表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
紅月  作者: 瑞條浩幹
第3章 試行錯誤の思考回路
PR
32/44

ツンデレ

「容疑者は尾永凌馬、百織栄乙、河崎蒼汰の3人。」

「蒼依ちゃんの先輩と…。」

「百織の兄ちゃんと。」

「…あと1人誰や?」

邦海が首をかしげる。

「被害者のマネージャー。あの学校のOBらしい。」

「それじゃ、その3人は何時に何をしていたのかっていうのを…。」

高木が手を挙げながら言うと、春井はノートパソコンを高木に見せた。

「…?」

高木は戸惑いつつも受け取り、書いてある内容を読んだ。

「尾永は、1時頃、ドラムスティックを持ち出すために中に入ったそうだ。その直前に背の小さい私服の子供が出てきたので、弟でも呼んでいたんじゃないか、と言っている。」

それを聞いた邦海は、顔を手で覆いながら横を向いた。

「ん?」

「いや…それ、多分俺や。」

「はい?」

誠介以外のその場にいた人が驚いた顔をした。

「いや、まあ、その…。呼ばれたから、さ。まt…佐久間に。」

「これは俺が証言します。あと多分ほかのクラスメートとかにも聞いてみたら…。」

邦海の顔が真っ赤になっている横で、誠介は背中をさすりながら言った。

「わかった、信じる。ってまあ、尾永も、入っていったときに佐久間さんが顔を真っ赤にしながらコーラーを抱いていたと言っていたし。」

「その発言が正しければ、その時まだ佐久間さんは生きていた、ということだな。」

春井は強くうなずいた。

「楽器室にいたのはほんの5分くらいらしい。」

「…あれ?」

平常心を取り戻した邦海は、ある点で引っかかっていた。

「尾永さんてドラムなん?ギターやないん?」

「あ…確かに。」

誠介がうなずく。

「パートは…言ってなかったみたいだな。まあ西垣警視もドラムだと思って聞かなかったのかな。」


 ▽▼


その頃、俊太宅

「ん、だからここの式を展開して、この公式を使って…。」

「あの…教えてくれるのは大変ありがたいんですが…肩重いから腕どけて。」

「え~、やだ。」

俊太は、蒼依に勉強を教えていた。そして、バックハグもしていた。

「…むう。」

蒼依は諦めたように膨れると、勉強を再開した。

すると、俊太のスマホが鳴った。

「んあ、誰?」

蒼依は後ろを振り返ったが、俊太はいつのまにか寝ていた。

「…はあ。」

ため息を一つつき、代わりに取った。

「…もしもし。」

『あんたらマジでラブラブやな。』

邦海からだった。

「…切っていい?」

『待て。ちょう待て。てかそもそも鳥本に用があったからさ。』

「ああそう何?」

蒼依はノートの端に”メモ”と書いた。

『尾永先輩って、ドラムなん?』

「はい?」

蒼依は訳が分からないという風に聞き返した。

『え、やから、尾永先輩ってドラムやってはるん?ギターやないん?』

「あ、そういう。」

蒼依は笑いながらメモに書いたことを塗りつぶした。

メモには”先輩=ドラム?”と書かれていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ