上は一人か大人数かという問題
「…『10』?」
「『10』ってなんだよ、出席番号が10番の人か?」
「さあ…。」
誠介達が考え込んでいる中、邦海だけは別の事を考えていた。
「…『0』じゃなくで『O』な気がする。」
「え。」
紗夏衣は、振り返った。
「『O』?」
「うん。佐久間って『0』だと中に斜めの線入れるからさ。」
「…流石だな。」
誠介がうなると、紗夏衣は、「な、何が流石なの?てか、なんで知ってるの?」と聞いてきた。
「邦海って佐久間の事が好きなんだよ。」
「…」
紗夏衣は、納得と同時に驚いたという顔をした。
「…イケメンも恋はするんだね。」
「まあ、人だしな。」
「てか、先輩何すかその偏見。」
高木は呆れたように言った。
「ってことは、『10』じゃなくて『1O 』って事か。」
春井が言うと、誠介はボソッと呟いた。
「一応…。」
それを聞いた邦海は、間髪入れずボケをした。
「一様ちゃう?」
「くーちゃん、それは『いちよう』。」
「くっ…くーちゃん!?」
「あー、いいね。邦海が女装してるときは俺もそう言う。」
邦海が驚いている中、誠介と紗夏衣は互いに頷いていた。
「とりあえず、俺達はこれからどうすればいいんですか、春井さん。」
「そうだな…できれば鑑識とか色々呼びたいけど、無理そうだしとりあえず俺は帰って上に言うとしよう。」
そういうと、春井はスマホで何枚か写真を撮り、「じゃ、お前らもバレる前に帰れよ。」というとその場を去っていった。
残された4人は、この後どうするか話し合うことにした。
「…どうする?」
「俺らだけじゃどうしようもできないしな…。」
「私らも帰る?」
「そうだな。もう3時過ぎてるし、バレないように帰ろう。」
そう言って2人も帰ろうとすると、楽器室のドアが開いた。
「!?」
「あ、やっぱりお前らここにいたか…ってえ!?」
西板だった。
「あ、流れ星!」
「え、まだ明るいのに。」
「違う違う、先生のあだ名だよ。」
「あ~。」
「先生なのか。ならちょうどいい。」
そういうと、高木は西板の方へ寄っていった。
「すみません、校長を説得して今から警察を呼ぶことってできませんか?」
「…。」
西板は何か考え込んでいるようだった。
すると誠介は、ふと何か思い出したように、邦海に聞いた。
「そういや、邦海よく上が一人だって気づいたな。」
「え?いつの話?」
「あ、それは俺も思った。」
高木が話に入ってきた。
「ほら、俺が大総統の話したでしょ、夏休み。その時にさ、俺が『上に言われたままの事をやっただけとか』って言ったら、くに…くーちゃん『上?その人の情報とかあるん?』って言ってたじゃないか。」
「あ~あれはね…。」
本来であれば校長がどれだけ言おうが警察を呼んだらいいんでしょうが、この場合はマジで呼んでも門前払いされます。理由はまた後々…(意味深)




