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紅月  作者: 瑞條浩幹
第2章 殺人事件
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『10』??

「鎖が邪魔をしてうまい事動かせない。」

高木はため息をついた。

「あれま。んじゃ、け破るしかないね。」

そういうと、紗夏衣はドアを思いきり蹴った。

「あー…かない!硬い!足痛い!」

しかし、紗夏衣が蹴った部分はかなりへこんでいた。

「…頑張るか。」

「あ、鎖を切ればいいんじゃないのか?」

暫く見ていた春井は腕組みをしながらつぶやいた。

「「あ。」」

そういうと、紗夏衣は少し離れ、高木はカバンからペンチを取り出して、鎖を切り始めた。

すると、部屋の中から、邦海の声がした。

「…さなさん?何か今めっちゃすごい音したけど。」


  ◇


誠介がピアノを弾いてると、誰かの話声がかすかに聞こえてきた。

「…誰や?」

「相馬さんかもなぁ。離れたほうがいいよ。」

誠介はピアノを弾きながら言った。

「器用やな。え、なんで離れといたほうがええん?」

「何か…。」

そういうと、誠介は弾くことに集中し始めたのか、何もしゃべらなくなった。

「…ま、えっか。」

その時、ドアの方から何かが思いきりぶつかる音がした。

「え?」

少し近づくと、ドアの一部が膨らんでいた。

「…。」

2発目が来るかと構えていたが、来なかった。

邦海は、ドアの方に行き、向こう側にいるであろう紗夏衣に言った。

「…さなさん?何か今めっちゃすごい音したけど。」




「…殺人だね。」

何だかんだありながらもようやく中に入れた3人は、遺体と化した佐久間を見ていた。

「よくこの中でピアノなんか弾けたね。」

高木は苦笑いをしながら言った。

「何か…結構綺麗だったし。」

「な。はじめはビビったけど。」

「ま、分らなくもないね。遺体にしちゃ、まだ綺麗な方だし。」

そういうと、紗夏衣は佐久間を少し動かした。

「…鑑識来る?」

「ここの校長がストップかけるんだろ?無理だと思う。」

そういいながら、春井はゆっくり頭を横に振った。

「だよなぁ~…一回警視庁に戻って、誰か呼ぶ?」

高木は、佐久間を見ながら言った。

「…あれ。これなんだろ。」

紗夏衣は、そういうと佐久間のすぐそばを指した。

そこには、血で『10』と書かれていた。

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