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Littlle bOy  作者: アス
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1話「起動」

マルクト地区の下にはマルクト地区とはまた別の地区が存在していて、地区と地区をつなぐトンネルをトロッコで行き来きすることができたそうだ。でもとっくの昔に廃れてしまった上にトンネル内は危険な怪物(マルクト地区にいる暴走機械獣ですら近寄らないくらい危険なヤツなんだと、ホントなのかは分からないが、噂程度で聞けている内が花なんだろうな)が数多く住み着いているとのことだ。トンネルの近くには他の地区の影響なのかマルクト地区では見られない森がある。この森の中から上を見上げるとマルクト地区に空いている穴から出ている光が見える。こんな危険なところ俺も含めて来たいと思う奴はいない。だがあの上からの光とトンネルの闇を見ていると何か俺のCPUでは分からない漠然とした期待と後悔を感じ、その何かを分からなければならないという謎の使命感からいつからかここに来るようになっていた。そして今日もその何かを理解するためにこうして来てしまった。とはいっても来たところでトンネルから来る風と木のざわめきくらいしかない。今日も分かりそうにない、帰ろうと思ったその時、俺は俺の毎日を砕いた「アイツ」と出会うことになった。それは突然爆発音と機械獣独特のクラッキング音であった。音のする方へカメラを動かすと二、三機の機械獣と奴らに追われている猫の獣人がいた。猫の獣人は簡易スキャンから12,3歳くらい(人間基準だからな、猫だとかなりの年寄りになっちまう)のオスであり、オーバーオールを着ていてハンチング帽を被って雑のうを肩にかけている格好であった(昔納品所の受付の奴が読んでいた雑誌にそういう姿があったから名前も覚えていた、だがあの恰好はなぜか懐かしさを感じるんだ)。

「チッ、全くしつこい連中だなー、おっ」

アイツは俺の存在を認識するやいなや俺に向かって走ってくるやいなや

「ちょいと失礼っと」

と言いながらそアイツは俺の背中にあるらしいハッチに素早く飛びつき俺が振り落とすよりも先に俺の中に入っていきやがった。

「へぇーあんた戦闘機能付いてんのか、えーと、制御システムコードはこれで、操縦コネクターはこれで」

アイツが俺の中で何かしている間も俺は必死に中に入っていったアイツを外に出そうと構造上決して届かない背中のハッチにアームをブンブン振っていたが開くわけもないので身体を揺らして無言の抗議を言うしかなかった。

「おい暴れんなよ、そんなことしてる場合じゃないだろ」

中から聞こえる飄々としたセリフと自分の身体の中を弄られている不快感にいら立ちながらも俺はこの状況を分析した。相手は機械獣三機、全機ブレード型、銃火器装備搭載無しであった。とはいえブレードで斬られれば俺も無事では済まないだろう。

「なぁあんた、スクラップになりたくなかったらオレと手を組んでくれないか?」

『ふざけんなよ、お前、いきなり俺の身体弄くった奴の言う事なんか聞くわけ、、、!?』

アイツの言葉に返そうとしたとき、俺のスピーカー部分からアイツの声とは違う声が出た

「あぁ、アンタの言語発声コードが外れていたからついでに付け直しておいたよ」

アイツがどこか動かしたのか、俺の腕や脚のパーツに異変が起きた。どうやら戦闘モードを起動したようだ。

『初対面だがお前への印象は最悪だ、だからこの状況を切り抜けたら色々話してもらうからな』

「オッケ」

そうして俺の毎日は砕かれ、第一印象最悪なパイロットと新たな毎日が始まることになった

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