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紅月  作者: 瑞條浩幹
第2章 殺人事件
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佐久間姉妹

「…ってあれ?」

何かに気づいた邦海は誠介達の方へ歩いていった。

「鳥本ってドラムやんな?チューニングするんか?」

「分かんね。音叉持ってたから渡しに行っただけかもな。」

「んーでもなぁ。」

腑に落ちない様子の邦海は、腕組みをした。

「そんなに気になるんだったら行ってみっか?」

「そうやな。百聞は一見にしかずって言うし。」

3人は音楽室に行くことにした。


 ★

「あれ、どした?」

音楽室につくなり、蒼依が駆け寄ってきた。

俊太が事情を説明すると、蒼依は笑った。

「ドラムもチューニングするよー。ま、今回は違うけどね。」

そういうと、蒼依は持っていたギターを邦海に見せた。

「これ、尾永先輩のギターなんだけどね、先輩に遅れるからチューニングやっといてくれって言われてさ。」

「何で遅れるんや?」

邦海が首を傾げると、誠介が耳打ちした。

「多分警察の方に行った。」

「は?何で?」

「え、何でって…。」


 ☆


その頃尾永は、誠介の予想通り警視庁の前にいた。春井から呼び出されたのだ。

「…俺何もやってないんだけどな。」

そうつぶやき、持っていた缶コーヒーの中身を飲み干し、近くの自動販売機の向かっていった。


一方、警視庁の入り口では、背の小さい制服姿の女子と、背の高い男性が言い合っていた。

いや、正確には女の子が男性に一方的に言っている。怒鳴っていると言った方が正しいかもしれない。

「だから、お姉ちゃんがどこ行ったのか調査してほしいのよ!!!」

「って言われてもだなぁ。」

女の子は、男性の裾を引っ張った。

「おい、止めろ。伸びるだろ。」

「だって向こうに行こうとしたじゃない!」

「…別にいいだろ。人捜しは俺の手番じゃない。」

「あれ、西垣警視。どうしたんですか。」

奥の方から、春井が財布を片手にやってきた。

「こいつが姉を探せってうるさくてよ。」

西垣は、めんどくさそうに女の子を指差した。

「って事で後は頼んだぞ、春井。」

そういうと、西垣は外に出て行った。

「…相変わらずの子供嫌いだな。」

「ねえ、あんたはやってくれるの?」

女の子は、春井に向かって叫んだ。

「とりあえず、話だけでも聞くよ。近くのカフェに行こうか。」

春井はしゃがみ込んで優しく言った。女の子は、少し驚いた顔をした。


 ◇


「それで?とりあえず名前を聞いてもいいかい?」

カフェに着いた2人は、それぞれドリンクを頼んだあと、話し始めた。

「私は佐久間裕紀佳!で、お姉ちゃんの名前が佐久間抹莉。」

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