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20,困った事……

 銀色の狐(以下略)の蓮華が、どうしてボロボロで血が付いているかの話しが終わり。

 フレイとセバスの射殺しそうな視線と残りのヒスイ達のとても冷たい視線が向けられていた。


「何故、マスターの様な非力で運動神経が乏しい、何もない所で転ぶ…そんな人間に!!よりにもよって……っ」

「あり得ないですよ。マスターの様な運動不足の人間に………。何故、戦えて倒せると思ったのです?」

「「酷いの、マスターが可哀想ニャ/ナノ!!」」


 激しく抗議をするフレイ達。

 そして、コクコクと激しく同意しているイデアとベルとロン。


 蓮華は………、本当の事だから…、敵がアレだったから…、それでも…やっぱり少しは落ち込む。


「まぁ〜……、確かに〜最初にアレは………無いと〜思うの〜」


 流石に無理があると金色の狐(以下略)も、銀色の狐(以下略)を批難する。


「はい……。今、考えると……。アレはやり過ぎだと思います。すみませんでした……」

「でも、その……。言い訳を…一応、すると…。貴女の前の人達が…ね?可哀そうだから~とか思ってた人達に、これからはそんなこと言ってると…死んじゃうよ?っていう体験を。神様達が……」

「……あ~。そんな事言ってクレーム入れる人達、がいっぱい居たね。………良かった。アレを倒せて普通〜とか言われなくって……」


 思わず銀色の狐(以下略)を許すとかより、アレを普通に倒せるのが当たり前と言われなかった事に安心する蓮華。


 銀色の狐(以下略)がショッボンと落ち込み、涙目になり始めている。



 え〜……、此処で問題です。私は何と戦っていたでしょーお!?目が合ったら…と言うか、バッタリ会ってもヤバイよ?走って逃げる何て……無理無理!

 この頃、町中でも出たってニュースでやってるよ?

 昔、確か村?で何人も人が食べられたって事件があった…て聞いたな〜……。


 ーーーもう、分かったかな?


 正解は、熊!!だよ!!しかも、とっても大きかったーー!!それに、凄いスピードで私に襲い掛かって来るし…。


 普通ー勝てる訳無いじゃん!?熊の事舐めてる?馬鹿にしてるの?だって、武器が盾と杖(最初に選んだヤツ)だけで!?どうしろと?無理だから!?死んじゃうからね!?



「マスター……。声に出てる…」

「…イデア…。わざと…だよ……。何か、巫山戯てないと…何か……こう…ね?」


 蓮華の目が死んだ魚の様に段々となって行き、ヒスイ達がギュウギュウと抱き着き始める。


 蓮華達の様子を見ていたフレイやセバスと狐の(以下略)達は、どうやって落ち着かせようか考えるが,その前に蓮華が。


「…………そう言えば……、私も…元の場所に帰れるの……?」


 蓮華のボッソと呟きを聞いた全員が、まるで雷に打たれた様な感覚が走る。


 周りの様子に気付いてない蓮華は続けて言葉を呟く。


「帰れるなら……、私も帰りたいんだけど……?」


 続けて呟かれた言葉で、正気に戻ったヒスイ達が慌てて叫ぶ様に声を上げ慌てる。


「「だ、ダメ!!ニャー/ナノ!?」」

「マ、マスター!?そんな事!!言わないでー!?」

「「!?ブンブン!!」」


 ヒスイ・ルリ・イデアは涙目になりながら言い、声が出ないベルとロンは頭が取れるのでは?という程、頭を激しく横に振りこちらも涙目になっていた。


 フレイとセバスは狐の(以下略)を殺せるんじゃないかと思える視線を送り、地を這う様な低ーい声で「うちのマスターを返さないよな/ですよね?」と言いながら威圧する。


 狐の(以下略)達がオロオロ困りながら。


「…えっ…と、それは~……ですね…。止めておいた方が…」

「?何で?」


 止めた方が良いと言われて、蓮華は首を傾げて狐の(以下略)達を見た。


 蓮華の問いかけに狐の(以下略)達は、疲れ切った雰囲気を出し深い溜息を吐き、何かを操作したと思ったら空中に映像が何個か映し出された。


「え〜……。神様達から…連絡があって…。まず、こちら……。真っ白な画面が今の日本です~………」

「「「「!?!?」」」」


 声も出ない程驚く蓮華達を気にせず、話しを続ける狐の(以下略)達。


「何でも…思った程魔力の消費をしなかったので、結界の中…日本に?あったモノを分解して魔力の消費を試してみた、結果がこの画面です」

「ちなみにこの真っ白のは、分解しても消費出来なかった魔力を真っ白な灰の様な物に変換した物です。それが今も降り続いてます〜」


 画面を拡大してココね?と指で指して、蓮華達に教える。


「……うっわー……。こんなに何にも無いと……」


 蓮華が独り言の様に呟くが、それに追い打ちを掛けるように。


「あ!後、今の日本は魔力の濃度が高過ぎて、生き物は普通に暮らせない…です〜」

「はぁ!?」

「マスター!此処に帰っちゃダメナノ!?マスターが帰ったら直ぐに死んじゃうノ!?」

「帰るならちゃんと準備が必要だな…。イヤ…準備をしても…マスターは……」


 コレがどれだけ大変な事か分かってない蓮華。この状況にドン引きしながら、蓮華を帰さない様に言葉を掛けるルリとフレイ。他の皆はフリーズして固まっていた。


「そうそう。この二人の言う通り、帰らない方が良いよ?帰ったら……一瞬で分解されちゃうからね〜」

「一瞬で分解…………」

「と、言う訳で……。日本に帰るのは止めようね?ついでに言うと、他の国に帰るのも色々な意味でおすすめしないよ?」


 狐の(以下略)が叩み掛ける様に、次々と画像を見せながら説明してくる。


「ん?他の国…?私、海外に行った事無いから…帰るって言わないと思う……」

「……細かい事は気にしない……」

「気にしな~い…。で!他の国に帰る人達も…。まあ…、大変な事になったよ~……」

「さっきも少し言いましたけど…、やらかした異世界の被害にあった世界がまだあって、その内の三つが崩壊してます。しかも、やらかした異世界が流してた魔力と元々その世界にあった魔力が、今日本と他の国々に流れ込んでいます」


 何気なくサラッと言われた事を何回か頭の中で繰り返す蓮華達、ポッカーンとした顔をして固まる。


「それで日本は最初の魔力の消費で大変だから、他の国の神様達に対処してもらったら…」

「まあ…、それで…。色々やったらしいですよ?それで最終的に魔力を温度と雪に変換した…結果」

「よくて−20℃の豪雪世界になりました〜?」

「えっ?えー……。ナニソレ……、そんな寒い所…行きたくないんだけど…私」


 蓮華が説明を聞いて、画面をもう一度良〜く見て寒さを想像し震える。



 寒いの無理、寒いの無理………。こんな所に行ったら……死ぬ。

 そもそも…私、寒いの嫌い…。暖房の効いた部屋で、厚着して毛布に包まってたい……。


 あっ……。この画面見てるだけで……もう…。



 ブルブル震えだした蓮華に気付いたフレイ達が毛布や温かい飲み物を渡す。

(ヒスイとルリは蓮華の腕の中でギュウギュウと抱き着いて居る)


 狐の(以下略)達は蓮華の様子を見て、そっと他の国の画面を閉じた。


「まぁ〜ね?最終的にはこうなったケド……。最初は、海とかのプラスチックやらの分解で魔力を消費してたらしいよ……?」

「そうそう、環境汚染を無くしたり、三十年位時間を巻き戻してみたり?でも……、そんな事で収まったら、異世界の世界は崩壊しないですし?神様達が慌てないでしょ?」


 ブルブル震えながら蓮華はコクリと頷く。


「よ、良くこんな…、所に帰っろと…したね。他の人、達」

「?ああ。帰った人達?此処と元の地球だと時間の流れが違うから。帰った人達は、五分位経ったらへんに帰ってるはず?」

「うん、うん。そのはず。一回帰ったらもう此処には戻れないから……、ね〜」


 狐の(以下略)達が帰った人達を思い出して、不穏な雰囲気を出す。


「………戻れ、無い、んだ…。家に有る物持って来たかった………」

「あ〜……。マスター……。それ、無理ナノ」

「マスターの物は全部分解されて、地獄ポイントに変換されてるのニャ……」


 心底残念そうに溜息を吐く蓮華。それに、言うのを忘れてたっと、困った顔をして画面を指で指しながら話すヒスイとルリ。


「神様達も慌てて整えたシステムだからね〜。時々設定が変更したりね〜?ステータスとか、スキル表示とか?」

「帰った人達の庇護を無くしたり?当たり前ですけど、此処で習得したスキルやらは無かった事になりますし?

 変わらないのは此処での暮らし方とか、ポイントの稼ぎや地獄ポイントの払い具合を神様達が見守る事位?」

「ああ。此処に居て試練を受けるのが、庇護の条件か……」


 狐の(以下略)達が困った、困ったと小さく呟く。


 蓮華の言葉を気にせず話しを続ける狐(以下略)達の言葉に、蓮華が良く分からず首を傾げていると、フレイが何かを納得した様に言う。


「?どうゆうこと?」

「神様達に守ってもらうなら、此処で大人しくポイントを稼ぎながら暮らせ。と、言う事だ」

「マスター?兄さんが言ってる通りに、大人しく僕達と一緒に此処で暮らそう?」


 蓮華の問いかけに、フレイが深く考えるなと言う様に話し。今まで黙って見守ってきたイデアも、真剣な顔をして蓮華にお願いした。


「う、うん。……まぁ、帰りたかったのは。昔から使ってた物とか、漫画やらを取りに……ね?」


 二人の真剣な顔に戸惑いながら頷く蓮華。しかし、蓮華の帰りたい理由を少し聞いた皆(狐達も含む)は……、脱力した。


 皆が心配していたのは、蓮華が此処に居る事に、先程の戦闘で恐怖や不安等を感じて帰りたいのだと思っていた。なのに蓮華の帰りたい理由がコレで、暫く言葉が出てこなかった。


((((うっわ~……))))

「?」



 狐の(以下略)達が空気を変えるため…、咳ばらいを何回かして、先程の会話を無かった事にした。


「と、言う訳で。今は日本も他の国に大変だから、帰らない方が良いですよ」

「あ、れ?何か話しが……」

「貴女と〜話してると、色々狂うので〜気にしな〜い!」

「え?酷くない!?」


 蓮華の叫ぶが、ヒスイ達がその通りと頷いている。


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