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さてと、こいつをどうしたものか?
なおちゃんを家に送った後、僕は自分の家に帰ってからポケットに入れておいたGPSをテーブルの上に置いて眺めていた。
警察に届けるのが一番なのだろうけど……なんかいろいろと事情を聞かれるのも面倒だし……
誰かの車に放り込んで、見当違いの車を追いかけさせるというのを何かのアニメで見たが、それはそれでやったらマズいだろうな。
放り込まれた車の運転手に迷惑をかけてしまうし、下手をすると僕が訴えられてしまう。
よし! 燃えないゴミの日に出してしまおう。
幸いバッテリー内蔵タイプの機械じゃないから、このまま捨てても問題ない。
電源の乾電池は発見直後に抜き取ってあるし……まさか乾電池とリチウムイオン電池の二重電源という事はないだろうな?
とりあえず、GPS発見機で確認してみた。
大丈夫だ。電波は出ていない。
ん? スイッチを切ろうとした瞬間、突然発見機が反応した。
なんだ? やはり二重電源なのか?
GPS発見機の反応は三十秒ほどで終わった。
発見機の誤作動だろうか?
それとも、やはりこのGPSは二重電源?
しかし、それ以降はいくら待っても発見機は反応しなかった。
誤作動だったか?
メーカーのホームページで確認してみたが、テーブルの上に置いてあるGPSは乾電池だけが電源で内蔵バッテリーは無いらしい。
スマホの着信音が鳴ったのはその時。
なおちゃんからだ。
『もしもし、れいちゃん。こんばんは』
「こんばんは。どうしたの?」
『さっき見つけたGPSは、まだ持ってる?』
「ああ、持っているけど」
『それもらえるかな?』
「ああ、良いけど。どうするの?」
『警察に証拠として提出したいの』
「ああ……そうなんだ」
やべ! 捨てるところだった。
『今夜は実家にいるから、持ってきてもらっていいかな?』
もう外は暗くなっているけど、なおちゃんの実家は歩いて五分だから全然問題はないな。
「いいよ。今から行く」
『車で?』
「まさか。歩いて行くよ」
こんな近距離で、いちいち車なんか使っていたらガソリンがもったいない。
「ん?」
玄関を出て停めてあるコペンの横を通った直後、念のために持ってきたGPS発見機が突然反応した。
反応は三十秒ほどで終わる。
やはり、こいつはまだ電波を出しているのか?
このまま、なおちゃんに渡しても大丈夫だろうか?
なんて事を考えている間に、なおちゃんの家に着いた。
「ええ! 時々電波が出ている?」
「そうなんだ。電池は抜いてあるはずなのに。何かおかしな改造をしているのかもしれない」
「どうしよう?」
「大丈夫。電波を遮ればいいから」
「どうするの?」
「アルミ箔を持ってきて。それと金属の箱があればいいのだけど」
僕はなおちゃんからアルミ箔を受け取ると、GPSをアルミ箔でグルグルに包んだ。
「箱はこれでいいかな?」
なおちゃんの持ってきた菓子箱に、磁石を近づけるとくっついた。
間違いなく鉄製だな。
アルミ箔で包んだGPSを金属箱に入れて密閉した。
「これで電波は漏れないはず」
「ありがとう」
「念のため、発見機も置いていくから、電波が漏れていないか確認して。もし漏れていたら、別の方法を考えるから」
そして僕は、なおちゃんの家を後にした。
家までもう少しというところまで帰ってきた時、前方からヘッドライトが近づいてくるのが見えた。
近所の人の車かな?
右端の路側帯に避けた時、車は僕の横を通り過ぎる。
「え?」
通り過ぎた時にチラッと見えたが、その車は例の白いカムリだった。




