた。
指先を立て、一定方向へ混ぜる。
最初は粒の分かれていた肉が、次第にまとまり始める。
塩によって肉の粘りが引き出されたのだ。
「手が温かい人は、木べらを使ったほうがよいです」
「なぜだ?」
「脂が溶けるからです。脂が溶けて分かれてしまうと、煮たときに肉汁が外へ逃げます」
レスティナは自分の指先を氷魔法で冷やした。
冷えた手で肉を混ぜ続ける。
粘りが出たところで、冷ましておいた半炊きの米を加える。
細かく刻んだ鱗茎。
森で採った香草。
潰した香辛料。
少量の果実酒。
卵を一つ。
卵は中身をまとめ、煮崩れを防ぐ。
すべてを入れたあと、今度は混ぜすぎない。
米を潰せば粘りが強くなり、食感が重くなる。
肉と米が均等に混ざったところで止めた。
「先に一つ、焼きます」
「煮る料理じゃないのか?」
「味見です。生のお肉を食べるわけにはいきませんから」
小さく丸めた肉を平鍋で焼く。
中まで火を通し、口へ入れた。
「塩を、ほんの少しだけ足します」
「煮汁にも味をつけるんだろう?」
「はい。ですから、中身だけでちょうどよい塩加減にすると、完成したときに濃くなります」
塩を加え、もう一度軽く混ぜる。
茹でた葉を、内側が上になるように作業台へ広げた。
根元に肉を置く。
最初に手前から一度巻く。
次に左右を内側へ折り込み、空気を追い出しながら最後まで巻く。
緩すぎれば煮ている間に崩れる。
強く締めすぎれば、中の米が膨らむ場所を失い、葉が破れてしまう。
指一本分ほどの余裕を残し、形を整えた。
「紐で縛らないのか?」
「鍋へ隙間なく並べれば、開きません」
大きさの揃った葉包みが、次々と完成していく。
煮込み用の平たい鍋の底へ、使わなかった葉の切れ端を敷く。
直接鍋底へ触れれば、長く煮ている間に焦げる可能性がある。
その上へ、巻き終わりを下にして葉包みを並べる。
外側から円を描くように。
隣同士が軽く触れる程度に詰める。
最後に中央へ一つ置くと、鍋の中で動く隙間がなくなった。
「本当に紐がいらねえな」
「ほどけなければ、食べるときにも邪魔になりません」
透明な家禽の出汁を、葉包みの半分ほどの高さまで注ぐ。
多すぎれば沸騰したときに中身が動き、葉が破れる。
少なすぎれば、上側へ味が染みない。
潰した赤実。
刻んだ香味野菜。
塩。
蜜をほんの少し。
酸味を和らげるため、獣酪も一欠片加える。
上から残っていた葉を一枚被せた。
落とし蓋の代わりだ。
その上へ蓋をする。
最初は中火。
鍋の縁から小さな泡が上がり始めたら、火を弱める。
ぐらぐらと沸騰させてはいけない。
肉が急に縮み、葉が破れる。
煮汁の表面が僅かに揺れる火加減を保つ。
「これで四半刻ほど煮込みます」
「その間は?」
「ソースを作ります」
別の小鍋へ、赤実を潰して入れる。
葉包み煮に使った出汁。
少量の果実酒。
蜜。
塩。
弱火にかけ、木べらで赤実を潰しながら煮詰めた。
皮と種を細かな漉し器で取り除き、滑らかな液体だけを鍋へ戻す。
そこへ、葉包み煮の鍋から煮汁を少し加える。
肉と野菜の旨味が溶け込んだ煮汁だ。
再び弱火へかける。
味見をし、酸味が強ければ蜜を一滴。
甘くなりすぎたら塩を一つまみ。
最後に火を止め、冷たい獣酪を溶かし込む。
赤いソースに艶が生まれた。
煮込み鍋から、柔らかくなった葉と肉の香りが漂い始める。
レスティナは蓋を開け、細い串を葉包みの中心へ刺した。
少し待ってから引き抜き、下唇へ当てる。
「中まで熱くなっています」
米が煮汁を吸い、肉も十分に火が通っている。
しかし、すぐには鍋から出さない。
火を止め、蓋をしたまま休ませる。
「もうできているんだろ?」
「今は、鍋の中の煮汁が激しく動いています。すぐに切ると、中から肉汁が流れます」
「また待つのか」
「はい。美味しくなるまで待ちます」
料理人たちは慣れた様子で頷いた。
以前なら、完成した料理をすぐに食べようとしていた。
今ではレスティナが「待つ」と言えば、食器を用意しながら大人しく待つようになっている。
そのときだった。
「ガルド料理長はいらっしゃいますか」
厨房の入り口から、落ち着いた声が聞こえた。
レスティナを森へ迎えに来た執事だった。
「ここにいる。どうした」
「三日後の晩餐会について、旦那様から追加のご指示がございます」
執事は書類を手に、厨房へ入ってくる。
そこで、作業台の前に立つレスティナへ気づいた。
「レスティナ様」
「こんにちは」
「本日も、こちらにいらしたのですね」
「はい。授業が早く終わりましたので」
レスティナが厨房で料理をしていることは、すでに知っている。
森の小屋で作った唐揚げも食べた。
侯爵邸へ持ち込んだ荷物に、包丁や調味料が入っていたことも覚えている。
それでも、執事が調理する姿を直接見るのは初めてだった。
レスティナは煮込み鍋へ向き直った。
両手で鍋を扱う。
蓋を取るときには、水滴が料理へ落ちすぎないよう僅かに傾ける。
葉包みを持ち上げる際には、崩さないよう二本の木べらで下から支える。
皿の中央へ料理を置き、赤実のソースを周囲へ流す。
最後に小さな香草の葉を一枚だけ添えた。
食材を見る目。
味見をする前に、香りを確かめる仕草。
料理を皿へ盛るときの、穏やかな表情。
執事の脳裏に、十二年前の光景が蘇った。
離れの小さな厨房。
侯爵家へ連れてこられた一人の女性。
彼女も、用意された料理にはほとんど手をつけず、自分で厨房へ立っていた。
見慣れない香草を使い。
食材へ語りかけるように包丁を動かし。
完成した料理を誰かが食べると、それだけで嬉しそうに笑った。
『よろしければ、あなたも食べませんか?』
あの女性も、初めて会った執事へそう言った。
「できました」
レスティナの声で、執事の意識が現在へ戻る。
彼女は小さな皿を一つ用意した。
「お仕事中ですか?」
「はい。ですが、急ぎではございません」
「でしたら、味見をしませんか?」
差し出された皿。
料理を勧めるときの笑顔まで、記憶の中の女性と重なった。
「……血は争えませんね」
「はい?」
「いえ。何でもございません」
執事は皿を受け取った。
「こちらは、何という料理でしょう」
「『甲殻猪肉と香草米の葉包み煮』です」
ナイフを入れる。
柔らかく煮込まれた葉は、ほとんど抵抗なく切れた。
断面から、甲殻猪の挽き肉と米が現れる。
肉汁を吸った米はふっくらと膨らみ、肉の隙間を埋めていた。
赤実のソースを少し絡め、口へ運ぶ。
「……美味しゅうございます」
硬かったはずの外葉は柔らかい。
噛めば出汁が染み出し、そのあとから甲殻猪の濃い旨味が広がる。
米が脂と肉汁を吸っているため、肉は縮まず、柔らかなままだった。
赤実の酸味が猪肉の脂を切り、もう一口を自然と求めさせる。
そして、食べ進めるうちに、朝から続いていた身体の重さが薄れていく。
「いつもより、身体の調子がよくなる気がします」
「厨房の皆さんからも、時々そう言われます」
「何か、特別なことを?」
「温かいうちに食べていただくことと、食材に合わせて調理しているだけです」
「左様でございますか」
レスティナに嘘をついている様子はない。
本人にも理由は分からないのだろう。
執事は、それ以上尋ねなかった。
皿の上の料理を、最後まで食べる。
「ごちそうさまでございました」
「お粗末さまでした」
レスティナが嬉しそうに笑う。
その日の夜。
執事は屋敷の地下へ下りた。
侯爵家の重要書類や、使われなくなった品を保管する倉庫。
棚に並ぶ木箱を一つずつ確認し、奥へ進む。
目的の箱は、最も奥の棚に置かれていた。
埃を払い、鍵を開ける。
中に入っていたのは、数着の衣服と、小さな装飾品。
そして、一冊の分厚い本。
執事はその本を手に取り、表紙を見つめた。
革張りの表紙には、二つの道具を組み合わせた紋章が刻まれている。
一振りの包丁。
その刃を受け止めるように置かれた、丸いフライパン。
ファレル侯爵家の紋章ではない。
持ち主がどこから来たのかを示す、唯一の印。
執事は本を布で包み、倉庫をあとにした。
◇
翌日の夕方。
授業を終えたレスティナが部屋へ戻ると、扉の前に執事が立っていた。
「レスティナ様。少々、お時間をいただけますでしょうか」
「はい」
二人で部屋へ入る。
執事は扉を閉めると、布に包んだ物を机へ置いた。
「こちらを、レスティナ様にお渡ししたく参りました」
「本ですか?」
「はい」
布を解く。
現れたのは、使い込まれた一冊の料理本だった。
表紙には無数の細かな傷がついている。
それでも、包丁とフライパンを組み合わせた紋章だけは、はっきりと残っていた。
「これは?」
「亡きお母上の形見でございます」
レスティナの手が止まった。
「お母様の……」
「本来であれば、もっと早くお渡しするべき物だったのかもしれません」
「なぜ、今まで渡さなかったのですか?」
「レスティナ様が料理をなさるとは、思っておりませんでした」
森へ送られる前のレスティナは、厨房へ近づくことさえ許されなかった。
形見を渡したとしても、家令たちに取り上げられていた可能性が高い。
森へ送られたあとは、生きているとは思われていなかった。
そして今。
レスティナは自分の力で料理を覚え、母親と同じように、食べた者を笑顔にしている。
「本日、レスティナ様が料理をされるお姿を拝見し、これをお持ちすることを決めました」
「お母様も、料理をしていたのですか?」
「はい。ティファーナ・ファレル様は、料理を大切になさる方でした」
「ティファーナ……」
レスティナは、初めて知った母親の名前を口にする。
「お母様は、ティファーナ・ファレルというのですね」
「左様でございます」
「どちらの家から、ファレル家へ来たのですか?」
執事は、僅かに目を伏せた。
「申し訳ございません。私は、ティファーナ様の旧家名を存じません」
レスティナは執事の顔を見た。
それ以上の答えが返ってこないことを察し、素直に頷く。
「そうですか」
「お力になれず、申し訳ございません」
「いいえ。名前を教えていただけただけでも嬉しいです」
レスティナは料理本へ手を伸ばした。
表紙を撫でる。
母親も、この本へ何度も触れたのだろう。
それまで顔さえ知らなかった母親が、初めて僅かに近くなった気がした。
「開いてもよいですか?」
「もちろんでございます。これは、もうレスティナ様の物です」
慎重に表紙を開く。
最初の頁には、見覚えのない筆跡で一つの言葉が記されていた。
『料理とは、いただいた命を、明日を生きる命へ変えること』
その下には、包丁とフライパンの小さな紋章。
頁をめくる。
様々な料理の作り方が、細かな文字と絵で記されている。
『疲れた日に食べる、角兎肉と根菜の煮込み』
『身体を温める、火蜜鳥の香辛料焼き』
『毒草を口にした者へ与える、白月草と薬茸の粥』
『力を使いすぎた日に飲む、岩牛骨の濃厚スープ』
使われているのは、レスティナが知っている食材だけではない。
見たことのない魔獣。
遠い土地の植物。
名前すら聞いたことのない調味料。
切り方。
火の入れ方。
食材を加える順番。
分量だけではなく、完成した料理を誰に、どのような状態で食べさせるべきかまで詳しく書かれている。
レスティナの目が、頁をめくるたびに輝いていく。
「すごい……」
この本には、まだ知らない料理が詰まっている。
母親が見ていた食材と、母親が作っていた味が残されている。
「この料理、全部作ってみたいです」
母親について知りたい、とは言わなかった。
誰かが語ってくれないのであれば、無理に聞こうとは思わない。
けれど、この料理を作れば、ティファーナ・ファレルという人が何を見て、何を考えていたのか、少しは分かるかもしれない。
「ありがとうございます」
レスティナは本を胸へ抱え、執事へ頭を下げた。
「大切にします」
「……はい」
執事は静かに目を伏せた。
「ティファーナ様も、お喜びになるでしょう」
執事が退室したあとも、レスティナは机へ向かい、料理本を読み続けた。
夕食を作る時間になっても。
窓の外が暗くなっても。
一頁ずつ、書かれた言葉を確かめるように読み進める。
「包丁と、フライパン……」
表紙の紋章へ指を這わせる。
それが何を意味するのか、レスティナはまだ知らない。
料理を食べた者の身体が僅かに癒やされる理由も。
森で採った食材を食べ続けた自分が、異常な速さで強くなった理由も。
母親が、なぜこの屋敷へ来たのかも。
何一つ知らないまま。
レスティナは母から遺された料理本の、次の頁をめくった。
お読み頂き、ありがとうございます。




