如月高校の校長
「え!?佐久間!?」
誠介は佐久間に駆け寄った。佐久間の体はすでに冷たくなっていた。
「え。ど、どうすればいいんだ?警察か?」
誠介が慌てていると、ドアが開く音がした。
「!?」
誠介は邦海を抱いてティンパニの物陰に隠れた。
どうやら入ってきたのは校長のようだった。
「全く…死ぬの生きるのという騒ぎをしておるから見に来たらこのありさまか。夏の誘拐事件は何とかうやむやにできたが、これはまずいな…。とりあえず学祭が終わるまでは鍵を付けて入れないようにしておこう。この事件は後々ゆっくりと…。」
そういうと、校長は出ていった。
「!!」
何かを取り付ける音がした。
足音が聞こえなくなると、誠介はドアの所に駆け寄り、開けようとした。しかし、ドアは一切開かなかった。
外に鍵がもう一つつけられたようだ。
「くっそ…閉じ込められたじゃねーか。」
「…」
一方、邦海は、放心状態だった。
「…」
それに気づいた誠介は、ゆっくりと邦海の方へ行った。そして、背中をさすりながら言った。
「邦海…。今は俺以外誰もいねーし、泣いていいぞ。」
「べ、別に、泣きたいとかそんなこと…。」
強気になって言ったが、誠介の言葉が引き金になり、邦海は声を押し殺しながら泣き始めた。
暫く眺めていた誠介は、ふと何かを思い出したように立ち上がり、電話をかけた。
『もしもし~。どうしたの、誠介君。』
電話の相手は、紗夏衣だった。
「あ、えっと…。じ、事件?事故?ちょっと分かんないんすけど」
『人が死んでるの?』
「あ、はい。」
『警察には言った?』
「いえ…ただ、さっき校長が入ってきて。」
誠介がそういうと、電話越しに舌打ちが聞こえてきた。そして、なんと言っているのかは聞こえなかったが、誰かに指示を出していた。
『うん。それは言わない方が健全だわ。』
「あ、よかったです…。」
『あの自分の事しか考えないハゲクソ眼鏡野郎が知ってるんだったら、下手に警察に言って警察車両とか来たら後々逆に命狙われる。』
「そ、そんなにヤバい人なんですか…。」
『もうそりゃべらぼうに。』
「…。」
『あ、今からそっち行くから場所教えて。』
「えっと、楽器室って分かりますか?」
『おけ。分かるよ、卒業生なんだし。』
「あ、あと、何か外で鍵つけられたのか分かんないんですけど開かないんです、ドア。」
『任せて。こっちにはピッキングの達人がいるし、最悪ドアけ破るから。離れといてね。』
「あ、はい…。」
そういうと、電話が切れた。誠介は、嫌な予感しかしなかった。
校長クソやな




